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「大変だと思いますが」を敬語表現すると?
しかし、このフレーズだけ使うのではなく、何に対して「大変」なのかを伝える必要があります。「大変」は名詞・形容動詞になるので「大変」という言葉だけで、大事であることを表現できますが、何が「大変」なのかわかる言葉を付け足さないと、敬語の形を取っていても丁寧さに欠ける文章になってしまいます。
「大変だと思いますが」を丁寧な敬語表現に
例えば、相手が怪我をした場合に気遣う時は「お怪我をされている中、お仕事大変かと思いますが」というように、何が大変なのかがわかる言葉を入れるとより相手を思いやる丁寧な気持ちが伝わりやすくなります。
「大変だと思いますが」の敬語での使い方は?
部下など目下の方に対して、「大変だと思いますが、頑張ってください」ということは問題ありませんが、この言葉をいくら敬語や謙譲語に直しても、目上の方に対して使うことは失礼になるので相手によっては怒りを買いかねません。
「大変だと思いますが」を敬語に直して使う場合は、相手が目上の方であれば、相手の体調を気遣うときに使用し、何かを依頼するときには使用を避けましょう。
敬語の種類は?
しかし、相手が目上の方の場合、「大変だと思いますが」と言ってしまうのは失礼な印象を与えてしまいます。敬語や謙譲語に直したとしても、目上の方に対して「大変」という言葉を使うのは避けましょう。
目上の方に対して「大変だと思いますが」と言ったニュアンスを使いたい場合は、「別の敬語表現例」で紹介します。
「大変だと思いますが」の使い方は?
もちろん部下が怪我や病気を気遣う場合も使うことはできます。むしろ、気遣う気持ちは積極的に伝えて置いたほうが、相手の励ましになります。また、文書で伝える場合は、相手が部下であっても敬語を使った方が印象が良い場合があります。
ただし、短期間に何通も送るメールや手紙に、気遣う言葉を毎回同じ文章で添えるのは、止めておきましょう。人によっては気遣う言葉であっても、同じ言葉を何回も重ねられると、言葉に重みがなくなってしまい、返って印象が悪くなることがあります。
「大変だと思いますが」のメールでの使い方は?
「大変かと思いますが、ご自愛ください」
「ご自愛ください」は敬語としても問題ありませんし、目上の方への言葉としても失礼になりません。人にもよりますが、この「自愛」という言葉は相手を元気づけるのに有効な表現なので、積極的に使っていきたい言葉です。
しかし、「自愛」という言葉を使うときに気を付けなければいけない事が2点あります。
1.「ご自愛ください」
2.入院中の方に「ご自愛ください」はNG
病気の方に対して言葉をかけたい場合は、「ご回復をお祈りいたします」と言った言葉を選ぶのが一般的です。
目上の人への使い方は?
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相手によっては不快感を覚えてしまう恐れがあるため、目上の方へ何かをお願いする場合は後に登場する「別の敬語表現」から選びましょう。
ビジネスでの使い方は?
「大変だと思いますが」を敬語表現するときの例文を紹介
「大変かと思いますが」
「連日の遅くまでの作業、大変かと思いますが、プロジェクト完了まで頑張ってください」
例文は上司が部下に対してのみ使用できます。社外の方に使うのは失礼になるので使用は避けましょう。また、一緒に仕事をしている立場であれば、「頑張ってください」ではなく「一緒に頑張りましょう」と言い換えた方が、相手をより励ますことができます。
「大変だと存じますが」は正しい?
「ご多忙で大変かと存じますが、ご自愛ください」
前述したとおり、何かを依頼するときには使用せず、相手を気遣う時のみの使用にとどめましょう。目上の方に対して「大変だと思いますが」という言い回しは、敬語に直してもなかなか使いどころが難しい表現になりますので、不安な場合は別の言葉を考えましょう。
「大変だと思いますが」の別の敬語表現例は?
「ご多忙とは存じますが」
忙しいことが分かっている上で、何かの決断を催促するときに使用します。例文の中では「大変だと思いますが」に一番近い意味合いの言い換えになります。
敬語で丁寧な言葉遣いとして、実際に仕事の取引をしている相手であれば自然に使用していますが、普段接していないような取引先の社長などかなり目上の方に対しては少し馴れ馴れしい印象を与える場合があります。そういった方にお願いをする場合は、次に出てくる「恐れ入りますが」を使用した方がよいでしょう。
「お忙しいところお手数をおかけしますが」
「お忙しいところお手数をおかけしますが、お取り計らいの程よろしくお願いいたします。」
「よろしくお願いいたします」よりも少し堅めでより丁寧な印象を出したい場合は、「お取り計らいの程」を「よろしくお願いいたします」の前につけるとよいでしょう。
「恐れ入りますが」
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電話をかけて相手が不在だったときに使用します。「大変だと思いますが」と相手を気遣うというより、恐れ多いことを伝えています。「大変だと思いますが」という言葉を使うかどうか迷った時はこちらを使った方が無難です。
また、目上の方に折り返しの連絡を依頼するのは、あまり好ましいことではないため、相手のリアクションが読めない場合はこちらから電話をかけ直すようにしましょう。
「恐縮ですが」
手続きなどの流れで、必要な署名や捺印を相手にお願いするときに使用します。「恐れ入りますが」と同じように「大変だと思いますが」と相手を気遣う気持ちよりも恐れ多い気持ちを強く表しています。
「恐縮ですが」は「恐れ入りますが」よりもさらに強くへりくだった印象になります。
恐縮の前に「大変」を付ける方もいます。とても申し訳ないという気持ちを表現したいときに「大変恐縮ですが」ということができますが、あまり繰り返して使うと、返って相手に不快感を与える場合があるので、気を付けましょう。
「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが」
「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、ご理解とご協力お願いいたします」
例文は、サービスの変更などにより、顧客側での新たな作業の発生や顧客が手順を変えなければならない場合などによく見かける文章です。「ご理解とご協力」のセットで使うと「ご協力」だけを使うよりも少し丁寧な印象を与えられます。
「ご苦労かと存じます」は使える?
部下など目下の方に対して使っても問題ありませんが、丁寧過ぎて、文章に違和感を覚える人もいます。
相手を気遣う気持ちを大切にしていきましょう
また、物事をお願いするときに、相手の状況を考えることは大切です。できることならば、相手の負担にならないように配慮することが一番よい手段ですが、期日などが迫っている事柄などで、どうしても今お願いしなければならない事というのは発生してしまいます。
そんなとき、単に「お願いします」とだけ伝えるよりは、「大変だと思いますが」と付け足すことで、相手が大変な事を分かったうえでの緊急度の高いお願いをしていることを相手に伝えることができます。
仕事では時には相手に耳を傾けてもらう事も必要になるときもあります。そんなとき、相手の気分を損なわずに上手く話しを進めましょう。