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「非難轟々」の意味と使い方
「非難」の後に続く「轟々」ですが、なんだかものすごい、重々しいような厳しいようなイメージの漢字でできあがった言葉です。相乗効果でどのような恐ろしい意味なのか、なんとなく想像つくことでしょう。ここでは「非難轟々」の意味と使い方を説明します。
「非難轟々」の意味
「非難轟々」を「する」方は周りにつられてどんどんエキサイトするでしょうし、「非難轟々」を「うける」人はたまったものではないでしょう。まあ、何かをしてしまったから非難轟々を受ける状況になってしまったのでしょうが、もし濡れ衣でそういう状況になったのであれば冗談じゃない状態です。
一人の人に激しく非難されるのも恐ろしいですが、大勢の人から一方的にめちゃくちゃに非難されている状況は、想像するだけでも恐ろしいことです。
「非難轟々」の使い方
例えば「(国会での対応に)非難轟々」や「記者会見での対応に非難轟々状態である」のような使い方があります。非難をしている人の状態ではなく、非難を受けている人の状態を表しています。
また、よく使われている言葉に例えると「炎上している」は「非難轟々状態」、「~はフルボッコである」は「~は非難轟々だ」、「~に対してクレームが殺到している」は「~に対して非難轟々」と表せますので、「非難轟々」状態の人がどのような状態にあるのはイメージしやすいのではないでしょうか。例えば「言い訳をしてしまったために、今非難轟々です」のように使われます。
「非難轟々」の読み方
轟々の読み方
音だけを聞いて、「非難GOGO」や「非難ゴーゴー」と変換してしまうと、非難をしている側のいけいけどんどん状態と勘違いしかねません。「ひなんごうごう状態だよ、あなた」と言われたら、「GOGOか、誰を炎上させればいいんだ」ではなくて「フルボッコにあっているので自分から謝罪しなきゃ。反省しなきゃ」と感じるようにすればさらなる大炎上は防げるはずです。
「非難轟々」の類語
「非難轟々」状態を表す言葉はいくつかありますので、どのように使われるかを後にあげる例文の中で説明します。また「非難轟々」と同じ四字熟語で、同じような意味を持つ言葉についても調べました。
「非難轟々」状態を説明する言葉
大勢の人に対してとんでもない迷惑を掛けてしまった場合は「非難の声が寄せられる」「抗議の声が殺到する」ことが想像されます。また企業の不祥事などであれば「抗議の電話が止まらない」状態でしょうし、大きいニュースが無いときにうっかり不倫がばれてしまったような芸能人は「集中砲火を浴び」たり「バッシングが集中」したりするでしょう。
またその釈明対応を間違えると世間に「袋叩きにされる」可能性もあります。
以上のように、「身から出たさび」ではありませんが、自分のやってしまったことや、言ってしまったことが原因で、大勢から一方的に攻め立てられる表現は、思いのほかバラエティーに富んでいます。
非難囂々
「非難轟々」の漢字の意味
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ここでは「非難」と「轟々」に分けて、それぞれの漢字の意味や、漢字が合わさった時にできる言葉の意味について説明します。
「非難」の漢字の意味
「非難」は相手の間違った言動や行いに対して、攻めたり咎めたりすること。やらかしたことや失言を取り上げて責めたりこきおろしたりすることです。
またよく似た言葉で「批判」があります。「非難」と「批判」、言葉も似ていますが、意味は全く違います。「非難」は相手を一方的に悪く言う言葉ですが、「批判」は相手を良くしようとする思いがあって「悪い所を指摘する」言葉です。
「轟々」の意味
先ほどの「批判」はいくらたくさん「批判」されたとしても「轟々」ととどろきわたるようなことは無いでしょう。相手を一方的に悪く言う「非難」だからこそ「ごうごうとひびきわたるような悪口を大量にぶつけられる」意味の「非難轟々」の言葉が使われます。
余談ですが「轟」は人名漢字でもあります。人の名前に使うことができる漢字です。「とどろきさん」と読む苗字の人で「轟」姓の人が日本におよそ6600人いらっしゃるそうです。『僕のヒーローアカデミア』という漫画の登場人物のなかに「轟君」がいるので、ご存知のかたもいらっしゃるでしょう。
「非難轟々」と「非難囂々」の違い
「非難轟々」
「非難囂々」
聞こえてくるのは人びとがてんで勝手にしゃべっている声であり、車が行きかう音が響く「轟」とは音がでるもともとのところが違います。「囂」の字は、体の一部を表す「頁」に「口」が四つついていて、「口やかましい」状態をうまく表している漢字です。
「非難轟々」と「非難囂々」では、ターゲットを見つけた記者やレポーターが、ターゲットを取り囲んで取材と称し口々に言いたいことをぶつけている状態が「非難囂々」です。
喧々囂々
同じ「ごうごう」でもこちらは「轟々」は使いません。「轟」は特に話している音を指し示しているわけでは無いので「けんけんごうごう」には適しません。
意味をしっかり掴んで言葉を使おう
今回の「非難轟々」を使ったことが無い、聞いたことが無かったとしたら、もしかしたら「轟々」の意味も分からず何のことか分からない可能性もあります。今の言葉にすると「フルボッコにあった」でしょうが、崩さずきちんと言う場合は「非難轟々でした」というふうに使えるようになると職場でも使える言葉になります。
多くの単語を知っていると、状況に合わせた表現ができるようになるので、意識して身につけるようにすると良いでしょう。