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「女性は僧侶になれるの?」
「女性が僧侶になるメリットはある?」
このように、仏教に興味があり、出家を考え始めた女性は気になることがあるのではないでしょうか。「僧侶」と聞くと男性のイメージがあるかもしれませんが、宗派によっては女性も活躍しています。
この記事では、「僧侶になりたい」「出家に興味がある」といった女性に向けて、女性が僧侶になるための条件や方法、女性僧侶であることのメリットを解説します。
また、出家の意味や僧侶の役割といった基本的な知識はもちろん、日本における仏教の各宗派で女性僧侶はどれくらいいるのかといった具体的な資料も紹介します。
記事を読むことで、女性が出家するために必要な知識が身に付くでしょう。
ぜひ最後まで目を通してみてください。
女性が出家するにはどうすればいいの?
・「仏教の真理をきわめる」という強い覚悟
出家することを「仏門に入る」とも表現します。仏門に入る以上は世俗を捨て、仏教の真理をきわめ、その教えをひろめるという強い覚悟が必要です。
・寺院での修行
女性が出家し、尼僧になるためには寺院での修行が必要です。また、出家を機に仏教系の大学に入学し、仏教についての学びを深める女性もいます。
・年齢が20歳以上
僧侶・尼僧には「僧籍(そうせき)」という各宗派に登録する籍があります。この僧籍(そうせき)に登録するためには、最低年齢20歳以上でなければならない決まりがあります。
・出家する時点で結婚中ではない
女性が出家するためには、結婚中ではないことが条件に挙げられます。あくまでも出家するタイミングで結婚中でなければいいため、未婚・離婚・死別は問いません。どんなかたちであれ、出家する時点で婚姻状態が解消されていれば構いません。
・修行中は剃髪が原則
髪を剃り落とし、坊主頭にする剃髪。女性でも修行中は剃髪が原則です。剃髪は煩悩を捨て、信仰に専念するために行うとされています。
出家にはどんな意味があるの?
現代ではそれぞれの宗派で修行を積み、僧籍を得て僧侶・尼僧として生きることを指す言葉でもあります。
ちなみに、仏教における「出家」とは「実家を出る」といった意味ではありません。食欲や性欲、出世欲、財欲などあらゆる欲の象徴が「家」であり、「出家」とは「欲を出て(欲を捨てて)、仏の教えを学ぶ」という意味があります。
一方、通常の生活を送りながら仏教に帰依(きえ)する人のことを「在家」と呼びます。「帰依」とは「仏または僧を信じて従う」という意味です。帰依は「帰命(きみょう)」「南無(なむ)」とも呼ばれます。
僧侶の役割とは?
・仏の教えをひろめる
僧侶の役割のひとつに「仏教(仏の教え)をひろめる」が挙げられます。日々の修行で仏教の教えを学ぶ僧侶は、人々にその教えをひろめる役割があります。
僧侶が人々に仏の教えを説くのは、主に葬儀や法要の場です。また、寺院によっては人生相談ができるような会を開いていることもあり、人々の心に寄り添いながら仏の教えをひろめています。
・葬儀で勤行(ごんぎょう)を行う
故人の冥福を祈り、家族や友人といった近しい人たちによって葬る儀式を葬式(そうしき)と呼びます。「勤行(ごんぎょう)」とは「仏教の勤めに励むこと」です。
仏壇の前でお経を読むことも、勤行のうちのひとつです。故人や先祖、また生きている人々の幸せを願い、僧侶による読経が行われます。
・法要で供養を行う
法要は故人の冥福を祈り、忌日・年忌で行われる儀式です。忌日法要は亡くなった日から7日ごとに行い、年忌法要は故人の命日に合わせて年単位で行われます。僧侶はこれらの法要で読経を行い、故人を供養します。
・僧侶と住職の違い
僧侶は出家し、日常生活でも仏教の教えを学び、修行を積んでいる存在です。一方、住職とは自身の寺院に住み込み、寺院の運営や管理、維持を行います。つまり、寺院の運営管理をしている僧侶=住職というわけです。ちなみに尼寺の住職は「庵主(あんじゅ)」と呼びます。
日本の女性僧侶の割合
もともと仏教は性別や年齢を問わず、すべての人に開かれた宗教です。寺院で修行を積む、仏教系の大学で学ぶといった手順を踏めば、男女問わずに僧侶になれる可能性があります。
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女性が僧侶になるメリット
一生続けられる仕事である
とはいえ、僧侶は一生続けられる役割(仕事)と言えるでしょう。
大きな寺院であればいわゆる「正社員」として働くことも可能です。その場合、会社員と同じように有給休暇や、産前産後休暇、育児休暇を取得できます。
子育てしながら働ける
女性僧侶は結婚・出産・子育てを経ることで、同じ境遇の女性の苦しみや悩みに共感できるという強みにもなるでしょう。
女性僧侶は女性からの信頼が厚い
結婚・子育てはもちろん、離婚、死別などを経験しているのであれば、同じ立場の女性の苦しみに寄り添うことができるでしょう。仏の教えをひろめつつ、人々に寄り添う僧侶の役割はやりがいのある仕事と言えます。
女性が僧侶になる方法
寺院によっては性別を問わず、出家希望者を募集している場合もあります。
ここでは女性が僧侶になる方法について、詳しく述べていきます。
仏教を学べる大学へ進学
大学を卒業してすぐに僧侶になれるわけではありませんが、大学の長期休暇期間を使って修行したり、指定の単位を取得することで得度(とくど)を受けるための試験が免除されたりします。
得度とは「僧侶になるための儀式」を指します。
また、宗派によっては通信制大学で学ぶこともできます。自身の状況に合わせて学びの方法を選びましょう。
浄土宗の僧侶になる場合
得度は出家のこと、度牒(どちょう)は「得度したこと」を証明する証明書です。度牒を受ける際に、僧籍登録を申請します。
度牒を受け、僧籍登録を申請したら、教育養成機関(大正大学、佛教大学、または養成講座)にて3年ほど必要科目を学びます。その後、毎年12月に開かれる伝宗伝戒道場を成満(じょうまん)します。
ここでは成満=修了と捉えます。伝宗伝戒道場を成満すると、師僧が階僧を申請します。申請が通ると、浄土宗の僧侶として活動が可能になります。
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日蓮宗の僧侶になる場合
信行道場を修了すると、入場時の学歴に準じた僧階を得られます。これは男女を問わず、日蓮宗の僧侶になりたい人がたどるルートです。
また、身延山久遠寺では寺に寄宿しながら身延山大学に通い、僧侶を目指す女性を募集しています。身延山久遠寺在院生という制度です。
身延山久遠寺在院生になると、大学入学から卒業までの最長4年間、身延山久遠寺に寄宿でき、授業料に相当する費用を身延山が負担、食糧・居住費が免除されます。
日蓮宗の僧侶になりたい女性なら、ぜひ活用したい制度です。身延山大学の在学生や編入生も応募できる制度であるため、活用してみてはいかがでしょうか。
お寺で女性の出家者を募集しているの?
日本では仏教系の多くの宗派で女性僧侶が活躍しており、女性の出家者を募集している寺院は少なくありません。
僧侶の募集を探す方法
寺のホームページで募集があるか調べる
女性僧侶を募集している場合、詳しい手順がホームページに記載されています。各宗派や寺院がしめしている手順に従って、応募を済ませましょう。
求人サイトで募集があるか調べる
僧侶としての資格を持たなくても、見習いとして働くことができる求人もあります。一方、すでに僧侶の資格を有している人を募っている求人もあれば、寺院では働くものの、僧侶としての仕事ではないといったものもあります。
求人サイトで女性僧侶の募集を探す際には、ご自身の現在の状況や、ニーズに合った求人を見つけることが肝心です。
ちなみに、インターネットで「女性僧侶 なり方」「僧侶になるには」と検索すると、大学案内やすでに僧侶として活躍している女性のインタビューがヒットしやすいです。
僧侶になりたい女性は、欲しい情報に合わせて検索する言葉を変えてみると良いでしょう。
女性が僧侶になるメリットを知っておこう
僧侶になるためには大学に通ったり、修行を積んだりするなど時間がかかります。学ぶことも多く、決して簡単な道のりとはいえないでしょう。
しかし、同性ならではの悩みや苦しみに寄り添える女性僧侶は、今後も多くの人々から求められる役割であるといえます。長く務められ、やりがいも感じられる僧侶の役割は魅力的です。
僧侶を目指したい女性は、まず自分がどの宗派で僧侶になりたいのかを決め、修行を積みたい寺院をホームページなどで探し、女性の出家者が募集されているかどうか確認してみてください。
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