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「開催する」とは
「開催」は、催しを開くという漢字のとおり、「催しものや集会などを開く」という意味の言葉です。たとえば、「オリンピックを開く」は「オリンピックを開催する」、「新人教育セミナーを開く」は「新人教育セミナーを開催する」と表現することができます。
「開催する」の敬語表現
「開催する」という言葉は、「する」の部分を言い換えることで敬語表現にすることができます。また、「開催する」という言葉のままでも、さまざまな敬語と組み合わせることによって、ビジネスシーンで使える敬語表現になります。
「開催する」自体を敬語表現にする場合
「開催する」という言葉自体は、「する」の部分を敬語表現することで、「開催される」や「開催いたします」、「開催します」といった敬語にすることができます。
「開催する」に敬語を組み合わせる場合
「開催する」という言葉自体は敬語表現にせず、ほかの敬語と組み合わせることで丁寧な表現にするという方法もあります。たとえば、「開催する運びとなりました」「開催する予定です」「開催するとのことです」などです。
「開催する」の敬語での使い方
「開催する」という言葉自体は、敬語表現ではありません。しかし、「開催する」という言葉自体を計表現にしたり、「開催する」にほかの敬語を組み合わせたりすることで、敬語として使えるようになります。
これから、「開催する」を敬語表現にした場合の敬語の種類や、使い方をご紹介します。
敬語の種類
「開催する」は、「開催」という名詞と「する」という動詞の組み合わせからなる言葉です。「開催する」という言葉自体を敬語表現にする場合、動詞である「する」の形が変わります。
「する」の敬語表現には、「される(なさる)」「いたす」「します」の3種類あります。この3種類を「開催する」に当てはめた場合の敬語の種類を、それぞれ見ていきましょう。
開催される
「される(なさる)」は、「する」の尊敬語、つまり相手に敬意を表した敬語表現です。「される(なさる)」と表現することで、相手や相手の行動などを、自分の位置よりも高めるはたらきがあります。そのため、「開催される」も「開催する」の尊敬語ということになります。
開催いたす
「いたす」は、「する」の謙譲語(へりくだった敬語表現)です。「いたす」には、自分の位置を相手より下げる効果があります。つまり、「開催いたす」も「開催する」の謙譲語です。主に、「開催いたします」という形で活用します。
開催します
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「します」は、「する」の丁寧語、つまり文章を丁寧にする敬語表現です。そのため、「開催します」も丁寧語にあたります。丁寧語である「開催します」は、「開催される(尊敬語)」や「開催いたす(謙譲語)」とは違い、相手や自分の立場に関わらず使うことができます。
使い方
「開催する」という言葉や「開催する」の敬語表現は、口頭・文書を問わず使うことができます。もっとも簡単な使い方は、「○○を開催する」という形です。「開催する」は相手や自分の立場によって、謙譲語や丁寧語などに変換します。また、「開催する」という言葉の前には、催し物や集会の名前が入ります。
メールでの使い方
「開催する」の敬語表現は、ビジネスメールでもよく使われます。「開催する」という言葉自体を敬語表現にする場合は、相手が開催する集会などに対しては「開催される」(尊敬語)、自分や自社などが開催する場合は「開催いたします」(謙譲語)や「開催します」(丁寧語)という敬語表現にして使いましょう。
また、件名に使う場合は「開催する」という言葉自体は敬語表現にせず、「○○開催の件」のように表現すると簡潔になります。
「開催する」を敬語表現するときの例文
「開催する」にほかの敬語を合わせる場合
「開催する」という言葉自体は形を変えずに、ほかの敬語と組み合わせる場合の例文です。ビジネスシーンで登場しやすい2つの例文をご紹介します。
開催する運びとなりました
「開催する運びとなりました」という一文は、ビジネスシーンでよく登場する「開催する」の使い方です。自分や自社などが催しものなどを開催することになった場合、そのことを他の人に知らせるときに使用します。
ただし、「運びとなる」は、「ものごとが滞りなく進んだが、当初の予定・予想とは少し違う結果になった」という意味の言葉です。そのため、定期的に開催している集会が通例どおりの日時に開催される場合などには、「開催する運びとなりました」という表現は適さないため注意してください。
開催するにあたり
「○○を開催するにあたり」というフレーズは、ビジネスシーンに限らずよく使われます。「~にあたり」とは、「~に際して」「~するときに」という意味の言葉です。「フリーマーケットを開催するにあたり、出店者を募集します」のように使いましょう。
「開催するにあたり」は、「開催するにあたって」と言い換えることもできます。どちらも意味は同じですが、メールの件名や文書のタイトルに使う場合は、「開催するにあたって」を使用したほうが自然です。
「開催する」を尊敬語にする場合
「開催する」を尊敬語「開催される」にした場合の例文です。
御社が開催されるイベントについて
「開催される」は尊敬語なので、相手が開催する催しものや集会に対して使用します。「御社が開催される○○について、1点確認したいことがございます。」のように使用してください。
「開催する」を謙譲語にする場合
次は、「開催する」を謙譲語「開催いたします(いたす)」にした場合の例文です。
会議(などを)開催いたします
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自分や自社などが何かを開催する場合は、謙譲語「開催いたします」もしくは丁寧語「開催します」を使うことになります。そのうち、顧客や他社など、社外の人に伝えるときには、謙譲語「開催いたします」を使用しましょう。
「開催する」を丁寧語にする場合
最後に、「開催する」を丁寧語「開催します」にした場合の例文です。
会議(など)を開催します
「開催します」は丁寧語なので、相手が自分より目上でも、目下でも、同等でも使用することができます。「開催する」という事実を、単純に丁寧に伝えるための表現です。
「開催させていただきます」は正しい敬語か
「開催させていただきます」という敬語表現を見たことがある人もいるでしょう。「開催させていただきます」は一見、「開催します」のとても丁寧な敬語表現です。しかし、「開催させていただきます」は敬語として適切ではないため、注意してください。
「させていただきます」には、「相手に許可を求める」という意味があります。「予定を一部変更させていただきます」のように、暗に相手に許可を求めるような内容の場合は「させていただきます」を使いますが、たとえば「会議を開催する」といった場合は違います。会議を開催するのに、相手の許可は必要ないためです。
「させていただきます」は丁寧に聞こえるため多用されがちな言葉ですが、「いたします」で十分な場合が多いです。「開催させていただきます」を使ってしまいそうになったら、「開催いたします」と言い換えるようにしましょう。
「開催する」の別の敬語表現例
催す
「開催」という熟語を構成する字でもある「催す」は、集会や行事を企画しておこなう、という意味の言葉です。「催す」を敬語表現にしたいときは、相手が催す場合は「催される」と尊敬語に、自分が催す場合は「催します」と丁寧語にしましょう。
開く
「開く」には、「ものごとが始まる(ものごとを始める)」という意味があります。「催す」と同じく、「開催」という熟語を構成する言葉です。「会議を開く」のように使うことができます。
「開く」を敬語表現にしたい場合は、相手が開催する場合は「開かれる」と尊敬語に、自分が開催しる場合は「開きます」と丁寧語にしましょう。
主催する
「主催する」には、「主体となって催しものや集会などをおこなうこと」という意味があります。「○○課が主催する新人教育セミナーが3月3日からスタートいたします」のように使います。
「開催する」を上手に敬語表現にしよう
「開催する」には、「する」の部分を敬語表現にしたり、「開催する」に他の敬語を組み合わせたりと、幅広い敬語表現の方法があります。「開催する」を上手に敬語表現にし、ビジネスシーンで活用しましょう。