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「やりたい」の敬語表現
「やりたい」という表現は友達、親族、知り合い、職場など日常会話からビジネス会話まであらゆる場面で使われます。友達や親族など親しい間柄で特に改まった表現を使う必要のない場合は「これやりたい」など特に深く考えることなく使うことができます。
しかし、目上の人など正しい敬語を使わなければいけない人に「やりたい」と敬語で表現するにはどのような表現を使えばいいのでしょうか。「やりたい」の敬語表現をご紹介していきます。
丁寧語
丁寧語は「です、ます、ございます」などを用いて話し手に敬意を示す話し方であるため「やりたい」に丁寧語「です」をつけて「やりたいです」とすることで丁寧語になります。
どのように使われるのか例文をいくつかご紹介します。
「明日のパーティーでこのゲームをやりたいです。」
「私がこの企画をやりたいです。」
「明日晴れたら野球をやりたいです。」
尊敬語
「やりたい」に尊敬語の「なさる」や「される」をつけて「なされたい」や「されたい」とすることで尊敬語になります。どのように使われるのか例文をいくつかご紹介します。
「課長がこの企画を担当なされたいそうです。」
「町内会長が花火大会をされたいとおっしゃっていました。」
「明日は新製品についてプレゼンされたいとのことです。」
謙譲語
謙譲語は自分の動作をへりくだって表現することで相手に敬意を示す敬語表現であるため「やりたい」のは自分自身になります。
「やりたい」を謙譲語にするには謙譲語の敬語表現「いたす」をつけて「いたしたい」とすることで謙譲語にすることができます。「やりたい」の謙譲語「いたしたい」を用いた例文をあげていきます。
「明日10時からミーティングをいたしたいので会議室にご集合お願いします。」
「新企画はこのようにいたしたいと考えております。」
「これから作業をいたしたいのでご協力お願いします。」
「やりたい」の敬語での使い方
敬語の種類
丁寧語は「です、ます、ございます」などを用いて話し手に敬意を示す話し方です。
尊敬語は相手の動作に敬意を示します。相手の動作自体に敬意をはらう敬語表現です。
謙譲語は自分の動作をへりくだって表現することで相手に敬意を示す表現です。自分を下げることで相手を持ち上げます。ですので動作主は必ず自分になります。
使い方
尊敬語「なされたい」や「されたい」は自分自身ではなく誰かほかの目上の人が「やりたい」と言っている時に使われ「やりたい」と目上の人が言っていることに対して敬意を示します。
最後に謙譲語「いたしたい」は自分が「やりたい」というときに控えめにより丁寧に自分が「やりたい」ということを表現するときに使われます。
メールでの使い方
まずは「やりたい」の丁寧語「やりたいです」を用いた例文です。
「今日はパーティーに来てくださってありがとうございました。おかげさまでとても楽しい時間を過ごすことができました。また機会があればやりたいです。その時にはぜひまたお越しください。」
続いて「やりたい」の尊敬語「なされたい」や「されたい」を用いた例文です。
「本日のイベントのお手伝いただきありがとうございました。今回のイベントはとても良かったので社長もまたされたいとおっしゃっておりました。また次回させていただく際にはよろしくお願いします。」
最後に「やりたい」の謙譲語「いたしたい」を用いた例文です。
「お世話になっております。明日は予定どおり会議をいたしたいと存じます。よろしくお願いいたします。」
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「やりたい」を敬語表現するときの例文
やりたいけれどやっていいのか許可を求めたり、尋ねたりするような場面は多々ありますが、そのような際の敬語表現を具体例と共にご紹介していきます。
許可を求める
「明日グラウンドが雨で使えなければ体育館でランニングをやってもいいですか。」
尊敬語でやってもいいのか許可を求める場合は「なされたいとのことですがよろしいでしょうか」や「されたいとのことですがよろしいでしょうか」です。
やりたいと言っているのは自分自身ではなく目上の人です。自分のことではないため「やりたいと言っていたけどやっていいのか」という表現になります。例文をご紹介します。
「明日社長が席替えをされたいとのことですがよろしいでしょうか。」
謙譲語でやってもいいのか許可を求める場合は「いたしたいのですがよろしいでしょうか」です。「いたしたいのですがよろしいでしょうか」を用いた例文をご紹介します。
「会議いたしたいのですが場所を空けていただいてよろしいでしょうか。」
「やりたい」の別の敬語表現例
立候補する
たとえば「やりたい」の丁寧語「やりたいです」は「立候補する」を用いて「立候補します」となります。例文を挙げると「会長をやりたいです」は「会長に立候補します」と言い換えることができます。
続いて「やりたい」の尊敬語「なされたい」や「されたい」は「立候補する」を用いると「立候補なされたい」や「立候補されたい」となります。例を挙げると「会長が次期も会長をなされたいそうです」は「会長が次期も会長に立候補されたいそうです」と言い換えられます。
最後に「やりたい」の謙譲語「いたしたい」は「立候補する」を用いると「立候補いたしたい」となります。これも同じように例を挙げると「次期会長をいたしたい」は「次期会長に立候補いたしたい」と言い換えられます。
ただし「立候補する」は選ばれてなるような場面に限って使うことができます。
希望する
たとえば「やりたい」の丁寧語「やりたいです」は「希望する」を用いると「希望します」となります。例文を挙げると「ビンゴ大会をやりたいです」は「ビンゴ大会を希望します」と言い換えることができます。
続いて「やりたい」の尊敬語「なされたい」や「されたい」は「希望する」を用いると「希望なさる」や「希望される」となります。例を挙げると「社長はビンゴ大会をされたいそうです」は「社長はビンゴ大会を希望されています」と言い換えることができます。
最後に「やりたい」の謙譲語「いたしたい」は「希望する」を用いると「希望いたします」となります。これも同じように例を挙げると「ビンゴ大会をいたしたい」は「ビンゴ大会を希望いたします」と言い換えることが可能です。
「やりたい」と「したい」の敬語の違い
まずは丁寧語ですが「やりたい」の丁寧語は「やりたいです」で、「したい」の丁寧語は「したいです」になります。
続いて尊敬語ですが「やりたい」の尊敬語は「なされたい」や「されたい」ですが「したい」の尊敬語も同じように「なされたい」や「されたい」になります。
最後に「やりたい」の謙譲語ですが謙譲語は「いたしたい」ですが「したい」も同じように「いたしたい」となります。
「やる」と「する」の違い
たとえば「野球をやる」や「野球をする」のように「やる」と「する」は意味も同じです。ただ一般的には「やる」よりも「する」の方が丁寧な印象を受けるため好まれることが多いです。
また「する」しか使えない言葉もあります。たとえば「せきをする」とは言えますが「せきをやる」とは言えません。
このように「やる」と「する」は意味も同じで敬語表現もほぼ同じですが、よりすべてにおいて使えるのは「する」になります。
丁寧にやりたいことを伝えましょう
「やりたい」と自己主張をすることは大切ですし、いろいろな場面で自分の意志を表現する場面はあります。
「やりたい」と主張することは大切なことですがあくまで自分の意志であるため目上の人に「やりたい」と主張する際には丁寧に正しい敬語を用いて失礼のないように心がけましょう。