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「拝受いたしました」の例文・二重敬語なのか・使い方|メール

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「拝受いたしました」という言葉の意味と使い方

ビジネスシーンなどで「拝受いたしました」という表現に出会ったことがある方は多いでしょう。むしろよく使われている表現です。ですが正しい意味を聞かれたら、少し悩んでしまうこともあるでしょう。逆に、正しい意味を知れば使い方も分かり、自信を持って使える言葉になるでしょう。

ここでは「拝受いたしました」という表現の意味と使い方についてご紹介します。

拝受いたしましたの意味

「拝受」とは「受け取る」の謙譲語です。

「拝受」(はいじゅ)の漢字は、「拝んで受ける(おがんでうける)」という意味ですので、頭を下げ、つつしんで受け取るというようなニュアンスの言葉です。

謙譲語(けんじょうご)は、自分がへりくだることにより相手に敬意を表す敬語で、自分の行為に対して使う言葉です。一方で「拝受」は自分が受け取る時には使いますが、「拝受いただきました。」などと相手の行為に使うことはありません。

拝受いたしましたの例文

目上の方から写真などを送ってもらったり、メールでデータを受け取ったりした時に「受け取りました」とお伝えしても間違いではありませんが、敬意を表す謙譲語の「拝受いたしました」と返答すると、より丁寧に気持ちが伝わりますし、ビジネスシーンでも重宝します。

ここでは「拝受いたしました」の例文や使い方などをご紹介します。

よく使う表現① 確かに

メールなどで、頂いたデータや資料や画像などが問題なく届いたと伝えたいときによく使う表現です。

間違いなく受け取ったことを、簡潔に表現できる汎用性の高い表現です。

「確かに拝受いたしました。」

こういった表現は、とてもよく使います。これで1文と考えてもいいでしょう。

「先週の懇親会の写真を、確かに拝受いたしました。」

このように「確かに」の前に、頂いた物の名称などを入れれば、どんな場合でも使えます。

よく使う表現② 荷物

主に郵便や宅急便などで荷物を受け取ったりした場合に、お礼を伝える時につかう表現です。

「ご連絡いただいていたお荷物を、拝受いたしました。」

事前に連絡を貰っていた荷物が届いた場合には、こういった表現は使いやすいでしょう。拝受は謙譲語ですから、荷物という言葉にも丁寧に「お」をつけて「お荷物」と表現した方が、全体の敬意のレベルが整ってすっきり伝わります。

よく使う表現③ 資料

ビジネスシーンでは、資料などを受け取る場面はとても多いです。メールで受け取ることも多いです。

そんな時に、相手に敬意を表す謙譲語の「拝受いたしました」は、とても適している表現です。

「来週の会議の資料を拝受いたしました。」

この文の後に、今後や当日のスケジュールの確認などを記載していけば、行き違いなども防げますし、お互いに丁寧に、気持ちよくやり取りができます。

よく使う表現④ ありがとうございました

今までの①~③の例文のように、「拝受いたしました」の後には必ずつけるべき言葉です。

①「確かに拝受いたしました。ありがとうございました。」
②「ご連絡いただいていたお荷物を、拝受いたしました。ありがとうございました。」
③「来週の会議の資料を拝受いたしました。ありがとうございました。」

もともと「拝受いたしました」は、何かを受け取った時に使う言葉ですから、その後にお礼を伝えるのはビジネスシーンに限らず必須です。

「拝受いたしました」であれば「ありがとうございました」、「拝受いたします」であれば「ありがとうございます」と、語尾を揃えるとスマートです。

「拝受いたしました」は二重敬語?

「拝受いたしました」は、「謙譲語」+「謙譲語」の二重敬語の表現になっていて、文法として正しくないと言われることがあります。ですが、ビジネスシーンではよく使われる表現です。

では、本当に間違っているのでしょうか。

二重敬語とは?

重複敬語、過剰敬語とも表現される二重敬語ですが、どういった事を指すのでしょう。

二重敬語とは、1文の中で同じ敬語の使い方を重複して使っていることを言います。

二重表現は重複していて回りくどく、「一般には適切ではない」とされています。例えば 「山に登山する」といった表現は、山と登山が重言になっていて違和感を感じます。この場合、適切なのは「山に登る」です。

二重敬語も、このように回りくどくなるので、間違った表現と言われます。

「拝受いたしました」は正しい?

前項で説明したように、「拝受」という言葉は謙譲語です。そして「いたしました」も、実は「しました」の謙譲語です。そうすると「拝受いたしました」は、「謙譲語」+「謙譲語」という二重敬語の表現になってしまいます。先ほどの「山に登山する」のような、回りくどい違和感はあまり感じませんが、文法としては正しくないということになります。

しかし現代の用法として、「拝受いたしました」は必ずしも間違いではありません。

正しいか間違っているか、でいうのであれば、正しいとは言いきれないが、間違っている表現ではない、ということです。

これは議論の分かれる所ではありますが、日常的によく使われている言葉であり、より敬意を表したいと考えての表現で、特に丁寧過ぎて嫌味だとか、くどすぎるとも感じられません。二重敬語すべてが間違っているとするよりは、現在の用法に合わせて、柔軟に考えるべきでしょう。

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「拝受いたしました」の使い方

今までのことをふまえ、使い方の一例を上げてみました。使い方に慣れるまでは、他人の使用例を参考にするのが近道です。使っていくうちに目や耳が慣れ、違和感が無くなっていきます。

メールで使う

○○ ●● 様

日頃よりお世話になっております。
早速のご連絡ありがとうございます。
来週の勉強会の資料PDFを、確かに拝受いたしました。
お忙しい中ご対応いただき、ありがとうございました。
当日は10時30分に、本社受付までお越しください。
係りの者がご案内いたします。

どうぞよろしくお願いいたします。

 株式会社◇◇◇◇◇ 
  担当△△
 mail:aaabbbccc@gmail.com

手紙で使う

○○ ●● 様

拝啓、時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素より、弊社事業にご理解ご協力を賜り御礼申し上げます。

来週の勉強会の資料を、確かに拝受いたしました。
お忙しい中ご対応いただき、ありがとうございました。
当日は10時30分に、本社受付までお越しください。
係りの者がご案内いたします。
どうぞよろしくお願い申し上げます。 敬具

 株式会社◇◇◇◇◇  担当△△
 〒100-0001 東京都中央区○○町9-9-9 ◇◇◇◇◇ビル

「いたしました」と「しました」の違い

「拝受」の後に続く言葉は「いたしました」の他に「しました」もよく使われます。

「いたしました」は、「しました」の謙譲表現で、同じ意味を指しますから、どちらを使っても構いません。

より敬意を表したい場合は、「謙譲語」である「いたしました」を使うといいでしょう。二重敬語になり間違いでないか、という意見もありますが、現代の用法としては必ずしも間違いとは言えません。「拝受」だけですでに謙譲表現ですから、相手に対する敬意の度合いによって、「しました」と「いたしました」を使い分けると良いでしょう。

「拝受いたしました」を活用しましょう

謙譲表現である「拝受いたしました」は、社会人には活用しやすい表現です。

「拝受いたしました」は、ビジネスシーンでのやりとりに、よく使われる言葉です。自分がへりくだって相手に敬意を表す謙譲表現なので、ビジネスシーンに限らず、目上の方とのやりとりにもどんどん活用していきましょう。そして何かを受け取る時の表現ですから、必ずお礼の言葉も一緒に使うことが大事です。

日常的にメールやSNSを使う現代では、同僚や友人には使わない、このような謙譲表現を適切に使い分けられると、それだけで礼儀を分かっている人だという印象を持ってもらえます。使い慣れていないと堅苦しい言葉だと感じるかも知れませんが、どんどん活用して慣れていきましょう。

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