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「蒼穹」の意味と使い方・語源・読み方・漢字の意味・季語

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「蒼穹」の読み方とは?

「蒼穹」は一般的によく見かける言葉とは言えませんが、書籍や和歌などにおいては使用されることがあります。一般的には「蒼穹」と同じ意味を持ちながらも、もっと簡単な漢字を使用した言葉が用いられるため、どこかで見聞きしたことはある人が多い「蒼穹」の意味を確認しておきましょう。

意味についてをお伝えする前に、まずは読み方からお伝えしていきます。「蒼穹」は少し難しい漢字が含まれているため、何て読むのか考えてしまう場合もあります。はじめに読み方についてを確認してから、漢字の意味を見た後に、言葉としての意味をご紹介します。

そうきゅう

「蒼穹」の読み方は、「そうきゅう」です。「蒼」を「そう」と読むことも、「穹」を「きゅう」 と読むことも音読みなので、「蒼穹」の読み方は音読みで成り立っているということになります。

「蒼穹」の漢字にある意味は?

「蒼穹」は「蒼」と「穹」の漢字で構成されており、この漢字たちが各自で持つ意味が、「蒼穹」の意味に深く関係しています。漢字で成り立つ言葉は、漢字そのものが持つ意味を知ることで、何をどう表しているのかがイメージしやすくなります。

それでは、「蒼穹」の漢字についてをご紹介していきます。

「蒼」の音読みは「そう」でしたが、訓読みでは「あお(い)」「しげ(る)」と読みます。漢字が持つ意味は、「深い青色・草の青々とした色・草木が青々と茂る・白髪混じりの年老いた・慌ただしい」などです。

日本において「蒼」=「慌ただしい」の印象はあまり無いと言えますが、これは「蒼穹」の意味に関係しないので、ここでは気にしなくても問題ありません。「蒼穹」の意味に関係しているのは、「蒼」の基本的な意味である「深い青色」です。

「穹」の音読みは「きゅう」でしたが、訓読みした場合は「あな」「おお(きい)」「たか(い)」「ふか(い)」「おおぞら」といった読み方をすることができます。漢字が持つ意味は、「穴・大きい・高い・天・大空・奥深い・深い・極まる・ドーム型(アーチ状・弓形)」などです。

「穹」の基本的な意味は「穴」や「天(大空)」であり、そこから「深い・高い」が連想されました。また、「ドーム型(アーチ状・弓形)」も「穴」の形から連想されたと考えられますが、「天」が円を描いているように見えたことも関係している可能性があります。「蒼穹」の言葉になった時には、「天・大空」の意味が関係しています。

「蒼穹」の意味は?

読み方、漢字の意味が分かったところで、言葉を使用する上で大切な意味についてをお伝えしていきます。一般的には出番が少ない言葉ですが、覚えておくことで表現の際に役立つ可能性はあります。それでは、「蒼穹」の意味を見ていきましょう。

意味

「蒼穹」の意味は、「青空」です。すなわち、「青色の空」=「蒼穹」ということになります。空が青色になるのは「晴れている時」なので、「蒼穹」=「晴れの日」でもあることになりますが、「蒼穹」の漢字としての意味を含めて考えると、単なる「青空」とは違った意味合いが含まれている印象があります。

意味合い

「蒼」は「深い青色」ですが、「穹」には「ドーム型・アーチ状・弓形」といった「円を描くような形状」を表す意味もありました。広々とした空だと感じられる場所で天を眺めてみた時や、水平線よりも少し上の位置から空と海を見た時に、空が円を描いているように見えることがあります。また、「青が濃くて深く感じる」空もあります。

漢字の意味からすると「青い空」=「蒼穹」というよりは、「円を描いて見える空」や「深みを感じる青色をした空」を表す時に「蒼穹」の言葉を使うことが最も適切な使い方だと言えます。

円を描いて見える場所で空を見た時には、地球が丸いことを何となく知ることができます。深みを感じる青色をした空は、よく「吸い込まれそうな」という表現がされます。川や海などの中で、水位が低いところは水の色が濃くなります。そういったことが、空でも起きているということです。

「蒼穹」の使い方

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「蒼穹」を使う時には、単に「青空」の意味で使用されることも少なくありません。細かく言えば「円を描いて見える空」や「深みを感じる青色をした空」が「蒼穹」ですが、広い意味で言えば、円を描いて見える・深みを感じる青色ではない単なる「青い空」を表す時にも使用することはできます。

蒼穹を眺める

意味は「青空を眺める」ですが、その「青い空がどんな空なのか」となった時には、「深みのある青色の空」や「円を描いて見える広い空」と答えることができます。

単に「青色の空」の意味でも問題はありませんが、その場合は「青空」の言葉を使用すれば良いため、「蒼穹」と「青空」の使い分けを考えると、「蒼穹」=「深みのある青色あるいは円を描いて見える要素が含まれる青空」とした方が良いでしょう。

「蒼穹」には季語としての意味はあるのか?

「蒼穹」は和歌の中に登場することが少なくない言葉ですが、季語としての意味があるのかという疑問に対しては、「蒼穹」の意味である「青空」の扱い方を見ると答えが分かります。

「青空」は、そのものだけで季節感のあるものでしょうか。晴れた空である「青い空」は季節を問わず見られるものですので、季語にはなりません。したがって「青空」の意味を持つ「蒼穹」も、季語の扱いにはならないということになります。

「蒼穹」の言葉に季語としての意味を付けるのであれば、季節感のある言葉を加えて、季語の表現にする必要があります。また、「蒼穹の空」という表現が誤って使用されることもあるため、注意が必要です。

「蒼穹の空」が誤りになる理由は、「蒼穹」だけで「空」のことが表されているため、そこに「空」の言葉を付けてしまうと「青空の空」となってしまい、違和感のある表現になるので気を付けましょう。

「蒼穹」の類語にはなにがある?

「蒼穹」の類語には、意味にあった「青空」の言葉も含まれています。他にも「蒼穹」の類語になる意味を持つ言葉があるため、「青空」の意味も含めて、ご紹介していきます。

青空

「青空」の意味は2つあり、1つは「蒼穹」の意味につながる「晴れ上がり青々と見える空」の意味です。もう1つは「屋外・露天」の意味で、この意味で「青空」を用いる時は「青空レストラン」のように、他の言葉に付けて使用します。イメージとしては、「青空の下で」といった感じです。

「空」の意味に戻りますが、「晴れ上がり」というのは「スッキリした感じの晴れ」のことで、「青々として見える」は「青色がしっかりと認識できる」の意味を表しています。つまり、「青色が気持ちの良い色合いの空」が「青空」であり、「青色」のカラーイメージとして「平和」が付けられている理由となる色をした空のことです。

「蒼穹」との使い分けについては既にお伝えしていますが、「蒼穹」の「穹」に「深い・ドーム型」の意味があるため、「蒼穹」=「深い青色や円を描いて見える空」として、「青空」=「全体的に青い空」といった分け方をすると良いでしょう。

蒼空

「蒼空」の読み方は「そうくう」で、意味には「青空」の言葉があります。「蒼」は「あお」と読むことができ、一般的に使用される「青」とは同義になりますが、「青」よりも「蒼」の方が「青みが深い」意味合いを持っています。

そのことを踏まえると、深みのある青色の空を「蒼空」と言い、深みは無いが全体的に晴れた青色の空を「青空」とすれば、使い分けることができます。

「蒼空」と「蒼穹」の違いは、言葉の意味的には無いとしても問題ありませんが、「蒼穹」は「ドーム型」という要素が含まれているため、それは「青空」との使い分け方と同様に、「蒼穹」と「蒼空」の使い分け方を決めるポイントとなります。

蒼天

「蒼天」は「そうてん」と読みますが、この言葉には3つの意味が存在します。1つ目は「蒼穹」の類語に当てはまる「青空・大空」の意味ですが、「全体的に晴れて青い空」+「広いと感じる空」の意味合いがあると考えられます。

2つ目の意味は、「春の空」です。この意味は季語として用いることができるため、「蒼穹」は季語になりませんが、「蒼天」は春の季語として使うことができます。

3つ目の意味は、「天帝」です。「天帝」は「天の帝王」のことであり、「天を造り上げた」とされる「天の造物主」を示す意味になります。

「蒼穹」や「青空」など、「晴れて青い空」を表す言葉たちの中では、最も意味を多く持っています。また、「春の空」や「天の造物主」といった他には無い、特徴的な意味も持つ言葉とも言えます。

碧空

「碧空」の読みは、「へきくう」です。「蒼穹(そうきゅう)」や「青空(あおそら)」などよりも音的に読みにくい印象ですが、意味は「青く晴れた空」であり、これまでの類語や「蒼穹」と同じ意味を持っています。

「碧」は「みどり」とも読むことができるため、「青」や「蒼」と比べて「緑がかった青色」を表す時に「碧」の漢字が使用されます。水の色では水中植物などの影響で「碧(みどり)」に見えることもありますが、空ではどうでしょうか。

空の色は時間と共に変化しますが、基本は「青・蒼」であり、「緑がかった青(碧)」はイメージしにくいこともあります。しかしながら、空にもいろんな色があるもので、特に晴れの日の夕暮れには、空がさまざまな色に分かれている様子を観察することができます。

その様子を見ると、「碧天」と言われる空の存在もイメージしやすくなり、理解することもできるようになるでしょう。

碧天

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「碧天」は「へきてん」と読み、意味としては「碧空」や「青空」と変わりありません。

青天井

「青天井(あおてんじょう)」の意味は、「青空を天井に見立てた言葉」です。空は上を見上げて見ることが多いため、陸地にいる人から見ると、空と天井がある位置(上)はよく似ています。その連想から、この言葉が誕生したと言われています。取引の中では、「相場の上限が無い」ことを「青天井」と言います。

「蒼穹」は基本「青空」の意味だが使い分け方も意識してみよう!

「蒼穹」の意味は「青空」ですが、「蒼」や「穹」の漢字としての意味を踏まえると、「蒼穹」は「深みのある青色をした空」か「円を描くように見える空」を表す時に使用することが適切と言えます。

「青空」は「全体的に青い空」を、「碧空」は「緑がかったような青色の空」を、「蒼空や蒼穹」は「深みのある青色をした空・円を描くように見える空」を表したい時に使うようにすると、同じ「青空」の意味を持っている言葉たちでも、使い分けることができます。

同じ意味・似た意味を持つ言葉がある場合、その漢字が持つ意味を見ることで、「蒼穹」と「青空」の違いのように、使い分け方を考え出すことができるでしょう。

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