cms-import-tapbiz-wp

敬語の「ご検討ください」の意味は?例文や間違った使い方・類語を紹介

[allpage_toc]

ビジネスにおいて、「ご検討ください」という表現はしばしば使われます。しかし、間違って使われることもあります。

皆さんは「ご検討ください」についてどれぐらい知っているでしょうか。「ご検討ください」は「ご検討くださいませ」「ご検討のほどよろしくお願いします」というように様々な使われ方をします。

この記事では、「ご検討ください」の意味をはじめ、使い方、使用時の注意点、類義語、英語での表現、「ご検討ください」に対する返答の方法を紹介しています。また、敬語表現であるということに着目して説明しています。

そのため、「ご検討ください」に関する基本的な知識から、様々な言い換え表現、正しい使い方を知ることが出来るでしょう。

敬語について詳しくない人、「ご検討ください」を正しく使いたい人、「ご検討ください」を様々なレパートリーで使いたい人は、この記事を読んでぜひ参考にしてください。

「ご検討ください」の言葉の意味と読み方は?

「ご検討ください」というフレーズは良く使われます。営業の仕事などでは、毎日のように使われるといっていいほどです。また、保険の窓口に行った場合や、いろいろなお店に客として行った場合にも「ご検討ください」と言われることがあるでしょう。

このように頻繁に使われる敬語表現が「ご検討ください」です。この機会に意味や使い方をしっかり覚えておきましょう。

「ご検討ください」の意味はしっかり調べて思案すること

「ご検討ください」を決まり文句として何となく使ってしまっている人もいるでしょう。そんな人のために、まずは、検討という意味をしっかりと説明します。

「検討」は、「物事をよく調べる」という意味を持ちます。物事を単に見たり、感想を抱いたりするだけでなく、さまざまな角度から問題点がないか、目的を果たすことができるものなのかなど入念に調べることを意味します。

「検討」という漢字は、「検」も「討」も「調べる」という意味をもっています。同じ意味の漢字を重ねて使われた「検討」は、「調べる」という意味合いがより強くなります。

「検討」は「物事をよく調べる」という意味を持ちます。そのため、「検討」の敬語表現である「ご検討ください」は、「(こちらが提案した内容やした商品などについて)よく調べてください」という意味を持ちます。

「ご検討ください」というのは本来これだけの意味しかありません。しかし、実際は、「承諾してください」「購入してください」といった意味を含むこともあります。

「ご検討ください」は「ごけんとうください」と読む

「検討」はよく見る言葉であるため、読み方を知っている人がほとんどだと思います。しかし、「ごけんとう」を「ごけんとお」と読み間違えてします人もいるでしょう。

「ごけんとうください」という読み方を改めて確認しておきましょう。

「ご検討ください」の使い方について

「ご検討ください」には相手に対する敬語表現が含まれています。敬語表現は使い方に注意が必要です。ここでは敬語の使い方について解説します。それを通して、「ご検討ください」の使い方について説明します。

敬語の種類は、地位の高い人や年上の人など目上の人を立てる「尊敬語」、自らがへりくだることで相手への敬意を表す「謙譲語」、「です」「ます」に代表される表現を丁寧にするための「丁寧語」があります。

「ご検討」は「検討」の丁寧語であり、「ください」も丁寧語です。

「ご検討ください」は丁寧語であり、相手の行動に対して使います。

相手の行動に敬意を示すため「ご」付ける

「検討」に「ご」を付けることで、丁寧語となり、相手に対する敬意を表すことが出来ます。

敬意を示したい相手に「検討」という言葉を使いたい際は、「ご」を付け、敬語にして使いましょう。

自分の行動については使えない

「ご検討ください」は丁寧語です。

「ご」を付けた「ご検討」は丁寧語で、「ください」も丁寧語です。

丁寧語は、相手に敬意を払うために、相手の動作につけて使われる敬語です。一方、謙譲語は、自分の動作につけて使われる言葉であり、自分を下げることで相手を敬うという意思を表す敬語になります。

「ご検討ください」は丁寧語であるため、自分の動作につけて使うことは出来ません。敬語を使う際は、ルールを守って正しく使いましょう。

「ご検討ください」NGの使い方

ビジネスにおいて、「ご検討ください」はしばしば使われます。しかし、同時にしばしば間違った使い方でも使われます。文法的に間違っている場合、敬語表現として間違っている場合、敬意が明確に伝わりにくい場合などがあります。

以下では、よく使われる間違った表現を紹介します。具体的にどこが間違っているのも説明します。

しっかりと把握し、必要な場面で正しく使えるようにしましょう。

「よろしくご検討お願いします」

「よろしくご検討お願いします」は文法的に正しくありません。

多くの人が使っていることから、正しい表現だと思っていた人もいるでしょう。しかし、実際は間違った表現です。「よろしくご検討お願いします」とした時、「よろしく」は「お願いします」にはかからず、「ご検討」にかかります。

「よろしく」は副詞であり、動詞、形容詞、形容動詞を修飾すうことが出来ます。「ご検討」は名詞です。そのため、文法的に、「よろしく」は「ご検討」を修飾することは出来ません。

書面に残す際や、文法も含め正しい言葉使いをしなければならない際は、「よろしくご検討お願いします」は使わないようにしましょう。

[no_toc]

「ご検討してみてください」

「ご検討してみてください」は相手に明確な敬意を表すことが出来ない表現です。

「してみてください」は試行・確認の意味を持つ尊敬語です。尊敬語であるため、一見問題ないように思えるかもしれません。しかし、適切に敬意を表すことが出来ないばかりか、失礼であるようにとらえられてしまう場合すらあります。

「ご検討」とは、相手に検討をお願いする際に使う敬語です。しかし、そこに試行・確認の意味を持つ「してみてください」を付けることで、お願いしているはずが、命令しているようにとらえられてしまう場合があります。

上司や取引先の方のように、明確に敬意を払わなくてはいけない相手に対しては、「検討してみてください」は使わないようにしましょう。

「ご検討いただけますでしょうか」

「ご検討いただけますでしょうか」は間違った敬語表現です。

「ますでしょうか」という表現を使ってしまう人もいるでしょう。しかし、この表現は二重敬語です。二重敬語であるのなら、相手に敬意の気持ちを伝えることは十分出来ると考える人もいるかもしれません。

しかし、ビジネスにおいては、適切な言葉を適切な使い方で使うことが求められます。間違った敬語では、適切に敬意を伝えることもできません。相手によっては不快に感じる人もいるかもしれません。

適切な敬語で明確に敬意を伝えるために、「ご検討いただけますでしょうか」は使わないようにしましょう。

「ご検討」の類語

以下では、「ご検討」の類義語を4つ紹介します。

類義語を知ることで、「ご検討」の意味が明確になるだけでなく、言い換えることも出来るようになるでしょう。

「検討」の意味をもう少し明確にとらえたいという人、言い換え表現を知りたいという人はぜひ参考にしてください。

「考慮」

まずは「考慮」です。読み方は「こうりょ」です。

「考慮」は「物事を様々な視点からよく考える」という意味を持ちます。

深く考えてほしい際に、敬語表現に変えて使うといいでしょう。

「思案」

「検討」の類義語には、「思案」もあります。読み方は「しあん」です。

「思案」は「考えを巡らせる」という意味を持ちます。

たくさん考えてほしい際に、敬語表現に変えて使うといいでしょう。

「一考」

「一考」も「検討」の類義語です。読み方は「いっこう」です。

「一考」は「一度考える」という意味を持ちます。

軽くでも、少しでも考えてほしい際に使うといいでしょう。

「熟考」

最後に、「熟考」です。読み方は「じゅっこう」です。

「熟考」は「念を入れてよく考える」という意味を持ちます。

十分に考えてほしい際に、敬語表現に変えて使うといいでしょう。

状況別「ご検討ください」の使い方

ビジネスにおいて、「ご検討ください」と伝えたいシーンは多くあるでしょう。それぞれの状況において、適切に敬語を使うことは必要です。

以下では状況別の使い方を紹介します。それぞれの状況で正しく使えるようにしましょう。

複数の内容を検討してもらうとき

「重ねて」は、「再び」「もう一度」という意味を持ちます。検討してもらいたい内容が複数ある場合は、「重ねて」という言葉を使いましょう。「重ねてご検討のほどよろしくお願いします」というように使うといいでしょう。

[no_toc]

ビジネス文書の最後に使う

検討をお願いする文書を送る場合や、検討してもらったことに対するお礼の文書を送る場合、文書の最後に「お忙しい中」「お忙しいところ」というようなクッション言葉をつけ、お願いやお礼の言葉で締めるといいでしょう。

相手に考えてもらいたいとき

敬意を払らいながら、相手に「考えてもらいたい」ということを伝える表現はたくさんあります。先ほど紹介した「検討」の類義語に「ご」を付けて丁寧語にして使う方法や、「ご検討」という言葉に様々な表現を付け足す方法があります。「ご検討」を使った表現については、次に紹介します。

「ご検討ください」使う場合の表現

「ご検討ください」は「考えてほしい」ということを丁寧に伝える表現です。しかし、シンプルな表現であるため、冷たく感じる人もいるかもしれません。

以下では「ご検討ください」を使った様々な表現を紹介します。

「ご検討ください」より丁寧な表現を知りたい方、「ご検討ください」の様々な伝え方を知りたい方はぜひ参考にしてください。

ご検討いただければ幸いです

相手に対する敬意を増しているわけではありませんが、「幸いです」というこちら側の気持ちを表すことで、熱意や願望の強さをアピールすることができます。

願望の雰囲気を伝えたい際は、「ご検討いただければ幸いです」を使うといいでしょう。

ご検討いただければと存じます

「いただく」は「もらう」の謙譲語です。「存じます」は「思う」「考える」の謙譲語です。謙譲語は自分を下げることで相手を敬う表現です。

謙譲語を使って相手に丁寧に伝えたい際は、「ご検討いただければと存じます」を使うといいでしょう。

ご検討のほどお願い申し上げます

「申し上げる」は「言う」の謙譲語です。「申し上げます」は「申しあげる」に丁寧語を付けた表現です。また、「ほど」を付けることで断定表現を避けることが出来ます。

やわらかい雰囲気を大切にしつつ、謙譲語を使って敬意を示したい際に、「ご検討のほどお願い申し上げます」を使うといいでしょう。

ご検討よろしくお願いします

「よろしくお願いします」という表現を付けることで、「ご検討ください」より少し丁寧な表現になります。

「ご検討ください」より少し丁寧度を上げたい際に、「ご検討よろしくお願いします」を使うといいでしょう。

ご検討いただけますでしょうか

「いただけますでしょうか」という疑問の言葉を最後につけることで、相手に決定権をゆだねる表現になります。検討するかどうかも相手にゆだねることで、断定を避けた謙虚な依頼表現になります。

検討していただけるかを尋ねたい際に「ご検討いただけますでしょうか」を使うといいでしょう。

前向きにご検討いただけましたら幸いでございます

「幸いです」という表現を使うことで、遠回しにお願いする表現になります。

直接的な表現ではなく、遠回しに伝えたい際に、「前向きにご検討いただけましたら幸いでございます」を使うといいでしょう。

「ご検討ください」自分が言われた場合の返答の仕方

[no_toc]

ここまで、「ご検討ください」と伝えるための表現例などを紹介してきました。

しかし、ビジネスにおいては、「ご検討ください」と言うことだけでなく、言われることもあるでしょう。

以下では、「ご検討ください」と言われた際の返答の仕方について紹介します。

要求を受け入れる場合は「承知しました」「承ります」

要求を受ける側であっても、相手に敬意を払うことは大切です。

承諾の意志を、敬意を払って伝えたい場合は「承知しました」「承ります」と伝えるといいでしょう。

「承知しました」「承ります」の他にも、受諾を意味する敬語表現が様々あります。それらを、正しい使い方で使うこともよいでしょう。

返答ははっきり伝える

返答を曖昧にしておくことは失礼に値します。相手にも、時間や都合があるのですから、返答を明確に伝えましょう。

返答がはっきりと帰ってこない場合や、なかなか返答が返ってこないと相手の予定や都合に支障をきたしてしまうかもしれません。相手に敬意を払う意味でも、早めに明確な返答をするようにしましょう。

迷っている場合は迷っているということを伝え、いつまでにどうするのか早めに伝えるといいでしょう。

拒否の場合は理由を明確に伝える

相手に敬意を払うためにも、断る場合は明確な理由を述べましょう。

断る先に明確な理由を伝えることで、相手に対して敬意を払いながら断ることが出来ます。もし、代替案や提案がある場合は、理由の共に伝えるとなおよいでしょう。

大切な人間関係を構築するためにも、相手に明確な理由を説明することを怠らないようにしましょう。

「ご検討ください」の英語表現は?

「ご検討ください」は英語で「Thank you for your consideration.」と表現することが出来ます。

読み方は「サンキュー フォー ユア コンシダレーション」です。直訳すると「あなたの考慮・熟慮に感謝します。」となります。

「この表現は依頼の表現ではなく、感謝の表現なのではないか」と思う人もいるかもしれません。しかし、依頼の表現として使うことに問題はありません。

英語では、「ありがとう」ということで依頼を表すことがあります。そのため、「ご検討ありがとうございます」という意味と「ご検討ください」両方の意味を持ちます。

「ご検討ください」と英語で伝えたい際は、「Thank you for your consideration.」を使ってみましょう。

「ご検討ください」を意味を理解し適切に使っていきましょう

ビジネスにおいて、適切な言葉を適切な使い方で使われることが求められます。

敬語表現は、私たちが日常生活で使い慣れ親しんできたものではありません。そのため、多くの人が曖昧な知識で使ったり、間違って使ったりしています。

しかし、適切に使わなければ、敬語を使っても相手に敬意を伝えることは出来ません。それどころか、相手に対して失礼な言い方になってしまうことすらあります。

この記事では、敬語表現に着目し、「ご検討ください」の意味や使い方、類義語などを紹介しました。意味や使い方を知ることで正しく使うことが出来るでしょう。

正しい使い方を知ったうえで、類義語を学ぶと、様々なレパートリーで使うことが出来るようになるでしょう。敬意を適切に伝えるためにも、豊富なレパートリーで伝えるためにも、正しい意味と使い方を知ることは大切です。

この記事を通して、「ご検討ください」の正しい意味と使い方を知りましょう。

モバイルバージョンを終了