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「座る」の敬語表現・座るの使い方と例文・別の敬語表現例

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「座る」を敬語で表現するには?

敬語の種類

「座る」の敬語は尊敬語、謙譲語、丁寧語の三つの種類があります。それぞれの敬語の「座る」の詳しい説明は下記の項目で取り上げるので、まずは三つの敬語の違いと区別の仕方を説明します。

尊敬語とは自分より目上の人を敬う時に使う表現で、「相手を立てる」ときに使います。またその場合、「座る」行為をするのは相手になります。

謙譲語とは相手に対して自分がへりくだる表現で「自分を下げることで相手を立てる」ときに使います。またその場合、「座る」行為をするのは自分になります。

最後に、語尾に「です、ます」をつける丁寧語は普段からよく使われる敬語です。その場合、「座る」行為をするのは相手の場合も自分の場合もあります。

尊敬語

尊敬語は動詞に「お~なる」「~される、られる」などを使って表現することが多いです。したがって「座る」を尊敬語にすると、「お座りになる」「座られる」「おかけになる」などが考えられます。

しかし、「お座りになる」や「座られる」はあまり使わない方が良いでしょう。なぜなら「お座りする」は文法として間違っているわけではありませんが、「お座り」という言葉はよく犬のしつけに使われるフレーズであるため、言われた側はあまり良い気分にはなりません。

また「座られる」は「受け身」表現であると勘違いされやすいです。目上の方への敬意を表現するのが尊敬語ですから、そうした敬意がはっきりと相手に伝わる方が良いはずなのに、「座られる」ではそれが少し分かりづらくなってしまいます。

上記のことを考えると、誤解がなく正しい使い方は「おかけになる」になります。

謙譲語

謙譲語は動詞に「お~する」「~させていただく」などを付けて表現することが多いです。したがって「座る」を謙譲語にすると、「お座りする」「座らせていただく」などというものが考えられます。

「お座りする」というのは文法的には間違ってはいないのですが、「お~する」という謙譲語は自分の動作が相手に影響しない場合には使われることはありません。ですから、自分が座ることで相手に影響を与えることはあまりありませんので、使われにくい謙譲語ということになります。

「座らせていただく」は正しい謙譲語ですが、「座らさせていただく」という言葉と似ている点に注意する必要があります。「~させていただく」は謙譲語として正しいのですが、「座る」の場合はそのまま「させていただく」を付けるのではなく、「座らせていただく」とするのが正しい表現になります。

丁寧語

丁寧語は語尾に「です、ます」をつける表現で、そうすることで丁寧な印象を与えることができる表現です。日常会話でもよく使い、行為の主語は自分や身内、目上の人など、相手を問わずに使うことができます。

「座る」の丁寧語でよく使うのは「座ります」という言葉です。常日頃から使われている表現ですので、使い慣れている方も多いでしょう。一方で、「座るです」という言葉は使われることはなく、使ってしまうと日本語が不自由な印象を与えてしまいます。「座る」を丁寧にする場合は「です」ではなく「ます」を語尾につけるようにしましょう。

「座る」の敬語の使い方

会話での使い方

「座る」の敬語を会話で使う場合常に相手がいることが想定されますので、失礼なことをしないように正しい敬語を使うことを意識しましょう。また敬語は主語が誰かやシチュエーションによって使われるべきものが変わってきます。そのため、その行為の主語は誰か、ということをまず確認するようにしましょう。

主語が目上の人の場合、基本的には尊敬語が使われます。「座る」の場合でしたら「おかけになる」という尊敬語が正しい敬語です。主語が自分もしくは身内の場合、謙譲語が使われるので、「座らせていただく」という表現になります。特にかしこまった場ではなく、少し丁寧な表現を使いたいだけの場合は「座ります」という丁寧語を使うのも良いでしょう。

メールでの使い方

メールで敬語を使う場合も、基本的には会話の時と同じようにその行為の主語は誰かをまず確認することが大切です。主語が目上の人ならば「おかけになる」という尊敬語、主語が自分や身内ならば「座らせていただく」という謙譲語、単に丁寧にしたいだけならば「座ります」という丁寧語を使いましょう。

またメールの文章は会話文以上に、同じ言い回しが何度も出てくると読みにくくなってしまうことが多いです。ですから「~させていただく」「~される」などの表現が繰り返しでてきてしまうようであれば、同じ意味の別な言い回しの敬語を使い、繰り返しを避けるようにしましょう。

「座る」は言い換えがしにくい単語ですから、他の単語の敬語表現を増やすことも意識すると良いでしょう。

「座る」を敬語表現するときの例文

・尊敬語:主語は目上の人になり、自分や身内を主語にするのは間違いです。
〇先生が椅子におかけになる。
×私が椅子におかけになる。

・謙譲語:主語は私や身内であり、目上の人にしてはいけません。
〇私は椅子に座らせていただいた。
×先生は椅子に座らせていただいた。

・丁寧語:主語は私、身内、目上の人など、どんな場合でも使うことができます。
〇私は椅子に座ります。
〇先生が椅子に座ります。

「座る」の別の敬語表現例

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おかけになる

「おかけになる」は「座る」の尊敬語にあたり、目上の人の動作を表す表現です。このように尊敬語を使って行為を表すことで、その相手が自分よりも目上であることを表します。したがって、「おかけになる」の主語は常に自分より目上の相手や、持ち上げたい相手であり、自分や身内を主語にすることはありません。

例文
〇先生が椅子におかけになる。
×私が椅子におかけになる。
×私の妹が椅子におかけになる。

また「座る」の尊敬語の別な表現方法に、「お座りになる」「座られる」などがあります。しかし「お座りになる」は「お座り」というフレーズが犬に使っているようであること、「座られる」は受け身の表現と混同してしまうこと、という理由から正しい敬語とはみなされません。

座らせていただく

「座らせていただく」は「座る」の謙譲語にあたり、自分の行為を低くすることで相手を高めるための表現です。謙譲語を使う場合、その主語は自分や身内であり、目上の人を主語にすることはできません。

例文
〇私の弟はその椅子に座らせていただいた。
〇私はその椅子に座らせていただいた。
×先生はその椅子に座らせていただいた。

「座る」の別な謙譲語として「お座りする」というものがありますが、これは基本的には使わない謙譲語です。なぜなら「お~する」という謙譲語は自分の行為が相手に何らかの影響を及ぼす際に使われるものであるため、単に自分が座るだけの行為を「お座りする」と表現する必要はないからです。したがって「座る」の謙譲語は「座らせていただく」が正しい敬語です。

座ります

「座ります」は「座る」の丁寧語です。丁寧語は語尾に「です」「ます」を付けることで丁寧な印象を与えることができる表現で、また主語は自分や身内、目上の人など、幅広く使うことができます。

例文
〇私はそのソファーに座りました。
〇私の母がそのソファーに座りました。
〇先生がそのソファーに座りました。

主語を見分けて正しい敬語を使おう

「座る」を正しい敬語を使って表現する場合、まずするべきことはその行為の主語が誰か、を意識するということです。行為の主語が目上の人であれば「おかけになる」という尊敬語を使いますし、主語が自分や身内であれば「座らせていただく」という謙譲語を、単に丁寧にしたい場合は「座ります」という丁寧語を使います。

主語を意識することで正しい敬語を使えるようになりますので、普段の会話から少し意識して正しい言葉遣いをマスターしましょう。

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