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「色々と」の敬語表現・色々との使い方と例文・別の敬語表現例

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「色々と」の敬語表現は?

「色々と」という言葉は、一般的によく用いられています。では、この「色々と」が表すことはなんでしょうか。また、敬語表現にしたい時には、どのような形で用いることが正解になるのでしょうか。まずは「色々と」の意味と、敬語表現にする時の形についてを、ご紹介していきます。

意味

「色々と」は「色々」+「と」で成り立つ表現であり、意味は「色々」の影響を強く受けています。しかしながら、「色々」の意味は3つ存在します。1つ目は「種類の多いさま」であり、扱いは形容動詞になります。2つ目は「あれこれと」で、副詞として扱う時の意味です。3つ目は「多くの色」あるいは「襲の色目の一」であり、扱いは名詞になります。

「色々と」の形になる時には、「あれこれと」の意味が用いられます。「色々と」は「色々と〜をした」の文頭部分を抜き取ったものだと考えられているため、「あれこれと(〜をした)」の意味が当てはまります。つまり、「色々と」は副詞です。

副詞は自立語・主語・述語のいずれでもない語のうち、主に連用修飾語として使用される語のことです。「非常に」などが副詞に属しており、「他の語を修飾する」ために使います。

敬語表現

「色々と」自体は敬語表現ではありませんが、敬語を要する中で使用することはできます。敬語ではない言葉を敬語の中で使う時には、文全体の構成を考えます。要点としては、文の中に敬語表現が含まれていれば良いです。

たとえば「色々と考えました」のように、「色々と」+「敬語表現」の文を作ります。この文では「考えました」の部分が「考えた」の丁寧語になっているため、「色々と考えました」という文は丁寧語表現になっています。

「色々と」を敬語で使う時の使い方!

「色々と」を敬語で使う時には、敬語の種類を学ぶ必要があります。メールでの使い方やビジネスでの使い方も含めて、「色々と」を敬語の中で使用する際の使い方をご紹介していきます。

敬語の種類

敬語の種類には、尊敬語・謙譲語・丁寧語があります。尊敬語や謙譲語は目上の相手に使用する敬語であり、丁寧語は通常の語を丁寧に言い換えた敬語になるため、相手を問わず使用することができます。

尊敬語や謙譲語は目上の相手に使用すると言っても、使い方は同じではありません。尊敬語は目上の相手のことを表す時に使用し、謙譲語は目上の相手に自分のことを表す時に使用します。

つまり、尊敬語は相手に尊敬を示す敬語として、相手のことを表す時に使います。そして、謙譲語は自分を低めて相手を立てる敬語として、自分のことを表す時に使うことが、正しい使い方になります。「色々と」は敬語表現ではないため、いずれの敬語にも属さない通常の語になります。相手と自分の立場に合わせて、組み合わせる敬語表現を考えましょう。

使い方

相手を問わず使用できる丁寧語表現の中に「色々と」を含ませたい場合は、文末が「です」あるいは「ます」になることが多いです。また、それらの変形である「でしょう・ですか・でした・ましょう・ますか・ました」などや、「ください・します・しましょう」なども丁寧語であり、「色々と」と共に文を構成することができます。

尊敬語の中に「色々と」を含ませる場合は、「色々と」+「尊敬語表現」になります。たとえば「食べる」の尊敬語である「召し上がる」と組み合わせると、「色々と召し上がっていました」などの形になります。このように、尊敬語表現にしたい場合は「色々と」+「尊敬語」の構成で文を作ります。

謙譲語も、尊敬語と同様の方法で文を作ります。丁寧語・尊敬語・謙譲語といった敬語表現の中で「色々と」を用いる場合は、その場に合った敬語の種類と組み合わせて使用します。

メールでの使い方

言葉には、書き言葉と話し言葉があります。話し言葉は書き言葉として用いることができない語のことであり、「すごい」を「すっごい・すんごい」と言ったりすることは話し言葉となります。書き言葉は文章に適した語のことで、堅い表現も存在しますが、「すごい」と「すんごい」で言うなら「すごい」は書き言葉として使用することができます。

プライベートなメールの場合は話し言葉を文章に使っても問題ありませんが、敬語を要するようなメールでは、話し言葉を使用せず、書き言葉を使います。

本題の「色々と」についてですが、「色々」の話し言葉は「色んな」であり、「色々」は書き言葉にも使用することができるとされています。そのため、「色々と」も書き言葉として用いることができると考えられます。メールは文章のものであるため、「色々と」はメールに使用することができます。

ビジネスでの使い方

ビジネスシーンでは、「色々と」という言葉遣いは失礼にあたるとも言われています。その理由は、敬語表現ではないこともそうですが、軽い言い方になってしまう可能性がある(立場を弁えない軽さを含む言葉遣いだと捉えられる可能性がある)からだと考えられます。

印象の問題であり、言葉の意味としてはビジネスシーンで用いることもできますが、目上の相手には別の表現を使用した方が良い場合もあります。

「色々とお世話になっております」を「いつも何かとお世話になっております」にしたり、「色々と見学をさせていただきました」を「たくさん見学をさせていただきました」にするなど、時と場合により「色々と」を別表現にすることも考えましょう。

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「色々と」を使った敬語表現の例文をご紹介!

「色々と」の使い方は、これまでご紹介した通り「色々と」+「敬語表現」の文にすることです。その使い方を踏まえ、「色々と」を含む例文をご紹介していきます。

例文

「色々とご指導いただき、ありがとうございました」
「色々と資料をご提示いただき、ありがとうございました」

以上の例文は、ビジネスシーンでもよく見聞きすることがあるものです。どちらも「何かをもらう(〜いただき)」ことと「それに対する感謝の意(ありがとうございました)」を表現していますが、それ以外のことにも使用できます。

1つ目の文「色々とご指導いただき」が表していることは、「あれこれと指導してもらって」です。すなわち、「いくつかの事柄に関した指導をしてもらった」ことに感謝の気持ちを表した文になります。2つ目の文「色々と資料をご提示いただき」が表していることは、「あれこれと資料を提示してもらって」です。つまり、「いくつかの資料をくれた」ということです。

「色々と」を敬語で使える別の表現にすると?

「色々と」の意味は「あれこれと」であり、「色々と〜をした」の文頭部分だと考えられます。その「色々と」の類語になる言葉は、別の表現として用いることができる言葉でもあります。つまり、類語であり言い換えになる言葉ということです。「色々と」はビジネスシーンにおいて少し軽い印象を与える可能性もあるため、別の表現も確認しておきましょう。

諸々

「諸々」は、「もろもろ」と読みます。意味は「多くのもの・いろんなもの・さまざまなもの」であり、「色々と」と結び付く点が見受けられます。「諸」には「おのおの・めいめい」といった意味があり、その意味が表すことは「異なる物事が複数ある状態の総称」です。

ビジネスシーンにおいては、「色々と」あるいは「色々」を「諸々」に言い換えることが多いとされます。つまり、「諸々」という言葉は「失礼のない印象」を受ける語ということです。しかしながら、「色々と」との違いが存在します。それは、「諸々」は「諸々と」の形では使わない点です。

また、「諸々」は「諸々のもの・諸々のこと」といったように「〜の」の形で用いますが、「色々」は「色々なもの・色々なこと」といったように「〜な」の形で使用するとされています。他にも「色々ある・諸々ある」といった感じで、語と語の間に何も付けず表現することもあります。

様々

「様々」の読み方は、「さまざま」です。「様」には、「有り様・様子・状態」や「姿・形(型)」の意味があります。「色々と」との違いになるのは、「様」=「姿・形」という意味です。「色々と」は「姿・形」といったことに限らず、「物事(物や事柄)」に対して用いられますが、「様々」は「様」=「姿・形」なので、「姿や形が異なるものがいくつかある」ことを表す時に使用します。

つまり、「様々」=「異なる姿形がいくつかある」「色々」=「異なる物事がいくつかある」になります。「様々なランプ(異なる形のランプがいくつかある)」、「色々なランプ(異なるランプがいくつかある)」ということです。「諸々」は「色々」と同様「異なる物事がいくつかある」の意味で使いますが、「色々・色々と」よりも敬語向きです。

種々

「種々」の読み方は、「しゅしゅ」ではなく「しゅじゅ」です。意味は「いろいろなものがあること」または「種類や方法などが多いさま」で、「色々」や「様々」と同じことを表すとされます。「色々と」との違いとして挙げられることは、「種類や方法などが多い(いろいろある)」の意味で用いられることが多い点です。

「種々」は「くさぐさ」とも読みますが、この読み方をした時には「物事の種類や品数などが多いこと」の意味になります。「物事の種類〜が多いこと」とありますので、「異なる物事がいくつかある」ことを表す時に使う「色々と」と似ています。

取り取り

「取り取り(とりどり)」の意味は、「人や物がそれぞれ違うこと」です。「色とりどりの花」や「とりどりな服装」などの使い方をされますが、「物事」を表す時に使う「色々と」とは違い、「人」を表す時にも使用されます。「人」について表現する場合は、「養母も叔母もとりどり優しくしてくれた」などの形で使います。

区々

「区々」は、「まちまち」と読みます。意味は「物事や意見などがそれぞれ異なる」ことで、「取り取り」や「様々」と違い表現だとされています。「色々と」との違いは、「区々」は「意見がそれぞれ異なる」ことも表す点です。「色々と」は「物事」についてでしたが、「区々」は「物事」の他「意見」についても表現できます。

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数々

「数々」の読み方は、「かずかず」です。意味は「数え上げる数が多い」ことで、それは「種類が多いこと」や「あれこれ・色々」の意味につながります。「数々の贈り物」や「数々の不満」などの使い方がされます。

「色々と」と別表現を使い分けて正しく表現しよう!

「色々と」には、「あれこれと」の意味があります。「異なる物事がいくつかある時」に用いられ、「色々とある・色々と見てきた」などの使い方をします。敬語で使う時には 「色々とあります」「色々と拝見して」「色々と召し上がって」などのように、「色々と」+「敬語表現」の文を作ります。

別表現には「諸々・様々・種々・取り取り・区々」などがありますが、表してることには、それぞれ多少の違いがあります。「諸々」に関しては「色々と」と意味はほぼ同じですが、「諸々」の方がビジネスシーンを含む敬語を使用する場に向いています。表したい内容やその場に合わせて、「色々と」とその別表現を正しく使い分けましょう。

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