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「可能であれば」の意味と使い方・言い換え|敬語/メール

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「可能であれば」の意味と使い方

「可能であれば」という言葉の使用方法がありますが、この「可能であれば」とはどのような意味があり、どういう使い方をするのでしょうか。この「可能であれば」という表現には「可能」と「であれば」という二つの表現が組み合わされています。

では「可能」と「であれば」という表現のそれぞれの意味や使い方、そして二つの表現が組み合わされた「可能であれば」という表現が意味するものや、どのような場面で、どういう使い方をするのかといったことをご紹介しましょう。

「可能」の意味

「可能」というのは、行なうことができるということや、行おうとする物事が達成できるということです。意味として「できる」と同じであり、この「できる」ということの割合を示す場合には「可能性」という表現を用いることがあります。

「可能性」というのは何かを実現する確率がどれだけあるかということで、その割合や確率を示す場合には「○割」や「○パーセント」で表します。これは「できる」見込みがどれだけあるかということです。

また「可能」ではない、という場合には「不可能」という表現を用います。これは「できる」という意味の反対を示す表現で「できない」ということです。

「可能」や「不可能」の使い方

では、実際に「可能」や「不可能」を用いた表現にはどのような使い方があるのでしょうか。何かを行おうとして、それが実現できるのであれば「可能」であり、実現できないのであれば「不可能」を用いることになります。

実現できる場合の例としては「○○を行うことは可能です」・「それは可能なことです」・「日程を調整することは可能です」・「可能なことを優先して行う」・「このプロジェクトは実現可能なはずだ」・「その依頼を引き受けたのは可能な仕事だからです」といったことが挙げられます。

実現できない場合の例としては「○○を行うことは不可能です」・「それは不可能なことです」・「不可能なことは行わない」・「この作戦は実行不可能だ」・「その依頼は、自分の能力では実現することが不可能なため辞退させていただきます」といったことが挙げられます。

「であれば」の意味

「~であれば」という表現は、その前に述べた事柄に対して、その後に導き出す結論のための接続詞としての意味合いがあります。例えば「○○であれば○○である」という具合に「であれば」の前後には必ず具体的な表現が用いられます。

「であれば」が独立して何かの意味を表現することはなく、前の述べた事柄に対し、後に導かれる内容も変わってきます。意味としては「それならば」や「そういうことであれば」などの表現と同じような使われ方をしています。

「であれば」の使い方

ではこの「であれば」を用いた表現には、どのような使い方があるのでしょうか。その使い方としては「そうするのであればこうしよう」のように「であれば」の前後に何かしらの表現が用いられることを前提にご紹介しましょう。

「であれば」の使い方の例としては「明日の天候が晴れであれば試合を行う」・「明日の天候が雨であれば試合は中止する」・「努力するのであれば夢に近づくことができるだろう」・「あなたがそこまで言うのであればその仕事を引き受けましょう」・「良好な関係であれば長く続くことでしょう」・「良い物件であれば購入も考えましょう」などが挙げられます。

「可能であれば」の意味

先述してきました「可能」と「であれば」を組み合わせた表現である「可能であれば」の意味は「できることであれば~」ということになります。用いるケースとしては誰かにお願いや要望をするときに、相手の出方を窺う場合や、強制ではないことを強調する場合に多く用いられます。

お願いや要望をする相手に対し、その人の都合や状況を考慮したうえで、判断を仰ぐという表現方法だといえるでしょう。また、駆け引きや取り引きを行う場合でも用いられることがあり、用いる人の使い方次第でその意味も、与える印象も変わってくることがあります。

「可能であれば」の使い方

では「可能であれば」という表現には、どのような使い方があるのでしょうか。先述しましたように「可能であれば」を使うケースというのは、主に誰かに対してお願いや要望・要求をするときです。その相手が、こちらが提示する内容を実現することができる場合は、それを行ってくださいといった使い方になります。

例としては「この条件で可能であれば依頼したお仕事を引き受けてください」という使い方となります。また、駆け引きや取り引きなどを行う場合には「あなたがそうするのであればこちらはこうする」といった使い方をします。

敬語での「可能であれば」の使い方

「可能であれば」を使うケースでは、ビジネスのときなど敬語として用いる必要がある場合が多いでしょう。敬語には、尊敬語・丁寧語・謙譲語などがあり、それぞれに表現の仕方が変わってきます。どのようなシーンで、どういう言葉遣いをする必要があるのかを見極めることが重要となります。

交渉する相手が上司なのか、失礼の許されない人なのか、または気軽に接することができる人なのかによっても使用する言葉は変化します。そういったことを踏まえ、ビジネスのシーンなどで用いるための、敬語での「可能であれば」の使い方についてご紹介しましょう。

「可能であれば」を尊敬語で用いる場合

「可能であれば」を尊敬語で用いる場合には、どのような表現となるでしょう。尊敬語というのは、相手の人に敬意を表す言葉です。例えば「ここに来ることが可能であれば○○を見てください」という内容のお願いをするとします。

この内容を尊敬語にすると「ここにいらっしゃることが可能でしたら○○をご覧になってください」という表現となります。尊敬語を用いるのは目上の人で、相手が行うこと、相手が行ったことに対して用います。自分が行うことや行ったことに対しては使いません。

自分が来るということを「いらっしゃる」と表現したり、見るということを「ご覧になる」と表現したりすることは、尊敬語として間違った使い方となります。

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「可能であれば」を丁寧語で用いる場合

「可能であれば」を丁寧語で用いる場合には、どのような表現となるでしょう。丁寧語というのは、相手に丁寧な言葉を使い、敬意を表す言葉です。特徴としては「です・ます」や「ございます」を語尾に使うことです。例えば「この日時で可能であればそちらに参る」という内容の要望をしたとします。

この内容を丁寧語にすると「この日時で可能でございましたら伺います」という表現となります。当然用いる相手は目上の人となりますし、丁寧語では相手が行うことや行ったこと、または自分が行うことや行ったことであっても用いることになります。

「可能であれば」を謙譲語で用いる場合

「可能であれば」を謙譲語で用いる場合には、どのような表現となるでしょう。謙譲語というのは、相手に対し自分の立場を下げ、相手を自分より上に持ち上げる表現の言葉です。例えば「先日言った件が可能であれば受け取らせてもらいます」という内容の要求をしたとします。

この内容を謙譲語にすると「先日申し上げました件が可能であれば賜りたく存じます」という表現となります。謙譲語を用いる相手は目上の人で、自分が行うことや行ったことに使います。

「可能であれば」の言い換え

「可能であれば」を言い換えると、どのような表現となるのでしょうか。この「可能であれば」の「可能」には「できる」という言い換え表現があることから「できるのであれば」と言い換えることができるでしょう。

また「であれば」は「~の限り」や「~の範囲で」と言い換えることができ、その場合には「可能な限り」や「可能な範囲で」と言い換えることもできます。当然のことながら「できる限り」や「できる範囲で」に言い換えても同じ意味となります。

このように「可能であれば」という表現は、相手の都合や立場ということを尊重した言い回しとして用います。

メールでの「可能であれば」の使い方

メールでの「可能であれば」の使い方は、どのような表現を用いるのでしょうか。メールではお願いや要望・要求をする相手と会って直接交渉するわけではなく、端末の電子メールでの文字や、手紙での文字といった間接的なやり取りとなるために、直接会っての表現よりさらに丁寧な伝え方が必要となるでしょう。

直接会っての交渉の場合には「先日話した件」で伝わることも、メールの場合には「先日話した件」についての詳細まで文章にする必要があります。例えば直接会った場合には「先日話した件、可能であればお願いします」で済むこともメールでは「先日話した○○の件」そして「○○していただくことをお願いします」と伝えることが重要です。

そのメールの内容文としては「先日話しました新規参入の件、可能であれば検討していただくことをお願いします」といったことになります。

「可能であれば」は失礼なのか

「可能であれば」は失礼なのでしょうか。この「可能であれば」という表現は相手の都合を考慮したつもりで用いたとしても、相手の受け取り方によって、場合によって失礼だと受け取られるケースもあるといえるでしょう。

「可能であれば」というのは、その人が「できる」のかどうか確かめている表現であるともいえます。そのため、確かめられた人からすれば、能力を疑われていると誤解されることもあります。自分の能力に自信とプライドを持っている人が、そのことに関して「可能であれば」と言われた場合には「できるのか」と言われているようにも感じるでしょう。

そういったことからも「可能であれば」を用いる場合には、能力を疑っているわけではなく、日程や都合を訊いているということも伝えるようにすると良いでしょう。

「可能であれば」の例文

「可能であれば」の例文には、どのようなものがあるのでしょうか。それでは「可能であれば」の例文についてご紹介しましょう。その例としては「ご依頼しましたお仕事のことでございますが、可能であれば○月○日までに返事を賜りたく存じます」といったことが挙げられます。

「可能であれば」をうまく活用する

ご紹介してきました「可能であれば」という表現ですが、この「可能であれば」を用いることは、相手のことを気遣うと共に、そのような姿勢を見せて良い返答をもらうという手段でもあります。当然ですが、誰かに何かをお願いするということは、その相手の都合に関係なく実行して実現してほしいはずです。

そこを無理せず一歩引いた姿勢を見せることで、好感を得るということは交渉のセオリーでもあります。くれぐれも交渉事は、自分の要望や要件だけを押し付けることは避けましょう。その相手のことも考慮した姿勢も見せることが、成功に繋がります。

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