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「私的には」の敬語表現
「的」の意味
「的」の使い方
「的」は和語の後に付くと「~としては、~の上では」の意味になります。「気持ち的には」「長さ的には」の使い方をします。形容動詞の語幹に付ける言い方では「健康的」「バーチャル的」もあります。
最近では代名詞の後に付いて使われる機会が多くなっています。「私的には」がまさに今回のトピックでもあります。詳しく見ていきましょう。
「私的には」の意味
物事を断定しないで、相手との関係を平和に保とうとします。「私的には」も「私」の立場を主張しながらも、どこかぼかして曖昧にしている状態です。相手にちゃんと伝わらない恐れもあります。
「私的には」の敬語での使い方
敬語の種類
話し手と聞き手との関係によって敬語は分かれます。相手を敬い、相手の位置を高めて敬意を表す場合は「尊敬語」を使います。話し手である自分を低めることで聞き手に敬意を表すときは「謙譲語1、2」を使います。「丁寧語」は丁寧な言葉を使うことで相手に敬意を表します。
敬語はいつでも聞き手に敬意を表すだけでなく、聞き手に話す内容の中で「その場にいない第3者」に敬意を表すこともあります。
使い方
「私的には」は現代になって使われるようになった非公式でカジュアルな言葉のため、敬語での使用は避けます。同じ意味合いで使える敬語に変えて使いましょう。
私としては
私としましては
私と致しましては
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メールでの使い方
書き言葉での使い方
ビジネスでの使い方
自分の意見を主張したいとき
「私は~と思います」と言うと、聞き手の印象にはそれほど残りません。「私と致しましては~」と切り出すことによって話し手に注目して聞くことができます。ビジネスでは意見が分かれてしまったときに自分の意見を効果的に相手に伝えるために「私と致しましては」を使います。
ただのビジネス会話で「私と致しましては」を使うと、自己主張が強いだけで場合によっては相手を否定してしまうため失礼にあたります。ビジネス上やむを得ず自分の考えを強調するときだけ使うようにしましょう。
「私と致しましては」を使うには注意が必要
日本は自分の意見をあまり言わず遠慮しがちな国民性があります。自分の考えを持つことは良いことですが、言い方次第では相手を傷つけてしまいます。何かを言いたいときは「私は~」と言えば自然です。「私と致しましては」と言うのはビジネスや日常生活でもよっぽど主張したい事があるときに限られます。
「私の意見を聞いてもらいたい、その考えは違いますよ」という強い主張が「私と致しましては」に込められています。「私的には」のときには、ぼやかされて「私の考え」が隠されていましたが、敬語に変換することで「私の考え」が前面に出てきてしまいます。
「私的には」を敬語表現するときの例文
私的にはOKです
「私と致しましては問題ございません」
「私と致しましては、そちらで結構でございます」
「私と致しましては差し支えございません」
「大丈夫です」や「構いません」も敬語ですが、目上の人に使うのは上から目線で失礼とされています。
私的にはNGです
「難しいことでございます」は難しくても頑張ればできると捉えられる恐れもあります。「できません」では冷たい印象です。状況に合わせて断る文句を変える方法もあります。欠席を告げるときは「欠席いたします」のようにシーンにあった断り方もできます。
いずれにしても断るときは「大変申し訳ございませんが」などの謝りの言葉を添えます。日本人の配慮が見られます。
「私的には」の別の敬語の表現例
「私の考えとしましては」
「私の立場と致しましては」
「私の個人的な意見と致しましては」
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「私的には」の言い換えの敬語
「私見を申し上げますと」
「愚見を申し述べますと」
「私と致しましては」
「私的には」も存在価値あり
敬語を使うシーンで他の言葉に言い換えて正しく使うことができれば、日常的な会話の中で「私的には」を使うのは「私的にはあり」と思う人も多いでしょう。