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「できれば」の敬語表現・できればの使い方と例文・別の敬語表現

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「できれば」の敬語表現

「できれば」の敬語表現について見ていきます。まずこの「できれば」、という語句は条件付けの言葉で可能であるならば、という前置きで使われる単語です。はっきりと断定せずに、別の言葉と組み合わせて用いられるため、ソフトに伝えやすい表現です。そのため比較的使いやすい言葉だ言えます。

ここからは、この「できれば」が実際に敬語表現ではどのような使い方がなされているのかを説明します。

丁寧語

「できれば」の丁寧語として「出来ましたら」があてはまります。丁寧語は、話し手が聞き手に対して丁寧に言う敬語表現です。自分以外の全ての聞き手に対してなされる表現なので、使いやすい敬語表現とされています。その反面、目上の人の区別や距離感が適度に保てない面があるので、配慮が必要な場合もあります。

謙譲語

「できれば」の謙譲語について見ていきます。謙譲語は自分の行う動作に対して用いられ、自分を下げて相手を相対的に上げる表現です。一般的に対外的な目上の人や上司に使われるので、格式めいた敬語の表現となります。

この「できれば」を謙譲語で表現する場合、場面によって自らの動作を下げる表現となるので、「恐縮ですが」、「失礼かと存じますが」などとなります。

尊敬語

「できれば」の尊敬語表現は、「よろしければ」となります。尊敬語は自分よりも目上の人に対して使われ、相手を立てる敬語表現です。この「よろしければ」にお願いの語句を合わせて婉曲的な敬語表現として成立します。

「できれば」の敬語での使い方

「できれば」の実際に使う際の敬語表現について見ていきます。敬語表現は用法を正しく使いこなすことと並行して、関わりを持つ人への接し方も考慮に入れる必要があります。例えば社外の目上の人に対して「出来ればお願いいたします」と伝えた場合、少し失礼な印象となります。少なくともビジネスの場と、それ以外の生活場面では使い分ける必要があります。

ここからは敬語の種類と場面べつの「できれば」の使い方を紹介します。

敬語の種類

敬語の種類は上記で紹介した丁寧語、謙譲語、尊敬語の3種類ですが、近年ではこれに謙譲語が二つに分化しています。具体的には話に登場する第三者を低める謙譲語Ⅰ、また第三者をひくめることにより、聞き手に敬意を表す謙譲語Ⅱ(丁重語ともいいます)の5種類と定義されています。

これらの敬語表現に加えてビジネス上使われるビジネス敬語と呼ばれる表現も存在します。敬語の知識の幅ほ広げるとともに、その知識を場面によって使い分ける応用力もビジネスにおいての必須スキルだという点もおさえておきましょう。

使い方

「できれば」の敬語表現についての使い方ですが、やはり敬語をビジネス上で使うなら、誤用は避けたいところです。具体的には二重敬語といった「できることでいらっしゃれば」など、丁寧な敬語を使おうとするあまりに過剰な敬語表現や、間違った用法をすることです。

他にも仕事で使う敬語表現は場面によって注意点が異なります。ここからはビジネスで用いる場面の多いメールでの「できれば」の敬語表現と、上司への使い方について解説します。

メールでの使い方

メールでの「できれば」の敬語表現ですが、まずお願いのメールを作らないでよい方法を模索しておくことが重要です。「できれば」の意味は婉曲的な表現ではありますが、相手にこちらの都合で動いてもらう事になります。

基本的にメールでの連絡は、時間に余裕のある時に適している連絡手段です。お願いのメールで打診する前に、相手にわずわらしい思いをさせない気遣いも必要となります。それでもどうしてもメールを使う時は、できる限り丁寧に伝えましょう。

その際の注意点として、二重敬語の一種である敬称の混在に気を付けましょう。よく間違えるのが「ご担当者様」「部長様」などです。前者は正しくは「担当者様」で後者は「部長」と表現されます。

上司への使い方

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「できれば」の上司への敬語表現の使い方ですが、直属の上司や目上の上司などいずれにしても社内もしくは組織内の上司が一般的です。そのため謙譲語はあまり使われずに尊敬語や場合によっては丁寧語になります。敬語の正しい用法については上記の二つですが、実際のビジネス現場ではビジネス敬語が用いられる場合がほとんどです。

ビジネスでは時間に余裕のない場合が多く、簡潔なコミュニケーションが好まれることも少なくありません。あいての時間を奪わないことが相手への敬意につながると考えると、敬語表現だけが全てではないという事です。

実際の使い方は、「今お時間大丈夫ですか?」など、相手に余裕があるのか判断しずらい時は、この表現だけでも失礼とはなりません。むしろはっきり伝えるのが仕事上でのマナーとなります。

「できれば」を敬語表現するときの例文

ここでは「できれば」の敬語表現のメールでの使い方と、上司への使い方を例文で紹介します。まずメールでの例文です。例「メールにて失礼いたします。~~の件について、よろしければ次の打ち合わせでうかがってもよろしいでしょうか」

「できれば」の部分を「よろしければ」と変化させ、語尾に「よろしいでしょうか」と合わせて丁寧な表現となっています。注意点として、メールを相手がすぐに読むとは限らないので、送る内容が決まったら余裕を持って早めに送信しましょう。

次に上司への「できれば」の敬語表現の例文です。例A「課長、今お時間大丈夫ですか?」B「いいよ。どうした?」ここではAが話しかけていますが、内容を伝えずに時間があるかの確認だけに留めています。これに対してB課長は時間があることを伝えて、先を促しています。変則的な表現ですが、時間が惜しい職場ではこのような表現が効率的です。

「できれば」の別の敬語表現例

「できれば」の別の敬語表現例について説明します。相手に対して婉曲的なお願いをする事を指すので、単体で意味を成さずに他の敬語などと組み合わせて用いられるのが特徴なので、表現にも幅が広く応用の余地が多い語句です。

その一方で、複数の敬語表現を併用するので敬語の用法を間違えやすい面もあり、使いこなすには注意も必要です。また相手の可能性を伺っているので、どの可能性を気にして伝えるかで、相手のことを本当に考えているかどうかの腕の見せ所です。

ここからはいくつかの例文を交えながら、「できれば」の多様な派生語を紹介します。一部にはビジネスでの使用に不適当な敬語表現も紹介しているので、その辺りも含めて解説していきます。

可能であれば

「できれば」の別の敬語表現にこの「可能であれば」があります。敬語の用法だと「可能でしたら」となりますが、問われている可能性はまさに「できるかどうか」というシンプルなものです。例文を紹介します。例「可能でしたら、よろしくお願いいたします」この表現は目上の人にはやや失礼な印象です。

また明らかに余裕がなく、こちらのお願いができそうにもない状況で「可能でしたら」と言われると相手の気分を害しかねません。この「可能でしたら」の語句を使うのであれば、いくぶん表現のやわらかい「できましたら」が妥当です。普段の生活ならば「可能でしたら」も使えない事はありませんが、仕事で用いる敬語表現としてはやはり不適当です。

お時間あれば

「できれば」の別の敬語表現に、「お時間あれば」があります。この語句は時間的余裕の可能性を伺っていて、相手の直接的な都合や事情を聞いていないため敬語表現としても失礼がなく、ビジネスシーンにおいても充分使えます。使用例を挙げます。例「お時間あれば、どうぞご覧ください」

この「お時間あれば」の時間は普遍的で、誰に対しても一定です。なので時間の余裕の有無というのはその人の責任だけではなく様々な要因で成り立っているので、相手を問い詰める形にはなりません。また、はい、いいえを時間がある、ないで代用できるので答えやすい面もあり、実用的な表現だと言えます。

お手すきであれば

「できれば」の別の敬語表現例に、「お手すきであれば」も含まれます。これは最初に紹介した「可能であれば」に近い意味合いの可能性を伺っていて、手が空いていれば、すなわち余裕があれば、といったかなりソフトな伝え方になっています。ここで例文を見ていきます。

例「お手すきであれば、ご確認下さいますでしょうか」この例文では冒頭部分は「できれば」の敬語表現「できましたら」でも代用は可能ですが、わざわざ別の表現にしたことによって、より細かなニュアンスが伝わってきます。できる可能性があれば確認して欲しいというよりも手が空いている時で結構なので、といった気遣いも含まれています。

このように、相手の状況を配慮した敬語表現はより活きた表現となります。

ご検討いただけますか?

「できれば」の別の敬語表現例の締めくくりとして、「ご検討いただけますか」を紹介します。上記の敬語表現は、冒頭の「できれば」の類語を紹介しましたが、この語句の締めのお願いの敬語表現で、この「ご検討いただけますか」が使われる場合があります。また似た語句に「ご検討くださいますか」があります。どちらも適切な敬語表現なのでしょうか。

二つの例文を比較しましょう。例「よろしければ、ご検討いただけますか」「よろしければ、ご検討くださいますか」口語だとあまり違いが気づきづらいですが、文章にすると、後者は口調は丁寧でもどこか強制的な印象を受けます。

こちらが急いでいる時に言葉の選択を間違えてうっかり意図しない表現になることもあります。目上の人や大事なお客様などはもちろん、言葉に鋭敏な感覚もまた重要です。

「できれば」は今日から使おう!

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「できれば」の敬語表現の使い方を紹介しました。この「できれば」の語句のように、同じ意味のつもりで使っていても、類語や別の表現になると意味合いや伝わり方が異なってくる表現が敬語の難しい所ですが、それだけ知識として習得できれば立派なビジネススキルになります。

また敬語を使うことだけが敬意を表す手段ではないので、人との適切な気配りやかかわり方も含めて、コミュニケーションスキルを磨く姿勢を大切にしましょう。

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