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「唐突」の意味と使い方5つ・類語|「突然」との違い

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唐突の意味

「唐突」は、「出し抜け」という意味です。唐突は通常、人の言動や行動を指す目的で使われる言葉です。人が、前後の発言や行動と全く関係の無い事を、急に行う際によく使用されています。

似た言葉に「突然」がありますが、「突然」は人以外の物、事象にも使用する言葉なので、唐突とは使い分ける必要があります。今回は、唐突について、語源や類語、例文を交えて詳しく解説していきます。

読み方

「唐突」は、「とうとつ」と読みます。「とおとつ」と間違いやすいので注意しましょう。ただし、口頭で使用する際は「ぅ」を子音とする「と」に続く「う」は、「お」の読みをしても聞き受けとして問題ないことが多いとされます。

しかしながら、本来は「とうとつ」が発音としては正しいため、「う」の発音を意識した方が正しい意味で伝わりやすくなります。

語源

唐突の語源は、「突き当たる」の意味をもつ漢語です。「唐」は「口」+「庚」で成り立つ漢字であり、口を庚(ピンと張る)という事で、「大きなことを言う」と繋がったと考えられています。また、国名としての唐には、大きな国という意味もあります。

しかし、「口をピンと張る(大言)」「大きな国」という意味と、「突き当たる」の意味は結び付かないため、「唐突」の語源「突き当たる」の漢語に関しては不詳な点が多いです。

唐突の使い方5つ

唐突は、日常会話やビジネスシーンで使える言葉です。また、文章の中で効率的な使い方をすれば、豊かな表現力を持たせる事に繋がります。

ここでは、5つの場面を例に出して、唐突の使い方をご説明します。基本的に、人に対する事柄で使う事が多く、物事に対してはあまり使われません。

唐突を使う場面2つ

唐突を、会話や行動で使える場面を2つご紹介します。唐突は、突然のお願いや、質問をするときによく使われます。

いきなりの発言や行動は相手に失礼にあたる場合がありますが、唐突という言葉を使う事で、本題に入る前のワンクッションを与える事ができます。

場面1:人の発言に対して使う

唐突は、会話の中で使える言葉です。前後の会話と全く関係の無い話題を提供しようとする際、「唐突ですが」と前置きすれば、相手に話の転換を伝える事ができます。

例文としては、「唐突ですが、明日の会議の相談をしてよろしいでしょうか」、「唐突ですね、わかりました」などです。話しかける際、話しかけられた際どちらでも使える言葉となっています。

場面2:人の行動に対して使う

唐突は、人の行動に対しても使える言葉です。前触れの無い、急な気分の転換で、行動を開始する際に主に使います。例文としては、「何かを思い出したのか、唐突に走っていった」、「唐突にピザが食べたくなった」などです。

唐突の文章の中での使い方3つ

唐突は、文章の中でも使う事ができます。唐突と書く方が、「いきなり」や「急に」といった同じ意味の言葉より丁寧な印象を相手に与える事ができるので、積極的に使っていきましょう。

ここでは、唐突の文章中での使い方を3つ、ご紹介します。

使い方1:唐突に

「唐突に」という言葉は、「出し抜けに」、「不意に」、「いきなり」などの多くの類義語を持っており、使い分けは少し難しいです。しかし、「唐突」が、前後の繋がりが無く不自然な状態を表すという事を覚えておけば、正しく使えるようになります。

例文としては、「唐突に話を切り出した」、「唐突に感じた」などです。人が、突然の行動を起こす時に、こういった例文が使えます。

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使い方2:唐突な

「唐突な」は、人が起こす突然の現象に対して、使いやすい言葉です。「唐突な」は、文章を書く際の場面転換の起点となる言葉なので、新聞や小説の中でもよく使われています。

例文としては、「唐突な言動をする」や「唐突な印象を与えた」などです。

使い方3:唐突ですが

「唐突ですが」は、メールやラインなどでビジネスの遣り取りをするときによく使われています。ビジネスの連絡で、「いきなり」といった言葉を使うと、相手に稚拙な印象を与えるだけでなく、場合によっては失礼にあたる事もあります。

特に、依頼の連絡を送る際には注意するようにしましょう。例文は、「唐突ですが、納期の延長をお願いできないでしょうか」、「唐突ですが、明日ご訪問いたします」などです。

言葉の意味を正しく理解するために役立つ本をご紹介

唐突以外にも、意味の似た言葉は数多く存在します。近年、言葉の乱れが酷くなり、本来の意味と違うものに変化してしまったものもあります。

こちらの本では、ビジネスシーンでも実践的に使う事ができる、本当に正しい日本語が解説されています。ビジネスマナーを学びたい方は、ぜひ一度ご覧ください。

唐突と類語5つの意味と使い方の違い

唐突は、「出し抜けに」という意味であると先ほどご説明しましたが、類語も数多く存在しています。類語を正しく知る事は、会話や文章を作成する上でとても大事なことです。間違った知識で言葉を使うと、意図したものと違う意味で伝わってしまうからです。

ここでは、唐突の類義語を5つ紹介すると共に、唐突との違いを解説します。

類語1:突然との違い

唐突と突然の違いは、唐突は人の言動に対して使用する事が一般的な言葉であるのに対して、突然は、予測していない言動と現象両方に使われる事です。一般的には、唐突より突然のほうが使われる頻度が高いです。

現象に対する使い方の例文としては、「突然のできごと」や「突然、車が走ってきた」などです。現象に対して唐突を使うと、意味が通じない場合が多いので、突然を使うようにしましょう。

類語2:突如との違い

突如は、突然と同じ意味をもっていて、日常会話ではあまり使われません。しかし、小説や映像作品などの物語中にはたびたび見られる単語となっています。

例文としては、「突如、人が現れた」や「突如、風が吹いてきた」などです。突然よりも珍しい言葉遣いであり、物語に深みを持たせるのに役立ちます。

類語3:不意との違い

不意は「予測していないことが起きる」という意味で、唐突との違いはほとんどありません。相手や自分が予測していないことが起きることを「不意」と言い、その「不意」が「唐突」の意味になるので、「唐突」=「予測していないことが起きる」ということになります。

類語4:急との違い

「急」には「差し迫る」、「俄かに」という「突然・唐突」の意味を持っていますが、唐突と比べてビジネスシーンでは使いにくいという違いがあります。

日常会話では「急に」の表現を使うことが多く、ビジネスシーンなど敬語を用いる時には「急で申し訳ありませんが」よりも「唐突(突然)で申し訳ありませんが」がよく使用されます。

類語5:いきなりとの違い

いきなりは、前触れなく物事が起こるという意味の他に、十分な準備をせず行動する事という意味があり、唐突とは違う形で使われる事が多い言葉です。いきなりは「行き成り」と書き、物事が成り行きで起こる時に使用されます。

例えば、「いきなり雨が降ってきた」「いきなり雪崩れが起きた」など、自然現象に対しても使われる言葉です。

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唐突を正しく使い正しい言葉づかいをしよう

唐突は、突然と似た言葉ですが、「人の言動」に対して使うのが正しいということを、ここまでご説明してきました。

唐突と突然をうまく使いこなす事ができれば、日常会話やビジネスシーンで、豊かな日本語表現ができる人という印象を与えることができます。ぜひ、使いこなしてください。

基本のビジネスマナーと言葉遣い

唐突以外にも、ビジネスのシーンでは使える言葉、使ってはいけない言葉は数多く存在します。正しい言葉を身につけて、ビジネスマナーを向上させましょう。基本のビジネスマナーと、言葉遣いに関する記事をご紹介しておきますので、一度目を通しておいてください。

敬語変換の仕方

ビジネスシーンでは、普段使っている言葉を、敬語表現に変換する必要があります。「急な」という言葉を「唐突」に変換する場合だと、「急な連絡で申し訳御座いません」を、「唐突な連絡、申し訳ございません」と変えれば、ビジネスシーンでも使える敬語表現になります。

普段使っている言葉を、どのように敬語に変換すればいいのかを知るための記事も、併せてご紹介します。

基本のビジネスマナー、言葉遣い
敬語変換の仕方、敬語一覧
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