cms-import-tapbiz-wp

「ので」の敬語表現・のでの使い方と例文・別の敬語表現例

[allpage_toc]

「ので」は敬語で何て言うの?

よく聞く「なので」の一部として使われる「ので」ですが、「ので」は理由・原因の意味を持つ助動詞です。日常でも頻繁に使いますが、ビジネスシーンなどで使う場合は敬語で何というのでしょう。

そもそも「ので」は丁寧な言葉です。そのため敬語に改める必要はなく、「ので」とそのまま使いましょう。では「ので」が敬語として使えるにもかかわらず、正しくないのではないかと問われることが多い理由は何でしょう。それは使い方にあります。

敬語における「ので」の使い方

「ので」の使い方には注意が必要です。どこに気を付ければ敬語として正しく「ので」が使えるのか確認しましょう。基本的な使い方に加えて、メールで使うときの注意点もご紹介します。

大前提の注意点

この記事の冒頭で「なので」という言葉を出しましたが、敬語として使うとき、「なので」は正しくない言葉です。「なので」は、断定の意味を持つ「だ」が変化した助動詞「な」と「ので」がくっ付いたものです。

そのため「なので」を意味に注目して見ていくと、まず「な(だ)」と断定しているのにもかかわらず、そのあとすぐに「ので」と接続詞が続くのはおかしいということに気が付きます。日常で「だので」とは使わないと考えれば自然に間違っていると考えられます。

基本的な使い方

それではどうやって使うのが正解なのでしょうか。例えば「○○ですので」という使われ方もよく耳にしますが、これは正しいと言えます。単純に「です」に「ので」が続いても敬語としても文法的にも違和感がないからです。ふだん話す言葉として自分が使うかどうかを判断基準にするのも良いでしょう。

ちなみに「です」つながりで言うと「ですから」という「ですので」とよく似た使われ方をする言葉があります。同じように使われるので混同しがちですが、実は微妙にニュアンスの違いがあります。「から」のほうは少し砕けた言い方になります。

ビジネスシーンを想定すると、「から」と「ので」どちらを使ったほうがいいかと考えたら、どちらかといえば「ので」のほうが丁寧な印象があるため敬語としては良いです。「から」と「ので」の違いについて、詳しくはのちほどご紹介します。

メールでの使い方

「明日の会議では○○を行いますので、各自ご準備をしていただくようお願いいたします」などと敬語として使うのは間違いではありません。基本的には「なので」のように敬語として使えない場合以外は安心して使って良いでしょう。

ただありがちなのは、繰り返し何度も使ってしまうことです。使い方は間違っていなくても、くどいと読む側も読みづらくなってしまいます。言い換えのできるところは変えていき、多用しないようにしましょう。また言い換える場合にはそれなりの語彙が必要になってくるので、のちほど確認していきます。

「ので」を敬語表現したときの例文

「ので」はさまざまな文章をつなぎ、理由を意味する助動詞として使われます。例えば「明日は雨が降るかもしれないので、レインコートを持参してください」は「ない」とくっ付き使われています。

他にも「私がやっておきますので、○○さんは早く帰って休んでください」は「ます」とくっ付き「ますので」と使われていたり、「その部屋の電気が付かないのは以前からですので、お気になさらないでください」は「です」とくっ付き「ですので」として使われていたりします。

このように「ので」はいろんな言葉と一緒になって敬語のように使われます。注意点のところでもお伝えしましたが、「だので」のように敬語的にも文法的にも間違っているものを使用しない限りは大丈夫です。

「ので」に似た敬語表現

「ので」に似た敬語表現ができる言葉はいくつかあります。さきほど多用するのはあまりよくないということをお伝えしましたが、言い換えをしなければならないときのために確認してボキャブラリー増やしておきましょう。ここでは「ので」に似た2つの言葉を見ていきます。

から

[no_toc]

「から」は基本的な使い方のときに少しご説明しましたが、「ので」とは微妙にニュアンスが異なるものです。上では「ので」のほうが若干丁寧であるためより敬語的なニュアンスが必要な場面では「ので」を使うべきだというお話をしました。ここではそれに加えて、「ので」と「から」が与える印象についてお伝えします。

「から」が与える印象

実際に使ってみるとわかりやすいのですが、「から」はどちらかというと主観的な印象を与え、対して「ので」は客観的な印象を与えます。

わかりづらいので例文から考えてみましょう。「明日は所用があるから、行くことができません」と「明日は所用があるので、行くことができません」。

いかがでしょう。前者の「から」を使った例文のほうが、少し主観的な意思を感じるようなニュアンスを持っています。対して後者の「ので」を使った例文は、こういう事実(所用)があるからいけないというように状況を冷静に判断したうえで伝えているような感覚を持ちます。

このように「から」と「ので」は全く意味が違うわけではないので、敬語を使うなかで使いどころによっては言い換えることも可能ですが、相手にどのような印象を与えるかを考えて使い分ける必要があります。

ため

続いて「ため」は、できごとの記述をするときによく使われます。読み手や聞き手には少しかたい印象を与えるため、ニュースや学術論文などで使用される言葉です。

例えば「○○さんが事故にあったため、こちらには来られないそうです」という文章の場合、「ため」よりも「ので」のほうが適切でしょう。理由は文章全体としてそこまでかたい言葉が並んでいるわけではないからです。ただし、だからといって間違いというわけでもありません。

いずれにせよ使いどころに注意する必要があります。とくにきまりがあるわけではありませんが、「から」は口語として多く使われ、「ので」と「ため」は文語に多く使われる傾向にあります。

おさらい

最後に「ので」「から」「ため」の違いのおさらいをしておきましょう。それぞれの大きな違いは、読み手や聞き手に対して与える印象が異なるということです。

まず「ので」は、ビジネスシーンで敬語として使えるということもあり、丁寧な印象を与えます。加えてある程度客観的に聞こえさせることのできる言葉です。2つ目の「から」は、「ので」に対して主観的な印象を与えます。主語が話をしている本人の場合は、本人の意思が垣間見えてくるような言葉です。

3つ目の「ため」は「ので」と比べても、より客観的な印象を与えます。そのためかたいイメージのあるニュースや学術論文などに登場する言葉です。

また話すときは「から」、書くときは「ので」、「ため」が多く使われますが、敬語として話すことを考えると「ので」が適切でしょう。

臨機応変に使いわけよう

今回は理由や原因を意味する助動詞である「ので」の敬語表現や使い方、別の敬語表現の例について見てきました。「ので」の前にくっ付けられる言葉は限られているということです。また、「ので」と似た意味を持つ「から」と「ため」は微妙に意味合いが違い、使うタイミングが異なる場合もありました。これらを意識して、適切なタイミングで、敬語として正しく使うようにしましょう。

とくに今回挙げた3つのなかでも「ので」は中間に位置し、「から」と「ため」の両方の要素を持つ言葉です。そのため「ので」を使う際にはよく注意しましょう。

日常会話は少々間違いがあってもかまいませんが、ビジネスの場においては、長いあいだ一緒に働く相手ではない人ほど、ちょっとしたミスでも自分の印象を悪くしてしまいます。だからこそいつでも意識して正しい敬語が話せるようになっておきましょう。

モバイルバージョンを終了