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「許してくれてありがとう」の敬語表現
今回は、謝罪するときに便利な「許してくれてありがとう」の表現を勉強していきましょう。
「許してくれてありがとう」の敬語での使い方
ただしこの従来の敬語の分類は、平成19年に国によって改正され、尊敬語、謙譲語、丁重語、丁寧語、美化語の5分類に細分化されました。詳しく知りたい方は、下の「文化審議会」が発表した「敬語の指針」を読んでください。
敬語の種類
丁寧語
今回の「許してくれてありがとう」では、例えば「ありがとう」に「ございます」をつけて「許してくれてありがとうございます」などとします。「ございます」は謙譲語のようにも考えられますが、丁寧語に分類されます。
謙譲語
尊敬語
今回は「許してくれてありがとう」なので、そのままでは使うことはできませんが、「許し」という言葉に対して「お」をつけ「お許し」と尊敬語で表現することができます。
使い方
したがって「許してくれてありがとう」の文を変形して「お許しいただきましてありがとうございます」などとしがちですが、「お許し」という尊敬語と「いただく」の謙譲語が混在してしまっているので使い方としては間違いです。「許していただき感謝しております」などのように、どちらかに統一しましょう。
メールでの使い方
それには、次項で紹介するように、「許す」や「ありがとう」をより敬意を表す言葉に置き換えることが必要です。ただ、メールの場合、あまり表現が硬すぎると読みにくく、回りくどい印象を恐れがあるので気を付けましょう。
「許してくれてありがとう」の部分は、結局のところ自分の気持ちを伝えているに過ぎないので、今後どのように改善していくか、過ちを二度と起こさないために何をするなど具体的な内容で補強したほうが良い場合も多いです。
「許してくれてありがとう」を敬語表現するときの例文
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寛大なご処置を賜り
そして、「許し」を「お許し」などの尊敬語にするだけでもいいですが、仕事の内容によっては納期延長許可や、工事の施工許可などさまざまありますので状況に応じて変更しましょう。例えば「ご処置」のように処置に「ご」という尊敬語を付けます。
これに「下賜(かし)する」という「(目上の人が)物を与える」を意味する言葉の尊敬語「賜る」を使って「寛大なご処置を賜り、誠にありがとうございます」などと表現します。
なお、「賜る」は「くれる」の謙譲語として使う場合があります。尊敬語と謙譲語の混在は間違いとなりますので、使い方に注意が必要です。
「許してくれてありがとう」の別の敬語表現例
寛大なご処置
「寛容なご処置を賜り、誠にありがとうございます」
となります。このように、少し難しい言葉を使うと言葉に重みが出て「許してくれてありがとう」より敬意を表すことができます。
寛大な措置
「許してくれてありがとう」の謙譲語という敬語表現のところでも触れたように、自らがへりくだることで敬意を表すことができます。例えば、
「寛大な措置をいただきまして、誠にありがとうございます」
などと使います。
その他
「寛容なご配慮、誠に感謝いたします。」
「優しいお言葉、誠にありがとうございます。」
「お気遣いをいただき、恐縮です。」
「ご配慮をいただけましたことを、大変感謝しております。」
英語
Thank you for forgiving me.
英語では丁寧な表現はありますが、日本語のように複雑な敬語表現はありません。
相手に許してもらうには
プライベートで敬語を使う必要がない相手では「ごめん、許して」「本当に申し訳なかった」「心から謝ります」などでかまいませんし、相手が許してくれたら「許してくれてありがとう」などと返答すればいいです。
しかし、ビジネスシーンでは、もっと気遣いが必要です。
始末書
・不始末の内容
・不始末の理由・原因の説明
・反省とお詫び
・二度と不始末を起こさないと誓う
・結び
のような構成で書かれることが多いです。そして、この最後のところで、「今回に限り、寛大なる措置をお願い申し上げます。」などが使われます。他にも「ご宥恕をたまわりたく存じます」「ご寛恕いただきたく存じます」などの表現がありますので、覚えておきましょう。
誠意をもって謝ろう!
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もちろん、プライベートでは「許してくれてありがとう」と素直に表現するだけでも、十分気持ちが伝わります。ミスをしてしまうのは、人間なので仕方がありません。そのような時は、誠意をもって、迅速に対応するしかありません。そうすることで、相手からの信用を再び取り戻すことができるでしょう。