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「おかげで」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表現

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敬語「おかげで」の意味

「おかげさまで○○することができました」といったフレーズで良く使われている「おかげ」という言葉ですが、「おかげ」とはどんな意味のある言葉なのかご存知でしょうか。

「おかげ」とは、漢字で書くと、御蔭または御陰と書きます。意味は、神仏の助けや人の力添えなどによって受ける恩恵のことを言います。これは、良い意味で使われている場合です。

逆に「○○のおかげでこんな災難にあってしまった」といった使われ方をすることもあります。これは、このことが原因である、またこのことが原因で影響を受けたといった意味があります。

もともと、この原因をいう意味を表すときに使う「おかげで」という言葉には善悪は関係ないのですが、「○○のおかげで」という使い方をする場合は、良い意味で使われないこともあります。

敬語「おかげで」の使い方

上記でご紹介のように「おかげで」と言う使い方をする場合は、「おかげで」にかかる内容が原因でといった意味があります。つまり、良い意味でも悪い意味でもそのことが原因となった、または影響を受けたということになります。

たとえば、「学生時代に出会った先生に適切な助言をいただいたおかげで、自分が希望する会社に就職することができました」という使い方をする場合、「おかげで」という言葉は決して悪い意味ではないということがおわかりいただけるでしょう。

つまり、「おかげで」という言葉を敬語して使う場合は、前後につながる言葉を敬語表現にし、良い意味の言葉につなげることで敬語として使うことができるということです。

敬語の種類

敬語には、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」といった種類があることをご存知の方は多いでしょう。敬語とは、相手との会話で話をする相手や会話に中に出てくる相手のことを尊敬し、敬う場面で使われています。

「おかげで」という言葉自体には、良い意味も悪い意味もなく、両方の意味として使える言葉です。しかし、「おかげで」に続く言葉を悪い意味の言葉につなげてしまいますと、「○○が原因でこうなってしまった」「○○のせいでこんな結果になってしまった」のように悪い意味で使われることがあります。

そのため、「おかげで」という形で敬語として使う場合は、前後につながる言葉に注意を払うことが必要になります。言葉の使い方を間違えてしまいますと、感謝を伝えるつもりが逆に嫌味や悪い印象を与えてしまうことがありますので、注意しましょう。

使い方

上記でご紹介のように、「おかげで」という言葉は、良い意味でも悪い意味でも使われる言葉です。しかし、「○○のでせいで」という意味で、「○○のおかげで」という使われ方をすることも多い言葉なので、敬語として使う場合は前後につながる言葉の使い方に注意することが大切です。

あとの項目で詳しくご紹介をしますが、「おかげで」という言葉を「おかげさまで」という使い方をすることがあります。この場合は、悪い意味で使われることはありません。

しかし、前の言葉の例文のように、「学生時代に出会った先生の適切な助言のおかげで~」という言い回しの場合、「先生の適切な助言のおかげさまで~」という使い方はしません。このような使い方をしたい場合は、「おかげで」という使い方をします。

ビジネスでの使い方

ビジネスシーンで「おかげで」という言葉を使う場合は、「おかげ」の意味のお力添えをいただいたという意味で使われる場合と、原因になった、またその原因の良い影響を受けたという両方の意味で使われることがあります。

お力添えをいただいたという意味で使う場合は、言葉の流れが自然に敬語になることが多いので、相手に対して失礼な敬語表現になってしまうことはあまりないでしょう。しかし、何かが原因になった、また原因になったことを影響を受けたという意味で使う場合は、「おかげで」という言葉につながる言葉の選び方に注意しましょう。

目上の人への使い方

目上の人への使い方の場合も、ビジネスシーン同様、「おかげ」の意味の両方の意味で使われることがあります。前の例でもご紹介のように「先生に適切なアドバイスをしていただいたおかげで~」といった使い方をする場合は、「おかげで」という言葉を使います。

しかし、このような使い方をする場合、「おかげで」という言葉を抜いてしまうこともできます。

「先生には適切なアドバイスをいただき、ありがとうございました。無事に第一希望の会社に就職することができましたので、ご報告いたします。」のような文章にすることも可能です。

悪い意味でも使われることがありますので、文章に失礼がないか悩んでしまう場合は、「おかげで」という言葉を使わずに感謝の気持ちを伝えるという方法を選択しても良いでしょう。

敬語「おかげで」の例文

敬語として「おかげで」という言葉を使う場合は、文章の途中で使います。言葉の冒頭にいきなり「おかげで○○することができました」という使い方をすることはありません。

・○○をしていただいたおかげで~
・○○を教えていただいたおかげで~

「おかげで」という言葉は、このように成功する、うまくいくためのきっかけを作ってもらった、教えてもらったといった場面でこのような使い方をします。「おかげで」という言葉自体を敬語に変えるのではなく、「おかげで」という言葉に続く言葉を敬語に変えることで、文章全体を敬語表現に変えることができます。

「おかげで」の別の敬語表現例

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前の項目でもご紹介しましたが、「おかげで」という言葉は、「おかげさまで」という使い方をされることが良くあります。「おかげで」という言葉は、言葉の冒頭にいきなり使い始めるという使い方はほとんどしませんが、「おかげさまで」はクッション言葉としても使われることが多く、言葉の冒頭に使われることが多い言葉です。

また、「おかげさまで」という使い方をする場合は、悪い意味で使われることもありません。では、「おかげさまで」という言葉にした場合、どのような使い方をするのかをご紹介します。

おかげさまで

「おかげさまで」という使い方をする場合は、みなさまのお力添えをいただき、ありがとうございますといった感謝の意を表す場面で良く使われることが多い言葉です。実際には、以下のような形で使われています。

・おかげさまで○○周年をむかえました
・おかげさまで、無事○○大学に合格することができました
・おかげさまで、この商品は完売いたしました
・おかげさまで、本日無事退院いたしました

「おかげで」と「おかげさまで」の使い分け

では、「おかげで」と「おかげさまで」を敬語で使う場合、どのように使い分ければ良いのでしょうか。

「おかげで」を敬語として使う場合は、文章の途中に「○○をしていただいたおかげで~」のようにおかげでにかかる内容のことをやってもらったことによって、うまくいきましたのように使いたい場合は、「おかげで」という言葉を使います。

「おかげさまで」を敬語として使う場合は、文章の冒頭で「おかげさまで~」のように、「おかげさま」に続く内容について感謝の意を表したい場面で使います。

「おかげで」は、文章中に、「おかげさまで」は、文章の冒頭に使われることが多い言葉なので、文章の途中で使うのか、冒頭に使うのかで使い分けると良いでしょう。

「おかげで」を悪い意味で使う場合

「○○のせいで」のように、悪いことが起こった原因を何かの責任や誰かの責任にする場合、「おかげで」を悪い意味として使います。たとえば、「電車が遅延したおかげで、約束の時間に間に合わなかった」「○○君が○○といったおかげで、道を間違えてしまった」といった場合です。

このような使い方をする場合は、相手に対して、尊敬の意を表す状態ではありません。つまり「○○のせいで」という否定的な意味で使う場合は、敬語として使われることはありません。「おかげで」という使い方は、このように悪意を表す言葉としても使われることがあります。

敬語として使う場合、「おかげで」という言葉は、文章の途中で使います。そのため、前後につながる言葉の選び方次第で悪意を表す言葉になってしまう可能性がありますので、注意しましょう。

「おかげで」自体には善悪の意味はない

ご紹介のように「おかげで」という言葉自体には、善も悪もありません。この言葉に善悪を付ける場合は、使う人が良い意味で使うのか悪い意味で使うのか、使い方によって変わるということです。

しかし、言葉の選び方を間違えてしまうと、敬語として良い意味を伝えたかったはずが、真逆の意味になってしまう可能性もあるということです。

紛らわしい表現は避けるようにしましょう

敬語として「おかげで」を使う場合、良い意味にも悪い意味にも取れるような、紛らわしい表現は避けた方が良いでしょう。

たとえば、「第一志望の会社が不採用になったおかげで、自分の本当のやりたいことに気がつくことができました」といった場合です。確かに、第一志望の学校や会社に入れなかったことで、自分の本音に気づくということは良くあることです。

しかし、敬語として面接などで「おかげで」を使いたい場面では、このような使い方は避けた方が良いでしょう。

感謝の意を表す場合は「おかげさま」を使いましょう

「先生のおかげで第一志望の大学に合格することができました。ありがとうございました。」という使い方は、とても敬語として失礼な表現になっているわけではありません。しかし、感謝の意を相手に伝える場合は、「おかげで」ではなく「おかげさま」を使うことがおすすめです。

たとえば、同じ内容をおかげさまという言葉を使った場合、「おかげさまで第一志望の大学に合格することができました。ありがとうございました」という表現の方が敬語としてより丁寧な印象になります。

目上の人や年上の人に感謝を伝える場合は「おかげさま」を使う方が良いでしょう。

恩恵を受けるとは?

「おかげ」には、周りの人の力添えの恩恵を受けると言う意味があります。では「恩恵」とはどのようなことを言うのでしょうか。恩恵とはありがたい恵みをもらうこと、またはそれがあるお陰で自分もありがたい影響を得ていることを言います。

つまり、簡単に言うと、周りの人の力添えをしてもらったことで、良い影響をもらったという意味です。こんなにすばらしい影響をいただくことができましたということを伝えるための言葉です。敬語として「おかげで」を使う時は、できるだけ丁寧な言葉を使ってみましょう。

感謝はわかりやすい言葉で伝えましょう

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「おかげさま」という言葉は、感謝の意を伝えたい場合に良く使われる言葉です。しかし、「おかげで」という使い方をする場合、悪意を伝える場面で使う場合や丁寧な印象に欠けてしまう場合もあります。

敬語で感謝の意を表す場合は、できるだけ丁寧に、そしてわかりやすい言葉を選ぶようにしましょう。敬語は、本来は相手に敬意を表すために使う言葉です。「おかげで」よりも「おかげさま」という言葉を使う方が、相手により感謝の気持ちが伝わるのではないでしょうか。

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