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本記事では、「後ろ倒し」の基本的な意味や使い方に加え、ビジネスシーンでの似たような表現との使い分けや対義語表現、英語での表現などを紹介しています。
この記事を読むことで、「後ろ倒し」の適切な意味や用法を把握することができます。また似たような表現との使い分けを身につけることができ、言葉の幅を広げることもできます。
是非この記事を読んで、「後ろ倒し」という言葉を適切に使い分けられるようになりましょう。
「後ろ倒し」の意味・読み方
「うしろだおし」と読むのが一般的ですが、別表記である「後倒し」と書いて「あとだおし」と読んでも間違いではありません。
「前倒し」に対して作られた比較的新しい言葉なので、意味の想像はつきやすいですが、あまり聞きなれない言葉です。そのため、意味の取り違えや、勘違いを引き起こす可能性があります。
「後ろ倒し」の使い方
「前倒し」を「前倒す」と言わないのと同様に、「後ろ倒す」のように動詞化することはしないので覚えておきましょう。
以下では、ビジネスシーンでの使い方と似たような表現との使い分けについて紹介しています。
「後ろ倒し」をビジネスで使う場合
ビジネスで使う場合はその場の空気を読んで使う必要があります。
社内の場合、日頃からよく飛び交っていれば使っても問題ないでしょう。
しかし、取引先など社外の人の場合、相手に違和感を与えてしまう可能性があるため、他の言葉に言い換えるなどして使用を控えた方がいいです。
「後ろ倒し」と「繰り下げ」の使い分け
しかし、「繰り下げ」には、順に従って後に送るという意味もあります。
そのため、「繰り下げ」というべき場面で「後ろ倒し」を使ってしまうと、いまいち文意が伝わらないという事態に陥ります。
たとえば、「その問題は順に繰り下げる」という文の場合、「その問題は順に後ろ倒しにする」と変えてみると、何となくしっくりきません。
ある順に従って遅らせる場合は、「繰り下げ」を使うとよいでしょう。
「後ろ倒し」と「延期」の使い分け
ではここで、「延期」を使った例文を見てみましょう。
「開催を来月に延期する」という文を「開催を来月に後ろ倒しにする」と変えてみます。
言葉としては通じますし、意味もほとんど変わっていません。ですが、「後ろ倒し」のほうは「延期」に比べると回りくどく聞こえます。
「延期」という言葉を使った方が、すっきりとした文章になり、相手にも伝わりやすいです。
「後ろ倒し」と「先送り」の使い分け
後ろ倒しは見込みや予定が遅れるという意味だったので、言葉が持つもともとの意味から少しニュアンスが異なります。
「プロポーズされたけど、返事は先送りにした」という文を、「プロポーズされたけど、返事は後ろ倒しにした」に変えると、堅苦しい雰囲気になってしまいます。
「後ろ倒し」に比べると、「先送り」という言葉の方がカジュアルな場面でも使えます。
日常生活の中で使う場合は、「先送り」という言葉を使った方が無難です。
「後ろ倒し」の例文
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ビジネスシーンであれば、「開催時期を後ろ倒しにする」、「納期に間に合わないので後ろ倒しにしていただけませんか」といったような使い方をすることができます。
先にも述べましたが、あくまで相手や場面に気を付けて使うようにしましょう。
また、日常生活においては「法事を後ろ倒しにするのは良くない」、「優先度の低いタスクを後ろ倒しにする」のように使うことができます。
日常的な会話では、正しくない日本語や崩れた表現を使うこともあるので、「後ろ倒し」という言葉を使っても問題はありません。
「後ろ倒し」の対義語
計画を予定の時期よりはやめるという意味です。
前倒しも後ろ倒しと同様に、政治界でよく使われていた業界用語であり、広く一般的に使われるようになったのは最近のことです。
知名度が高くよく使われているため、「後ろ倒し」に比べると、多くの場面で通じやすい言葉です。
「後ろ倒し」の英語表現
延期する、先送りにする、後回しにするといった意味があり、何かの予定を後ろにずらすことを言いたいときに使うことのできる動詞です。
似たような意味を持つ他の英単語に比べると、フォーマルな表現であるため、ビジネスシーンに適切な表現です。
「後ろ倒し」の意味を知ろう
本記事では、「後ろ倒し」の意味や使い方、似たような表現との使い分けなどを紹介しました。
まだ一般的な言葉として定着していませんが、将来的には辞書にも掲載され、当たり前のように使われている可能性があります。
「後ろ倒し」という言葉を無理して使う必要はありませんが、そのような言葉が世の中に存在しているということを頭の片隅に入れておくことで、役に立つ日が来るでしょう。