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就活生の自己分析は自分史から
就職活動というのは今後の自分の人生を決める上で、非常に重要な転換期になります。その就職活動から活動の内容により、その後の自分のステータスをはじめ、行動分野・活躍分野が決定されてしまうと言っても過言ではありません。
就職活動をする際には、まず、「自分を知る」ということが最も重要になってきます。この「自分を知る」ことによって、「これから自分がどのような職場へ向かうべきか?」という就職活動の基軸ともなる「活動の目的」が決められるからです。
この「自分を知る」ということに際し、ぜひ利用して頂きたいものが「自己分析」です。
この「自己分析」を行なうことによって、
- 現在の自分がどのようなステータスを持っているのか?
- 現在の自分なら、どのような分野のどの仕事に向いているのか?
- 自分の仕事に対する能力はどれくらいあるのか?
- 自分を取り巻いている現在の環境では、どのような仕事に従事することが可能か?
- 1つの仕事をこなすのに、現在の自分ならどれくらいの所要時間と労力が必要なのか?
などといった、今後の「歩むべき進路」への決定に大きく左右する「現在の自分が待つ仕事への能力や、現在において自分を取り巻く環境のあり方」といったものを、詳細に把握することができます。
まずこの自己分析をすることによって、「自分に最適の職場」を見つけることができるきっかけを得て、その分析によって得られた「自分に関する情報」を具体的に把握することで、「自分に最適の職場」にたどり着くまでの順路を得ることができるのです。
そしてこの「自己分析」を行なうときに、まず注目して頂きたいものが「自分史」です。「自分史」とはその名の通り、これまで生きて来た「自分の歴史」であり、いえば「自分が辿ってきた軌跡のようなもの」と理解してもらえればけっこうです。
この「自分史」を元にして「自己分析」を行なうことが、恐らく誰にでもできる「最適な自己分析への近道」となり、自分のアルバムを開くようにして「これまでの自分」と「現在の自分」とのあり方を見比べることで、今後の「自分が取るべき在り方」という未来の予想図ができるわけです。
たとえばどの会社・企業へ入社する場合でも、会社は「欲しい人材を取るもの」で、就職活動を行なう人はその会社が掲げる「理想の人材」に自分を近づけなくてはなりません。いわゆる「就職活動に際して学歴や資格の有無が問われる」などといった個人の実力を俯瞰する物差しは、この「理想の人材」にどれだけ近いかを測る、会社・企業側で用意されたフィルターに他なりません。
このフィルターを経て、就職活動により採用をもらうためには、この会社・企業側が掲げている「理想の人材」に「現在の自分」がどれだけ近いかをまず測り、その自己評価を行なう上で、「現在の自分」を「理想の人材」へ近づけるための努力をする必要があるわけです。そしてその自己評価を斡旋してくれる最適の指標が、この「自分史」を元に作成した「自己分析」になります。
自己分析で自分史を考えるメリット
自己分析をもって、これまで自分が歩んできた歴史(つまり自分史)を現時点から変えていくと視点を持つことが肝心です。
ここで「自己分析をもって自分史を考えるメリット」について最大のポイントを3点お伝えします。それは、
- 今まで自分ができなかったことをできるようにする
- 今まで手に入れることができなかった「理想の自分像」を手に入れることができる
- 上記をもって、今までに得られなかった「自分が活躍できる分野」の幅を広げられる
この3点です。
こまずの3点をもって就職活動に励んで下さい。そうすることによって、あなたが希望できる職種がまず広がり、その職種にあるさまざまな分野に「自分の得意分野」を見つけられやすくなり、なによりあなた自身に就職活動をする際の「不動の自信」が宿ります。
このような「自己分析によって得られるメリット」を想定する際には、まずこれまで自分が歩んできた「自分史」というものを眺めてみる必要があるのです。
自分史を眺める(俯瞰する)ということは、そのまま自己分析に直結するものと心得てもらってけっこうです。この2つは密接に関係しているもので、別々に考えられるものではありません。自己分析を行なう際には自分史を把握することが必要になり、自分史を眺めていればおのずと自己分析につながっていきます。
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先述した「自己分析によるメリット」を得るために、これまで自分が構築してきた「自分の内容」を眺める必要があるのです。
上記しました、
- 現在の自分がどのようなステータスを持っているのか?
- 現在の自分なら、どのような分野のどの仕事に向いているのか?
- 自分の仕事に対する能力はどれくらいあるのか?
- 自分を取り巻いている現在の環境では、どのような仕事に従事することが可能か?
- 1つの仕事をこなすのに、現在の自分ならどれくらいの所要時間と労力が必要なのか?
という自分に関する5つの疑問を解決するために、自分史を紐解き、「現在の自分がどのような内容を持っているのか」という内実を捉え、その内実を変容していくことで、あなたはこれまでには考えられなかったほど「就職活動を行なう際に非常に効率のよい手腕を持つ人」「就職活動に不変の自信を持つことができる人」になれるのです。
自分史を考えることはまず自己分析を行なう際の「最適の近道になる方法」であり、その自己分析を行なうことであなたに不動の「就活技術」が宿ります。
「自分史を考えること」はこのように、今後のあなたの人生のあり方を変える際の必須の行動になり、その「今後の人生を充実したものにするための、自己分析に具体的な方法」を与えてくれるのです
自分史の作り方・書き方例
自分史の作り方は簡単です。
まず「自分史の書き方の例」をあげてみましょう。
(1)まずどんな形式の物でもよいのでノートを1冊用意します。
(2)そしてそのノートに、自分の年表を書き入れます。
(3)さらにその年表に「自分の反省」を書き込みます。「自分が素直に感じたこと」や「自分が理想に思うこと」を書き入れて下さい。
(4)そしてその「メモ書き」から自分なりのテーマを立てます。そのテーマを立てることによって、それまで書いたメモの内容を膨らませていくわけです。
(5)そのメモの内容を膨らませていき、「理想的な自分のあり方」を具体化します。
(2)そしてそのノートに、自分の年表を書き入れます。
(3)さらにその年表に「自分の反省」を書き込みます。「自分が素直に感じたこと」や「自分が理想に思うこと」を書き入れて下さい。
(4)そしてその「メモ書き」から自分なりのテーマを立てます。そのテーマを立てることによって、それまで書いたメモの内容を膨らませていくわけです。
(5)そのメモの内容を膨らませていき、「理想的な自分のあり方」を具体化します。
この5点が主な自分史の作り方・書き方の例になります。
そして各項目は全て、そのときどきであなたが素直に感じる、脚色のない内容にすることが大切です。そのとき自分がそう思ってないのに、「そう書いた方が格好よい」などの理由で脚色してはいけません。
上記の5点について、1つずつ簡単に説明します。
ここで用意するノートはなるべく大きな物がよいかも知れません。別に小さな物でも用途を足せばそれで構いませんが、書き込むメモが多くなってきた場合、大きなノートの方が効率的です。B5サイズからA4サイズの市販のノートくらいなら一全く問題ないでしょう。
そしてノートのページに線を引き、上半分と下半分とに切り分けます。この分け方は6対4か7対3の割合が適当です。
そして上段に出来ごとをそのまま書き入れ、下段にその出来ごとに対する自分の感想を書き込みます。この感想を書き込むときでも、必ず素直に書くことを心がけて下さい。余計な脚色はあとでそのノートを振り返る際に、あなたを惑わす原因になります。
年表というものは「特定の何か/誰かに起きた出来ごとをそのまま記録する」というもので、その記述に対して余計な脚色があってはいけません。ですので、あなたに起きた出来ごとや思い出を、そのままこの年表に明記して下さい。(年表の書き方については後述します)。
ここでいう反省というのは「悪いことをした!反省しよう」という後悔の念ではなく、ただ自分の軌跡を俯瞰した上で現在のあなたが素直に感じる・思うことを、そのまま明記する作業につながります。ですからこの「反省」は、「自分の思い出を振り返る行為」と心得て下さい。
そうして振り返ってこれまでの自分のあり方を現在のあなたが俯瞰することで、現在のあなただからこそ「感じることのできる・思うことのできる新たな感想や感動」が生まれてきます。そしてこの「自分の反省から生まれた感想」を書き込む箇所は、先述した「あらかじめ空けておいたノートの下段」になります。
この「メモ書き」はノートの下段に書き込んだ、「実際に起きた出来ごと」を元にしてできた「あなたの感想」になります。そしてテーマというのは、「実際に起きた出来ごと」と「あなたの感想」を対照して見る上で、あなたがその「実際に起きた出来ごとにどのような思いや理想を持ったのか」ということに起因します。つまりここで言う「テーマ」は、
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「あなたがこれまで歩んだそれぞれの思い出の中で、『こんなことをしてみたかった』・『自分はこんなふうになりたかった』・『こんな人になりたかった』などの、現在から見て思い感じることのできる理想の実現」
に直結します。もちろん過去の自分を変えることはできないので、この「理想の実現」は今後のあなたがすることとなり、今後のあなたに役立つものとなります。
この作業は(4)で行なう作業の延長であり、「その『理想的な自分』に近づくためにはそのような努力をすればよいか?」という具体的な創意工夫をしていきます。その創意をもって、今後のあなたのあり方に改善を施します。そうしてそれまで得られなかった「理想的な自分のあり方」を現在の自分の努力により獲得するわけです。
1:自分史に必要な項目(例を交えて具体的に紹介する)
先述の「(2)自分の年表を書き入れていく」という箇所であげた8点の書き方から、少し具体的にご紹介します。
年表を書く際の主な項目をあげておきます。
・あなたの生年月日
・あなたの両親の名前と職業
・あなたの出身地
・あなたの血液型
・あなたの出身校
・あなたの勤務会社
・あなたの家族構成
・あなたの趣味・特技
・あなたの両親の名前と職業
・あなたの出身地
・あなたの血液型
・あなたの出身校
・あなたの勤務会社
・あなたの家族構成
・あなたの趣味・特技
まずこの8点を覚えておいて下さい。この8点を元に、あなたの感想とともに書き込んでいきます。
生年月日
あなたの名前がどのようにしてつけられたのかという名前の由来。出生時期のあなたに見られた健康状態・病気の有無について。「小さいころのあなたにどんな癖があったか」などのあなたに関する具体的な様子。
両親の名前と職業
両親の名前はそのまま書き込む。両親の名前にしても、その由来を書いておくとなおよい。「両親がそれまでどんな職業に就いてきたか」というその職歴を、両親に聞いてわかる範囲で書き込む。
出身地
あなたの生まれ育ってきたそれぞれの土地柄・風土・その土地ではどんな催しがあるのかなど、その出身地にまつわる情報を書き込む。(引っ越しを重ねた場合に「それぞれの」となります)。またあなたがそれぞれの土地で馴染みにしてきた友人や知人など、近所に住む馴染みの人たちとの交流の様子・思い出を書き込む。
血液型
あなたの血液型をそのまま書き込む。(母子手帳や採血手帳などがあれば正確に書けるでしょう)。血液型を書き込む理由は、その種類によって多少なりともその言動に、個別の影響が出ると言われるためです。
簡単に言いますと、A型=几帳面、B型=マイペース、O型=おおらか、AB型=公私混同しない、など。こういった情報も、自己分析をする際の参考になる場合があります。ですが各血液型による個別診断が論証されているわけではないので、あくまで参考程度に留めておいて下さい。
出身校
あなたが入学し卒業してきた全ての学校の名前を書き込む。そして各学校で出会ってきた友人や先生、懇意にしてきた級友や親友、得意科目と苦手な科目、学校で催される好きだった行事・嫌いだった行事、あなたが所属したクラブ(入りたかったクラブや嫌いなクラブも含めて)、などにまつわる情報を書き込んでいく。
勤務会社
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あなたがこれまで勤務してきた会社・企業の名前や、その会社・企業に採用されるまでの就職活動での様子から書き込む。(それまで会社・企業に入社した経験がない人は、この項目は空白にしておいて大丈夫です)。
それぞれの会社・企業に入社したてだった自分の様子、そこで出会った同僚・上司・後輩、退社経験がある人はその退社するまでの情況など、それぞれの情報を具体的かつ簡潔に書き込んでいく。
家族構成
扶養家族として育てられたあなたの家族の歴史を、思い出せる範囲・思いつくままに書き込む。この「思い出せる範囲・思いつくまま」という点にも、あなたの興味がその点に向けられたという証明になりますので、これも自己分析を行なう際に「自分が日常生活や思い出のどういう点に気持ちが引かれるのか」といった「自分の興味の向き」を把握する際の参考となります。
配偶者と出会う前後のあなたの様子や情況、配偶者に出会ってから自分のあり方がどのように変わったか。一般的な交際から婚約するまでのあなたの心理面での移り変わり、結婚式から新婚生活におけるあなたの気持ちの様子、子育てにまつわる感情や思い出など、それまで配偶者とともに育んできた経過を元に、あなたが辿ってきた歩みを素直に書き入れて下さい。
趣味や特技
幼少の頃から現在まで、あなたがどんなものを趣味とし、興味を引かれてきたか。またその趣味を元にどんな特技を得てきたか。これまであなたが培った興味の派生と能力のあり方を、できるだけ正確に書き込んで下さい。
このような形の記述になります。またこの8点の項目を書き入れていく際には、年表におけるそれぞれの年代に沿った「社会の出来ごと」や「流行」なども参考にするとよいでしょう。
たとえば当時に起きた社会現象や、その時代を彩った流行などを思い出す傍らで、その当時に自分がどんなものに興味を引かれていたか、どんな生活を送っていたか、どんな理想を追っていたか、などを元に、当時の自分のあり方を思い出すきっかけになる場合もあります。
この項目を上段に書き込み、あらかじめ空けておいた下段にそれぞれの項目への「あなたの素直な感想」を書き入れていくわけです。
たとえば「生年月日」の項目について感想を書く場合には、そのとき重病にかかっていた場合「よくこれだけの病気にかかって生還できたなぁ。もしかするとこれは、自分に生きろという意味であり、やっぱり自分の人生において自分がやるべきことがあるからじゃないのか?」などというそのとき思いつく感想でけっこうです。
また「出身校」の項目において、クラブに所属してなかった場合には、「ああ、あのクラブには入ってみたかった」や「あのときにこういうクラブがあったなら、自分も率先して這入っていたかも知れないなぁ」などの思い出から理想が湧き上がる場合もあり、そのときに思いついた素直な感想を書き入れて下さい。
このような具合で、これまで辿ってきた経過・出来ごとに対する「あなたの素直な感想」を書き込んでいきます。ここまでが「(2)自分の年表を書き入れていく」から「(3)年表に「自分の反省」を書き込む」という作業になります。
2:テーマの立て方
先述した「(4)『メモ書き』から自分なりのテーマを立てる」という具体的な例をここではご紹介します。
まず「テーマ」とは何か?ここでいう「テーマ」とは、あなたが自分史を振り返り、その反省から自己分析を行なって得られる「現在のあなたが一番望んでいる内容」となります。この「内容」を、現在のあなたの「主題」と置き換えて下さい。そしてこの「主題」とは「主な問題」と捉えて下さい。
「問題」ですので、その「問題」から「解決しなければならない」という作業が生まれます。この問題解決への作業が、この「テーマ」から得られる「今後のあなたがするべき努力」になるわけです。
先述においてこの「テーマ」は、「今後の自分の理想的なあり方を実現させること」とお伝えしました。つまりこの「理想的な自分のあり方」を今後の生活に役立て、「人生の転機を迎える就職活動にも生かそう」ということにもつなげていきます。
ですのでこの「テーマ」は、「自分に最適な職場を見つけるためのきっかけになるもの」と心得てもらって構いません。この「テーマ」を打ち立てることにより、あなたが今後、どのような職種に向いているのか、あなたが就くべき職種は何か、あなたが就職活動をする際に常に念頭に掲げておく方針・理念とはどんな内容か、といった就職活動のみならず、今後の生活を送る際でも必要な「あなたの生きるための基軸」も養われていきます。
さて、この「テーマ」というのは具体的にどうやって作ればよいのでしょうか?
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これも先述で、「テーマは、現在から見て思い感じることのできる理想の実現につながるもの」とお伝えしました。そしてこの「理想の実現」は、今後のあなたがすることで、今後のあなたに直接役立つものとお伝えしました。
そうです。この「テーマ」というものは、あなたが今後に向けて努力によって勝ち取る目標にあり、またその目標への到達によって得られる「理想的な人生のあり方」を得させるきっかけになるものなのです。
この「テーマ」の内容は、もちろん人それぞれ個別によって変わってきます。ですので、ここで「これがテーマだ」としてご紹介することはできませんが、1つ簡単な例をあげておきます。
たとえばあなたが「自分史」を振り返り、それによって自己分析を行なったとします。そしてその自己分析により、「自分の出身大学は無名の○○大学で、学力レベルも低いようだが、もっと有名で、レベルの高い大学に行きたかった。そう思う自分が今いる…」という感想を得たとします。
そうした場合、この「テーマ」の立て方は簡単です。この場合のテーマは、
「現在の自分は、過去の自分の母校よりもさらに有名で、レベルの高い大学に入学すること」
となります。つまり「有名で、レベルの高い大学に入学すること」が、現在のあなたが一番望んでいる内容で、現在のあなたが解決しなければならない「主題」となるわけです。そしてこの「主題」を解決するための努力を、今後のあなたがするわけです。
となります。つまり「有名で、レベルの高い大学に入学すること」が、現在のあなたが一番望んでいる内容で、現在のあなたが解決しなければならない「主題」となるわけです。そしてこの「主題」を解決するための努力を、今後のあなたがするわけです。
現在の大学であればAO入試(アドミッションオフィス方式による入試)や自己推薦による入試、また一般入試でも、個人による応募・申し込みにより書類選考をはじめ、さまざまな入試機関によって受験することが可能です。(もちろん大学によって異なりますが)。
現在のあなたが社会人であっても、その入試機関にある社会人入試などを利用することで、希望の大学へ入学し直すことは可能です。
この作業・努力をする場合には、世情を把握するための情報収集が必須なってきますが、その情報を獲得する場合でもインターネットや情報誌から簡単に得られます。
「テーマ」を立てることによって、まず「今後にするべき自分の作業」を見定めることができ、そして自分の夢・理想を実現するために努力するべき点、現在の自分に不足している点が一目瞭然に把握できるのです。
3:どこまで細かく出来ごとを書き出す?
自分史を書く場合、先述したように、まずわかる範囲をこれまでの出来ごとを書き出し、それから「書き出した項目」を見ながら、まだ調べられる点・思い出せる点を五月雨式に書き足していく方法があります。この方法に沿って書いて頂くと書きやすいかも知れません。
この場合でも、とりあえず用意できるだけの参考資料を持っておくと便利です。
ここで参考資料の例をあげておきます。
・自分の日記やメモ書き
・自分にまつわる写真やアルバム
・住民票
・パスポート
・これまでに自分が書いた履歴書
・免許証
・これまでに自分が通院した病院・医院のカルテ
・家計簿
・自分が貰った手紙・はがき
・携帯電話での電話やメールのやり取りがわかる履歴
・自分が持っている各種チケット
・学校などで書いた感想文
・これまでの公共機関・学術機関において書いてきた意見文や論文
・学校の卒業アルバム
・通信簿
・給与証明書
・母子手帳
・表彰状
・自分にまつわる写真やアルバム
・住民票
・パスポート
・これまでに自分が書いた履歴書
・免許証
・これまでに自分が通院した病院・医院のカルテ
・家計簿
・自分が貰った手紙・はがき
・携帯電話での電話やメールのやり取りがわかる履歴
・自分が持っている各種チケット
・学校などで書いた感想文
・これまでの公共機関・学術機関において書いてきた意見文や論文
・学校の卒業アルバム
・通信簿
・給与証明書
・母子手帳
・表彰状
等々、これらは手に入るものだけで構いません。もっと他にも「自分にまつわるもの」があれば集めておいて下さい。全てのものが、あなたが自分史から自己分析を行なう際の参考資料になってくれます。
そしてこうした参考資料の内から、あなたが思い出すこと・発見できることなどを、正確にノートに写していきます。
たいていの人は、過去のことや思い出の詳細を忘れてしまっていることが多いものです。ですので、参考資料をできるだけ多く集めるということは、この「忘れてしまっていること」を思い出すためにも有力なきっかけになってくれるもので、自分史を作る際にはとても重要な作業になってきます。
「どこまで細かく出来ごとを書き出すか?」についていえば、「参考資料を見て調べられる限り・思い出す限り」となります。
自分史を用いた自己分析の具体的な方法
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「テーマの立て方」のところで先述しましたが、自分史から得られる自己分析の具体的な方法について、もう少し詳細にお伝えします。
先述の例では「大学への入学」をピックアップしましたが、今度はなかなか「テーマ」や「目標」をはっきり立てられないような、複雑な例についてご紹介したいと思います。
「趣味や特技」を例に取ってみましょう。あなたの趣味が、「ゲームをすること」にあったとします。そしてその「ゲームをすること」という自分の趣味を、存分に生かすことができる職種を探し回ったとします。
おおむね、この場合であげられる希望の職種はゲームメーカー関連の会社・企業や、ゲームをクリエイトする何らの関連会社になるでしょう。
ですが、ゲームメーカーを手がける会社は現在をもって数多ありますが、たいていそのどれもが大手メーカーである場合が多く、そういった会社・企業は、人材選考をする際でも非常に厳しいフィルター(採用・不採用の指標)を用意しているものです。ですので、希望の職種がゲームメーカー関連の会社・企業に見つけられたとしても、そこへ入社することはたいていの場合が至難となるものでしょう。
その場合に必要・有力な方法となるのが、「自分史を用いた自己分析による、今後の自分が取るべき最適な行動方法」です。
自分史というものはいえば「あなたのアルバム」であり、自己分析というものはその「あなたのアルバム」から想定できる「現在のあなたの人間像を浮き彫りにする行為」です。その自己分析からあなたの現在の状態がわかり、そこで発見されたことがらをもって、「それまでのあなたの人間像」を「その後における理想的なあなたの人間像」に変えていくきっかけを得ていきます。
この理想は先述の通り、現実において実現されなければなりません。ですのでその理想にどうすれば現在の自分が近づけるかを、分析していく作業をしなければならないわけです。
たとえば自分史を眺めながら、ここであげた「趣味や特技」を生かした効率のよい就職活動の例をあげてみます。自分史を用いて自己分析を行なった上での、具体的な方法を就職活動に取り入れてみます。
○趣味:ゲーム
○特技:
- ゲームをすること
- これまでの実績において沢山のゲームを記憶している
- 沢山のゲームを記憶していることにより、ゲーム関連の評価・クチコミ・レビューは特異
- 沢山のゲームをしてきたことで、「こんなゲームもあったらいいなぁ」などと「新しいゲーム」をクリエイトすることも得意になった
あなたがこのような人物像であると仮定します。次に、自己分析を生かして、就職活動をする際の効率のよい具体的な方法についてあげてみます。
自己分析を生かした具体的な方法
まず、自分がゲームに熱中していた当時を思い出します。次に、「『ゲームに熱中していた自分』はどうしてそんなにゲームに熱中できたのか?」について考えます。
そこで考え出した(発見した)「熱中できた理由」が、「そのゲームでキャラクターをエディットできたこと(キャラクターを作ることができたこと)」、「各シーンで登場する効果音やキャッチフレーズが面白かったこと」、「そのゲームを買ったときに見たケースのジャケットの宣伝文句に共感できたこと」であったとします。
ここで自己分析です。
「自分はキャラクターを創作することに長けているのではないか?」
「自分は効果音をはじめとする音響に興味があり、作曲することにも何らの才能があるんじゃないか?また、自分が引かれたようなキャッチフレーズを考案することで、自分と趣向の似た人たちの興味を引くことができるフレーズを考案することも可能なんじゃないか?」
「自分がゲームのケースに書かれた宣伝文句に引かれたことから、キャッチフレーズと同じく、自分と興味・趣向が似た人の注目を引くようなフレーズを考案することができるのでは?」
「自分はキャラクターを創作することに長けているのではないか?」
「自分は効果音をはじめとする音響に興味があり、作曲することにも何らの才能があるんじゃないか?また、自分が引かれたようなキャッチフレーズを考案することで、自分と趣向の似た人たちの興味を引くことができるフレーズを考案することも可能なんじゃないか?」
「自分がゲームのケースに書かれた宣伝文句に引かれたことから、キャッチフレーズと同じく、自分と興味・趣向が似た人の注目を引くようなフレーズを考案することができるのでは?」
などと、自分がしてきた衝動・行動により、今後の自分に役立つ情報を獲得していきます。自分の可能性を引き出すための作業になるので、ここでは多少、大袈裟に分析してもらって構いません。
ここまでを自己分析によって把握したあとは、その把握した情報を元にして、今後のあなたの活動に役立てられるアイデアを発掘していきます。
- あなたはキャラクターをはじめ、物を作ることへの能力がある
- あなたは音響やキャッチフレーズに興味があり、それらを元に能力を開花できる
- あなたは見出しや看板の宣伝文句に興味を持ち、引かれたことで、その宣伝文句と同様のフレーズを案出することができる
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このような分析結果になります。現実において、ただ「ゲームが好き」「ゲームをすることが得意」という漠然とした特徴をもって、就職活動や生業にどのようにして生かしていけばよいのかわからない場合でも、この「自分史を用いた自己分析から生まれる、今後の行動の採択法」により、明確な目標をはじめ、自分が就くべき職種のあり方なども見えてきます。
漠然とした特徴の人間像から派生する形で、他にも幾らでも「分析による結果」が得られるでしょう。
この「分析による結果」が、その後のあなたの活動分野・活躍分野、ひいては就職できる会社・企業、充分に能力を開花できる会社・企業の、発見につながっていくのです。もちろん仮定する人間像は個別によって変わりますが、どんな特徴を持つ人の場合でも、この「自分史を用いた自己分析による具体的な方法」は流用できます。
就活で自分史によって明確になったことを生かそう
「自分史を用いた自己分析の具体的な方法」で先述しました、「漠然とした特徴を持つ人間像から、具体的な特徴を持つ人間像への分析」により、就職活動においても、自分が獲得できる能力・はっきり持つべき目標といったものが、おのずと浮び上がってきます。
ここでいう「明確になったこと」とは、先述した「派生する形で得られた分析結果」と心得て下さい。つまり先の「ゲームが趣味」の人の場合でいえば、この「明確になったこと」は、
- 自分はキャラクターをはじめ、物を作ることへの能力がある
- 自分は音響やキャッチフレーズに興味があり、それらを元に能力を開花できる
- 自分は見出しや看板の宣伝文句に興味を持ち、引かれたことで、その宣伝文句と同様のフレーズを案出することができる
という3点です。
そしてこの3点からでも、また「派生する形で得られる分析結果」を利用して、さらに多くの「得意分野・活動分野・自分が潜在的に持っているだろう能力を存分に生かせるフィールド」を獲得することができます。
キャラクターを創造することが得意であれば、それは何もゲーム関連の世界だけに限らず、さらに多くの企業分野でその能力を生かすことができます。
現代における会社・企業では、実に多くの「新しいアイデア」を発掘し、その斬新な創意工夫をもって新たな事業を展開しようとしています。まさにIT社会と呼ばれる現代では、それへの実現が可能であり、またそのIT業界でもさまざまな「新しいアイデア」をもって、今後のユーザーへのニーズにも応える努力をし続けています。
上記した3点の「明確になったこと」を生かして就職活動をする場合、はじめに目指していた「ゲーム関連の会社・企業」だけでなく、他の職種にも視座を向けて、その新しいフィールドへの活動も可能になってきます。
たとえば広告会社、IT関連企業、工場、ベンチャー企業、旅行代理店、飲食店、農業関連の職種、また芸能関連の企業まで、他にもさまざまな職種への門が開けます。
ここであげた全ての企業でも、アイデアをもってクリエイトする能力(スキル)が問われ、顧客を引き留めるためのキャッチフレーズ(売り文句)の作成を必要とし、音響に長けた能力でもCMをはじめ、IT業界でもいろいろな用途によって利用されています。
自分史から自己分析を行なって得た「現在の自分の人間像」から、現在の自分が(潜在的にでも)持っている能力を見極め、その能力によって得られる職種への活動をすることは、あなたの就職活動をする際の「非常に効率のよい活動方法」になるのです。