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ある特定の言葉を自分の会話の中で使いこなしたいと感じているのであれば、その言葉の意味について詳しく理解していなければなりません。実際のところ、意味を理解することのできていない単語を使いこなすことはできないからです。
この記事では「お役立てください」という敬語表現について詳しく紹介しています。
記事を読むことで、「お役立てください」を正しく使うことができるようになるでしょう。
何かを相手に提供したり、勧めるシーンでよく使われる言葉ですが、他の言葉との組み合わせで表現の幅を広げることもできます。
言葉の意味や言葉の組み合わせを知り、「お役立てください」を正しく使い分けられるようになりましょう。
「お役立てください」の意味
贈り物をした後や、商品やサービスを案内した時、データや情報を提供した時に使うことができます。
例えば何か物を送った後に「お役立てください」の敬語表現を使うことによって、物が届いた時にそれを活用してより良い生活を送ってほしいと願っていることを表現することができます。
「お役立てください」の使い方・例文
ここからは、シーン別に「お役立てください」の使い方をみていきましょう。
ビジネスメールの場合
そんな時に「お役立てください」をメール文中に入れることで、送ったものを役立てて欲しいという気持ちを伝えることができます。
- 「先日行われたイベントのアンケート結果をまとめた資料を添付しました。今後の商品開発・商品改良等にお役立ていただければと存じます。」
サービスなどの利用を促す場合
例えば、施設のWi-Fi環境などの無料サービスを案内する場合や、ガイドブックを渡す際に「こちらをお役立てください」と一言添えることができます。
- 「こちらは当施設のガイドブックになります。施設を回る際にお役立てください。」
質問に対する返信を行う場合
- 「資料作成の際に、こちらのデータをお役立てください。」
施設を案内する場合
例えばホテルのコインランドリーや、カフェスペースなどの施設設備を案内する際に使われています。
- 「当ホテルの2階にはコインランドリーがございます。よろしければお役立てください。」
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サービスを案内する場合
- 「当ホテルは観光施設や最寄り駅までの無料送迎サービスを提供しています。ぜひ、お役立てください。」
「お役立てください」の注意点
クライアントや上司、目上の人に対して「お役立てください」を使うと、人によっては命令されているような印象を持たれてしまう可能性があります。
「役立ててください」との使い分け
- 「資料の作成に役立ててください。」
- 「人材育成に役立ててください。」
- 「感染予防に役立ててください。」
「お役立てくださいませ」との使い分け
しかし、「ませ」が語尾に加わることによって、より丁寧な言葉になります。「〜くださいませ」は女性がよくつかうフレーズであるため、やわらかい印象をもたせることができます。
強い口調に感じられやすい敬語である
例えば、「お役立てください」を「お役に立てれば幸いです」という表現に言い換えても、同じ意味を相手に対して伝えることができます。
クライアントや上司、目上の人へは「幸いです」「ませ」などを付け足すことによって、命令しているようなイメージを与えるのを避けることができます。
部下や生徒などの目下の人や、会社の同期などの同等の立場の人に対して使うのは問題ありませんが、親しくない上司や社外の人に対して使う際は柔らかい表現にするとよいでしょう。
「お役立てください」の言い換え表現
場面に応じて適切な言い換えができるようになりましょう。
「ご利用ください」
何かのサービスを使うことができるのか、それとも、使うことができないのか、お客さんが確認をしてきたとします。そのような時に「このサービスを利用することができます」という敬語表現を使うことによって、サービスを使うことができるという意味を相手に対して伝えることが可能になります。
普段から仕事でお客さんに対してサービスを提供しているのであれば、このフレーズを学ぶことは非常に重要です。毎日のように使用することのできる敬語表現になるからです。しっかりとした敬語表現が使われているので、話を聞いているお客さんも不快に感じることはないでしょう。
- 「無料動画配信サービスを利用することができます。」
「ご活用ください」
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例えば、職場の同僚が使用することのできる実用的な書類を作成したとします。「この書類を望むのであれば使ってください」というメッセージを職場の同僚に対して伝えたいと考えているとします。どのような表現が適切なのでしょうか。
そのような場面で役立つのが「よろしければ、この書類をご活用ください」という敬語表現になります。相手に対して強制していないフレーズです。
「よろしければ」という言葉を冒頭につけることによって、相手に対して選択肢を与えることが可能になります。望む人だけが使用してほしいと伝えたい時に、この敬語表現を使うことができるでしょう。
「お役立てください」の丁寧表現
例えば、「幸いです」「幸いに存じます」を付け加えると、随分丁寧な敬語表現になります。
「お役立てくださいますようお願い申し上げます」
メールで資料を添付して送る際に、使われることが多いです。「お役立ていただけますと幸いです。よろしくお願いいたします」などの形にすることもできます。
頭に「ぜひ」をつけて「ぜひ、お役立てくださいますようお願い申し上げます」のように強い気持ちを表現する言葉と併せて使うことも多いです。
「お役立ていただければ幸甚に存じます」
「幸甚」という言葉は「しあわせ」「さいわい」を表す「幸」に、「甚(はなは)だ」を加えた言葉で、「この上ない幸せ」「幸せの極み」という気持ちを表す言葉として使われます。
「幸甚に存じます」は口語ではなく、書き言葉です。クライアントにサービスを案内するメールなどに使うとよいでしょう。
「お役立ていただけますと幸いです」
「幸いです」は、「自分にとって嬉しいことです」という意味があります。
会社の商談シーンで、物やサービスなどの利用を促したいときに使うことができます。他にも、ビジネスメールで資料をクライアントへ送付する際に文中に入れられることも多いです。
「お役立ていただければと存じます」
「存ずる」は、「思う」の丁重語で、「〜と思います」という意味の言葉です。つまり、「お役立ていただければと存じます」という表現には、「役立ててもらえればと思う」というという気持ちをへりくだって伝えることができます。
こちらも、メールの文中に使われることが多い表現です。「お役立ていただければと存じます。よろしくお願いいたします。」という形で文末の結びとして入れることができます。
敬語「お役立てください」の使い方を理解して適切な場面で使おう
そんな時に「お役立てください」という敬語表現はとても便利です。しかし、命令形の敬語であるがゆえに気をつけて使う必要があります。
周囲の人と友好な関係を築くためにも「お役立てください」の敬語表現のバリエーションを使い分けて、会話やメールの中に取り入れて行きましょう。