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「してくださる」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表現

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敬語「してくださる」の意味

「してくださる」という言葉は「してもらう」、「してくれる」の敬語表現であり、ビジネス上のやり取りでは一般的に常用されている表現です。上司や先方の会社に「してもらう」という旨を伝える際には、必ず敬語表現で伝えることが礼儀としてあり、その際に「してくださる」という言葉が使われます。

・先日、お届けいたしました報告書をご確認してくださる。
・企画書のご確認をしてくださる。
・Aプランの事業計画を送信してくださる。

主に「○○してくださる」という言い方で使われ、「してもらう」の敬語表現としては相手の動作に対する敬語となります。

敬語「してくださる」の使い方

日本語をはじめ、言葉というのは使って覚えることが大切です。どんな言葉でも使うことによってその意味合いや用法が実践的にわかり、自分の言葉・表現としてその言葉を活用できるようになります。

・案内をしてくださる。
・報告書を作成してくださる。
・事業計画についてご説明くださる。
・卒業旅行を企画してくださる。
・買い物に行ってくださる。
・パソコンを教えてくださる。
・歌を教えてくださる。

このように「してくださる」という表現は敬語表現ですが、ビジネス上のやり取りにおいてもプライベートでも、実にさまざまな場面によって使い分けられ、その相手は主に目上の人や立場が上位にある人に向けて使われることが多いです。

敬語の種類

日本語の敬語表現には主に3種類あり、1つ目は尊敬語、2つ目は謙譲語、3つ目は丁寧語になります。尊敬語は「相手が目上の人や立場が上位にある人に対して敬意を示す敬語表現」を意味し、もっぱらビジネス上のやり取りで使われる敬語になります。

謙譲語は「相手と自分の立場や関係性を問わず、話者が自発的にその姿勢や立場を低めて相手に対する敬意を示す敬語表現」を意味し、これはビジネス上のやり取りでもプライベートでも、実に多くの場面で使われる敬語となります。

丁寧語は「不特定多数に敬意を示す丁寧な口調による敬語表現」を意味し、主に「です・ます口調」でつづられるニュースのテロップやインターネット上の広告など、一般に多く使われる最もポピュラーな敬語表現となります。

「してくださる」の敬語の使い方

先述しましたように、言葉というのは実践的に覚えることが最も効果的です。この「してくださる」という敬語表現も実際に文章や会話で使い、そのときどきの自分の表現として覚えることが大切です。

・コピーをしてくださいますか。
・遊園地を案内してくださる。
・パソコンの電子メールの使い方を教えてくださる。
・会社までの行き方を教えてくださる。
・自宅まで案内してくださる。
・ゲームのやり方を教えてくださる。
・この料理の食べ方をしっかり説明してくださる。

このように「してくださる」という表現は「○○してくださる」という言い方をはじめ、動詞をそのままつなげて「くださる」という言い方が一般的にされます。

尊敬語での「してくださる」

尊敬語の性質は先述しましたように「話者が目上の相手に対して敬意を示す敬語表現」になりますので、この「してくださる」という言い方をそのまま使ってかまいません。

・社長が公言してくださる。
・課長がこの事業説明をしてくださる。
・会社までのアクセスをしっかりと伝えてくださる。
・企業説明の方法をご教示してくださる。
・ビジネスメールでの文面の体裁の採り方を教えてくださる。
・効率のよい広告の作成法を教えてくださる。

このように「してくださる」という言い方は敬語表現でありつつ、ビジネス上・プライベートを問わず、さまざまな場面で日常語のように扱われる側面もあります。その際でも「○○してくださる」や動詞をそのまま文頭に置く形で「くださる」という表現が一般的に見られます。

丁寧語での「してくださる」

丁寧語というのは一般的に最も多くの場面で使われる敬語でもあり、尊敬語や謙譲語などの使用に比べて、比較的、簡単な使い方でかまいません。主に「です・ます口調」にはじまる当たり障りのない敬語表現をすればOKで、その表現は不特定多数に公示できる敬語表現になります。

・ご住所をお教えてくださると幸いです。
・お電話番号をお送りしてくださると幸いです。
・あの方がこの方法を教えてくださる。
・彼らが案内してくださる。
・コピー用紙を買ってきてくださる。
・大阪から東京の距離を教えてくださる。

特に話者と相手の立場のあり方や関係性を問わずに、一方的に「当たり障りのない丁寧な言葉遣いによる敬語表現」を採るだけで、それらは全て丁寧語の敬語表現になります。

敬語「してくださる」の例文

「してくださる」という言い方はビジネス上でもプライベートでも、実に多くの場面で扱われる敬語表現ですので、これを機会にしっかりその使い方や用例を把握しておきましょう。

・忠義を全うしてくださる。
・ご教授してくださる。
・窓を開けてくださる。
・科学の実験方法を説明してくださる。
・ほんとうに運を授けてくださる(芥川龍之介『運』)
・今でもそうおもってて下さるのかしら(伊藤左千夫『春の潮』)
・先生から入費は一切出してくださるようになるんでしょう(岩野泡鳴『耽溺』)
・私のやれる丈けやって妹と弟の行末を見届けるから心配してくださるなと言切って(国木田独歩『二少女』)

「してくださる」という表現は敬語での扱いを受けながらも、実に平易の文章でも普通に散見され、その言葉が使われる場面の多くは「話者と相手の間で交わされる対話」である場合と、第三者に説明する口調で示される場合とがあります。

してくださると幸いです

「してくださると幸いです」という言い方は、ビジネス用語として非常によく使われる敬語表現であり、話者が目上の相手に何かを依頼する場合や、またこれからしようとする事業計画などに協力してもらう際にも頻繁に使われます。

・今季に始まりますA事業計画にご協力してくださると幸いです。
・メッセージをお送りくださると幸いです。
・お電話番号をお送りいただけますと幸いです。
・報告書を○月○日までにご提案してくださると幸いです。
・書籍概要を先に作成していただけると幸いです。
・資料をお送りくださると幸いです。

このように「してくださると幸いです」という言い方をする際には、「○○していただけると」という言い方に直されて表現されることも多いです。

してくださると助かります

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この「してくださると助かります」という表現も先述の「してくださると幸いです」と内容・意味はほぼ同じで、「助かります」という言い方は「幸いです」という言い方に比べて、やや表現が柔軟になった印象を相手に与えます。

・歌っていただけると助かります。
・メッセージを送ってくださると助かります。
・事業計画につきましてご説明してくださると助かります。
・アクセス方法をお伝えしてくださると助かります。
・実験方法をご説明してくださると助かります。
・この論文の要旨を説明してくださると助かります。

このように「助かります」という表現は、別に相手からの説明がなくてもあるていどわかるけれど、それでも説明があった方が参考になるという場合に使われます。

してくださるとありがたいです

この「してくださるとありがたいです」という言い方も皆さんよくされる表現でしょうが、この表現も「してくださると助かります」という表現と同じ内容と意味合いに認められます。「ありがたい」という表現は主に敬語表現としては使われず、上司から部下に対して言う場合、また同僚や、それなりに信頼関係を築いた者同士の間で交わされる表現になります。

・ホッチキスを貸してくださるとありがたいです。
・歌が上手くなる方法を教えてくださるとありがたいです。
・論文の効率のよい作成手順を教えてくださるとありがたいです。
・面白い映画を教えてくださるとありがたいです。
・お金を少し貸してくださるとありがたいです。

このように、あるていどでも信頼関係を結んだ者同士の間で交わされる場合が多く、その内容もそれほど改まった表現にはなりません。

「してくださる」の別の敬語表現例

「してくださる」という表現は主に動作を表す言葉であるため、「○○してくださる」や「○○くださる」といった動詞と直接的に結ばれて使われることが多いです。そしてこの動詞とい結びつけられて示す敬語表現には、「くださる」という形容とは他にもいろいろな言い方が認められます。

・○○していただく
・○○してください
・○○をやってもらう(日常用語)
・ご対応くださる(動詞と結びつく形)
・ご連絡くださる(動詞と結びつく形)

このように「してくださる」という言い方の別の表現としては主に、「していただく」や「してください」といった表現が扱われ、その他にも直接動詞と結びつけて示される「○○くださる」と言い方も見受けられます。

「してくださる」と「していただける」の敬語の違い

この「してくださる」と「していただける」の表現の違いを把握する際には、「くださる」と「いただける」という語尾の違いに注目することが大切です。「くださる」というのは受け身の表現であり、主に「話者が○○してもらう」という意味になります。

それに比べて「していただける」というのは、「話者が○○させてもらう」という意味になり、「○○してくれる」という「くださる」の意味合いからは、正反対の意味合いになります。

・課長がお電話をしてくださる。
・わたしが課長にお電話をさせていただく。

このように「主語と目的格(相手)」との位置関係の違いが、はっきりと明示されます。

「してくださる」の英語表記と意味

「してくださる」という言葉を英語に直すと、「be given(与えてくれる)」、「receive(受け取る)」、「get(受け取る)」、「take(受け取る、利用する)」、「be crowned with(いただく)」、「live under(いただく)」、「install(入れる、いただく)」、「accept(受け取る)」、「suffer(受ける、受け取る)」、「have(する、受け取る)」などの言葉に置き換えられます。

「してくださる」の英語表現と意味(1)

先でご紹介しました「してくださる」の英語表記を参考にして、「してくださる」という意味合いを含めた英語の例文をいくつかご紹介します。

・The section chief will check the proposal today.
「今日中に課長が、企画書の確認をしてくださる。」
・We will be reviewed the business plan.
「事業計画の見直しをしてくださる。」
・He will show me around this facility.
「彼がこの施設を案内してくださる。」

「してくださる」の英語表現と意味(2)

先述の「してくださる」の英語表現に引き続き、もう少し具体的な「してくださる」の意味合いを含めた英語の例文をご紹介します。

・Would you please check the report we sent you the other day?
「先日にお送りしました報告書のご確認をしてくださいませんか。」
・Could you please explain the gist of this paper in a bit more detail?
「この論文の要旨について、もう少し詳しくご説明してくださいますか。」
・Is he the one who fixes the copy machine?
「コピー機を直してくださるのは彼ですか。」

「してくださる」の正確な使い方とその用例をマスターしましょう

いかがでしたか。今回は「してくださる」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表現と題して、「してくださる」という言葉の正確な意味合いや用法、またさまざまな分野で扱われる「してください」の敬語表現などについてご紹介しました。

「してくださる」という表現はビジネスでもプライベートでも、実に多くの場面で使われる日常表現として認められます。そのため、社会に出ればこの「してくださる」という言葉の正しい敬語表現や用例を、しっかりとマスターしておくことが大切です。

1つの言葉を覚える際には、ご紹介しましたように「実践的な学習」が最も効果的で、その言葉の関連語(類義語や対義語など)もセットで覚えることにより、さらに実用的な学習が可能になるでしょう。

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