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「住んでいる」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

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「住んでいる」の敬語表現

目上の人に話しかけるとき、ビジネスシーンなど、私たちは日常的によく敬語を使います。正しく敬語を使えると、相手とのコミュニケーションがスムーズになります。敬語はコミュニケーションにとって大切なツールですので、正しく使えることが大事です。

しかし敬語表現は、一筋縄ではいかない難しさがあるのも事実です。たとえば「住んでいる」を敬語で使うとしたら、どのような敬語表現があるのでしょうか。

これから「住んでいる」の敬語表現を紹介して、その使い方を解説していきます。

「住んでいる」の尊敬語

「住んでいる」の尊敬語は、前半部分を尊敬語にして「お住まいになっている」、後半部分を尊敬語にして「住んでいらっしゃる」もしくは「住んでおられる」、前半部分と後半部分の両方を尊敬語にして「お住まいでいらっしゃる」があります。

どの表現も文法的に正しいのですが、自然に聞こえて使いやすい表現は「住んでいらっしゃる」か「お住まいになる」でしょう。また、丁寧語を併用して「お住まいです」でも尊敬語として活用することができます。

「住んでいる」の敬語での使い方

私たちが「住んでいる」を敬語で使う場合は、目上の方に対して住所を尋ねるときや、その方が住んでいる場所について尋ねるときでしょう。ビジネスシーンで相手の住所を聞くときにも必要ですし、会話の流れの中で住んでいる場所について出てきたときに「住んでいる」の敬語表現を使うことになります。

それでは「住んでいる」という言葉の敬語を使った具体例を見ていきましょう。ただその前に、敬語の種類について整理しておきましょう。

敬語の種類

敬語には、3つの種類があります。それは、尊敬語、謙譲語、そして丁寧語です。

尊敬語

尊敬語は、相手の動作や持ち物など、相手に関わるすべてのことについて表現するときに使う敬語です。主語は必ず相手になり、それに続く言葉に尊敬表現が使われます。

語句の尊敬表現はたくさんあり、たとえば「行く」なら「いらっしゃる」や「おいでになる」があります。その使い方は、「○○さんがいらっしゃいます」のように「行く」を尊敬表現である「いらっしゃる」という尊敬語に変えて使います。

ちなみに「いらっしゃる」は「行く」の尊敬語であると同時に、「居る」や「来る」の尊敬語にもなっているので、どの意味で使われているのかは文脈の流れで判断します。

また、○○さんを○○様として相手の敬称も尊敬語にすることができます。「○○様がいらっしゃいます」とすれば、さらに丁寧な言い方になるでしょう。

謙譲語

謙譲語は、自分のことまたは自分に関わることを述べるときに使う言葉です。ですから、主語は自分か自分にかかわるものです。尊敬語のように、謙譲語もたくさんの表現があります。たとえば「行く」が「参る」「うかがう」のようにまったく新しい言葉になります。使い方は「私が参ります」や、「私の部下が伺います」のようになります。

丁寧語

丁寧語は、丁寧な言葉遣いで相手に敬意を表すことができます。文末を「~です」「~ます」「~ございます」とすることで、丁寧語を使った表現になります。

丁寧語を使う場合は、誰かを問いませんので自分に対しても使えますし、相手に使うこともできます。

「居る」なら「います」、「行く」なら「行きます」、「来る」なら「来ます」のように、いわゆる「です・ます調」に語尾を変えることで丁寧語になります。

使い方

「住んでいる」の敬語表現をどのようなシーンに使うことがあるのでしょうか。

目上の方や上司など敬語を使うべき相手に対して、住所を聞く場合や、相手が住んでいる場所について話題が出た場合などが考えられます。それでは、住所を聞く場合を例にとって、実際に「住んでいる」の敬語表現をどのように使うのかを参照しましょう。

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住所を聞く場合

「失礼ですが、あなたの住所は何ですか」このような聞き方ですと、ぶっきらぼうで、丁寧語を使っていても、丁寧さに欠ける印象があります。このように聞く代わりに「住んでいる」の敬語表現を使って聞いてみましょう。

「お住まいはどちらですか。住所を教えてください」または、「どちらに住んでいらっしゃるのですか。住所を教えてください」のように聞くことで、不躾ではなくて相手への敬意を払う丁寧な印象になります。住所を聞く前に「住んでいる」という言葉の敬語表現を使ってワンクッション置くことで、やわらかな物言いになります。

どちらにお住まいですか

この「どちらにお住まいですか」という表現に似た言い方で、「どちらにお住みですか」という表現があります。どちらの表現も正しいのでしょうか。文法的にはどちらでも合っていますし、「です・ます」調のついた丁寧語で、丁寧な表現です。

「お住まい」のほうは、尊敬語である接頭語の「お」に、五段動詞の「住まう」が連結しています。それに対して「お住み」のほうは、動詞の「住む」に敬語の接頭語である「お」がついています。どちらも意味は同じですが、原語となる動詞が違うだけです。

どちらの言い方が丁寧かと言われれば、「どちらにお住まいですか」と聞いたほうが、現代では適当な言い方になるでしょう。ただ「ら抜き」言葉の観点から、「どちらにお住みですか」のほうが短く単純だという意味で、こちらの表現もよく使われています。

メールでの使い方

コミュニケーション・ツールとして重宝するメールは、普段の生活やビジネスシーンにも日常的に使われています。メールを書くときに大切な事は、伝えたい内容を正しく相手に伝えることです。そのために、わかりやすく、簡潔に、そして正しい言葉遣いをすることが必要です。さらには、相手への思いやりや、目上の人なら尊敬する気持ちを表現できれば、いいメールといえるでしょう。

メールのための「住んでいる」の敬語表現

「住んでいる」の敬語表現を使ってメールを書く場合に気をつけたいことは、尊敬語を意識するあまり、二重敬語になったり、不自然な言い回しにならないことです。

相手の住所を聞きたいのならば、「○○様は、どちらに住んでいらっしゃるのですか」や「お住まいになっているのですか」で十分です。「どちらにお住まいになっていらっしゃるのですか」というと、文法的には正しく、二重敬語にもなっていませんが、ちょっとくどい印象を与えます。メールでは特にわかりやすさを求められますから、この表現は大げさになってしまいます。

「どちらにお住みになられていますか」は二重敬語です。「住む」の前に尊敬語の「お」がつき、られる言葉がつくことで、不自然な表現になっています。「住んでいる」を使って敬意を表したいという気持ちはわかりますが、複雑に考えずに、シンプルに敬語を使いましょう。

「住んでいる」を敬語表現するときの例文

ここでは、「住んでいる」の敬語表現を使った例文を参照しましょう。

「住んでいる」の敬語表現には、尊敬表現として「お住まいになっている」や「住んでいらっしゃる」があり、丁寧語を使えば「お住まいです」や「お住まいでございます」があります。

これらの表現を実際に使うとどうなるかというと、ある方がどちらかに住んでいるということを言いたい場合は、尊敬表現なら「○○さんは、××にお住まいになっています」、または「○○さんは、××に住んでいらっしゃいます」となります。

「住んでいる」を使った丁寧語ならば、「○○さんは××にお住みです」や「お住まいでございます」という表現になります。

「○○さんは、××にお住まいになられています」というと敬度の高い丁寧な言い方に聞こえますが二重敬語になりますから、注意しましょう。

「住んでいる」の別の敬語表現例

「住んでいる」の敬語表現を紹介してきましたが、「住んでいる」と同じ意味で、別の敬語表現はあるのでしょうか。

「住んでいる」の同義語で、「住まう」があります。その意味は、ある特定の場所に居住することですが、「住まう」を「住まわれる」と直すと敬語表現になります。「○○様はこちらに住まわれています」といえば、丁寧な「住んでいる」の言い回しになります。

「住まう」と同じ意味で「居を構える」という言い方もありますが、これを「居を構えていらっしゃる」とすれば「住んでいる」の同義で別の尊敬表現になります。「○○様は、ここに居を構えていらっしゃいます」のように使えます。この言い回しは口語で使うと敬度が高く、かしこまった言い方になるので、よく状況を踏まえた上で、使うかどうかを判断してください。

住んでいらっしゃった

「住んでいる」の尊敬語で「住んでいらっしゃった」も、正しい敬語表現です。「住んでいらっしゃる」の過去を表す言葉で、「○○さんは、以前××に住んでいらっしゃったそうです」のように使えます。

「いらっしゃった」を「いらした」と短縮して、「住んでいる」を「住んでいらした」という言い方もよく聞きます。この表現は文法的には正しいのですが、これを聞いた時の印象として、慇懃(いんぎん)に聞こえることがあります。ですから、「住んでいらっしゃった」のほうが無難ですので、ここは短縮しないで使うようにしましょう。

お住い

「お住まいです」のように、「住まう」に尊敬語の接頭語である「お」をつけた表現も、正しい敬語です。

「お住まいになっている」「お住まいになる」のように使えば、尊敬表現になりますから、目上の方や上司に対して使うことができます。「お住まいです」ならば丁寧語として、あらゆるシーンで使うことができるでしょう。

「お住まい」がすでに「住んでいる」の尊敬語になっていますので、「お住まいになられる」や「お住まいでいらっしゃる」もよく聞く表現ではありますが、二重敬語になるので使わないようにすべきです。

二重敬語にならないように注意しましょう

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敬語を使うときに気をつけたいことは、相手を敬う気持ちが強すぎて、敬語を使いすぎてしまうことです。それでは不自然であり、むしろ相手に不快に思わせてしまうので、注意が必要です。

「住んでいる」の敬語表現は、「お住まいです」や「お住まいになっている」「住んでいらっしゃる」です。これにられる言葉を多用したりすると二重敬語になってしまいますので、気をつけましょう。

正しい敬語を身につけて、相手に不快な思いをさせないようなコミュニケーションをとるように心がけましょう。

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