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「行った」の敬語表現・行ったの使い方と例文・別の敬語表現例

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「行った」の敬語表現

「行った」という言葉は、誰が「行った」のかということで敬語の使い方が異なる言葉です。「自分が行ったこと」を敬語にするのか「他の誰かが行った」ことを自分が敬語表現に変えるのかで言葉が変わります。

同じ「行った」という言葉でも誰の行動に対して敬語にしなければならないのかということで敬語が異なる場合は、使い方に注意しましょう。使い方を間違えてしまいますと敬語を使って相手に対して敬意を表すつもりが、逆に失礼な言葉になってしまうことがあります。

尊敬語

「尊敬語」とは、相手の行動に対して自分が表現する場合、相手に敬意を表す言葉にする場合に使う言葉です。つまり、相手が「行った」ということを自分が誰かに伝える場合は、「尊敬語」を使うということです。

「行った」という言葉は、「行く」という言葉の過去形の言葉です。この言葉を尊敬語に変える場合は、まず「行く」という言葉を尊敬語に変換し、さらに過去形になるように変えることで「行った」という言葉を尊敬語に変えることができます。

謙譲語

「謙譲語」とは、自分の行動を相手に対してへりくだった表現にする場合に使う言葉です。尊敬語の項目でもご説明をしましたが、「行った」という言葉は「行く」という言葉の過去形の言葉です。

尊敬語の場合と同じように、まず「行く」という言葉を謙譲語に変換します。さらに過去形に変換することで、「行った」という言葉を謙譲語に変えることができます。

「行った」の敬語での使い方

前の項目でもご紹介しましたが、「行った」という言葉を敬語に変換する場合、誰の行動を敬語にしなければならないのかという点が大切なポイントになります。「相手」がどこかに「行った」という内容を敬語にしなければならないのか、「自分」がどこかに「行った」という内容を敬語にしなければならないのかで、言葉が変わります。

「相手」の行動を敬語にする場合と「自分」の行動を敬語にする場合では言葉が変わりますので、それぞれの敬語についてご紹介します。

敬語の種類

敬語の種類は、前の項目でもご紹介しましたが、相手の言動や行動に対して、自分が敬語に変換する場合の「尊敬語」、自分の言動や行動に対して、自分をへりくだった表現にする「謙譲語」、「です」「ます」「ご案内」「お花」などのように「ご」や「お」などを頭につけて丁寧な言葉で表現する「丁寧語」があります。

使う状況によってこれらの敬語を使い分ける必要があります。ただし、特に「尊敬語」や「謙譲語」は使い方を間違えると返って相手に失礼な表現になってしまうことがあります。

また、敬語の使い過ぎは二重敬語といってマナー違反になることがありますので、使い方には注意が必要になります。

使い方

「行った」という言葉を丁寧語にすると「行きました」になります。たとえば、○○の研修会に行ったことがあったか、という上司の質問に対しの返答であれば、丁寧語の「行きました」を使います。

顧客先などに「行った」が留守だった場合は、自分が「行った」という行動なので謙譲語に変換して使います。この場合、たとえば「昨日、14時頃お伺いしましたがお留守でしたので、本日改めて伺いたいのですが、ご予定はいかがでしょうか」のように「行く」を「伺う」という謙譲語にして使います。

目上の人や取引先の人に対して「○○に行ったことはあるか」という質問をしたい場合は、「○○に行かれたことはありますか」または、「行かれたことはございますか」といった使い方をします。

メールでの使い方

メールなどで「行った」という文章を敬語にする場合は、これからの予定を確認する場面ではなく、すでに「行った」がそのときは会えなかったので、再度会う約束をしたい場合などに使います。

【例文】
・先日、○月○日(○)にお伺いさせていただきましたが、急用が入られたとのことでお会いすることができませんでした。お忙しいところ申し訳ございませんが、改めて日程を調整させていただきたくご連絡いたしました。

○月○日(○)14時~、○月○日(○)11時~、○月○日(○)15時~の中で調整していただくことは可能でしょうか。お忙しいところ大変恐縮ですが、折り返しご連絡いただけたら幸いに存じます。

本来であれば、都合が悪くなった場合、事前に連絡することがマナーですのでこのようなメールを書く機会はあまりないと考えられますが、一度「行った」結果会えなかったため日程の再調整をしたい場合は参考にしてください。

ビジネスシーンでの使い方

「行った」という言葉を敬語にする場合、自分が一度先方のところに行ったが会えなかったというようなことを伝えたい場合は、相手に失礼のない言葉を選ぶことが大切です。

本来であれば、ビジネスマナーとして約束してあったにもかかわらず、何の連絡もなかった状態で会えなかったということは、相手があなたに対して明らかにマナー違反をしています。しかし、今後のお付き合いを考えると相手を必要以上に怒らせてしまうことは、ビジネスとしてはあまり得策ではありません。

もし、このようなことが何度も続く場合は自己判断せず、上司などに対応を相談するようにしましょう。経営者であれば、マナーの悪い顧客との付き合いを断るという選択肢はありますが、社員の立場で自己判断で行うことは避けるようにしましょう。

「行った」を敬語にするときの例文とは?

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実際にこのような状況で相手に連絡し、再度アポイントメントを取り直す場合は、上記の「メールでの使い方」の例文を参考にしてみてください。

相手のところに「行った」が会えなかったという事実だけを伝え、再度アポイントを取り直したいということだけを伝えるようにしましょう。その際には、例文でご紹介したようにこちら側の日程を3つほど候補を記載し、その中での調整が可能であるかどうか確認すると良いでしょう。

仮に候補の中のいずれも都合がつかない場合は、相手から予定を提示されることがほとんどですので、返信を元に再調整をするようにしましょう。

「行った」の別の敬語表現例

「行った」という言葉を別の敬語表現を使う場合は、どのような言葉があるのでしょうか。また、どのように使えば良いのでしょうか。

言葉別に使い方についてご紹介します。

伺う

「伺う」は、「行く」という言葉の謙譲語になります。つまりこの場合、「行く」のは自分ということです。

相手のところに行きますということを敬語で伝えたい場合、「本日、○時にお伺いします」のような使い方をします。

参る

「参る」も「行く」「来る」という言葉の謙譲語です。「伺う」と「参る」の使い分けに迷う人は多いのではないでしょうか。「参る」は今直接話をしている相手をたてる言葉で、「伺う」は向かう先の相手をたてる言葉です。

つまり「参る」は行く先の相手を敬うときに使うのではなく、今現在直接話をしている相手のことを敬うときに使う言葉だということです。

【例文】
・来週の展示会は、担当の田中が参りますのでよろしくお願いいたします。
・(担当の田中が)ただいま参りますので、少々お待ちください。

このように、別の担当者がその場所に行くような場面や、来客者に担当者が来るまで待ってもらう場面などで「参る」という言葉を使います。「参る」という言葉は使い方を間違えてしまいますと、相手に不快感を与えてしまうことがありますので注意するようにしましょう。

「行った」を敬語にする場面とは?

「行った」という言葉を敬語にする場面で考えられるものには、目上の人や年上の人に対して、「過去にその場所に行ったことがあるか」ということを質問するような場面です。

このような時は、「○○に行かれたことはありますか」という使い方で相手に不快感を与えてしまう可能性はありません。他にも「○○にいらっしゃったことはありますか」という表現も使うことができます。

より丁寧な表現にしたい場合は、「いらっしゃる」を使うと良いでしょう。

自分が過去に「行った」ことがあることを敬語にする場合

この場合は、行った相手先の人を敬った表現にする場合は、「伺ったことがあります」となります。観光などで○○に行ったことがあるという場合は、「○○に行ったことがあります」になります。

このように同じ過去に自分が行ったことがあるという場合でも、行った先の相手がいるかいないか、敬う必要があるかないかでも敬語の使い方が変わります。

ビジネスの場合は「行った」ではなく「行く」が多い

ビジネスの場合、相手のところに行く必要がある場合、事前にアポイントメントを取ることが大切です。そのため「行く」という言葉は、過去形の「行った」ではなく、これから「行く」という言葉を敬語にする場面が多くあります。

「行く」の尊敬語は、「いらっしゃる」「おいでになる」です。相手の「行く」という行動を敬語にする場合は、「いらっしゃる」または「おいでになる」を使います。

「行く」「来る」の言葉の謙譲語は、「伺う」または「参る」です。「参る」は、自分が行った先の相手の人に対して敬う必要があるときは「伺う」を使い、直接話をしている相手に対して敬う必要があるときは「参る」を使います。

「参る」という言葉は、着いた場所に相手がいない場合も「参る」を使います。たとえば、来週、東京に出張で参りますといった場合です。相手のところに行く場合は「伺う」を使うと良いでしょう。

「敬語のルール」を身に付けましょう

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敬語には、ルールがあります。たとえば、「尊敬語」は、相手の言動や行動に対して相手に敬意を表す時に使います。「謙譲語」は、自分の言動や行動に対して、自分をへりくだった表現にするために使います。

また、「行く」「来る」の謙譲語には同じ謙譲語であっても「伺う」「参る」のように種類がある場合があります。どちらを使っても問題がない言葉であれば良いのですが、「伺う」と「参る」のように「行った先の相手に対して敬う」時に使うのか、「今現在話をしている相手に対して敬った表現にする」のかで使い分けなければならない言葉もあります。

「行く」「行った」「伺う」「参る」などの言葉は、ビジネスではとても多く使う機会があります。ご紹介のルールを一度しっかり覚えてしまうと、使うときにスムーズに使うことができます。これを機会に1つずつ「敬語のルール」を身に付けておきませんか。

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