「さん付け」で名前を呼ぶ人の心理とは？性別や状況別に解説

「さん付けで名前を呼ばれるのって何か意味がある？」
「好意を寄せている人に、さん付けする心理って？」
「ビジネスシーンでさん付けするのは普通？」
このように「さん付け」で名前を呼ぶことについて疑問を感じることはないでしょうか。

名前の呼び方は、互いの距離感が図る重要な要素とも言えるでしょう。コミュニケーションを円滑にしていく上でも重要なポイントになります。

本記事では、名前を「さん付け」で呼ぶ人の心理について、男性と女性、仕事上や好意を抱いている場合などに分けて詳しく解説していきます。

この記事を読むことで、どういった理由から「さん付け」で呼ぶのか分かってくるため、相手の気持ちに気づく良い機会にもなるでしょう。

また「さん付け」以外の「ちゃん付け」「君付け」「あだ名」などの場合についても、どういう心理状態にあるのか取り上げています。呼び方に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

最初に、「さん付け」で男性を呼ぶ女性心理について紹介していきます。女性が「さん付け」で男性を呼ぶとき、どのような気持ちを持っているのか気になる方もいるでしょう。女性の場合、以下のような気持ちで、男性を「さん付け」していることがあります。

目上の人への話し方として、基本的に間違いがないよう敬語表現を使いたい心理の人は多く、呼び方においても「さん付け」を使う理由の一つに、敬意を示したいということがあります。

敬意を示さない場合、目上の人であっても「さん付け」よりも、悪意を持った「あだ名」や「呼び捨て」で呼ぶこともあるでしょう。

プライベートであっても、女性が相手のことを「さん付け」で呼ぶ場合は、感情を入れずに淡々と物事を処理するビジネスライクな関係を強調したいという心理状態です。

それは、「最低限失礼がないようにしておきたい」「相手に悪い印象を与えず面倒が起こらないように」などの意味合いが強いでしょう。

女性の場合、相手が男性ということで警戒心が働き、「さん付け」することで、壁を作りたい心理の可能性もあります。

「さん付け」をすることで、いかにも他人という意味が強くなり、相手と距離を取るような雰囲気が出てくるためです。「今はまだそこまで親しくなりたくない」「そこまでこちらに踏み込んでほしくない」などの意思表示とも取れるでしょう。

続いては、「さん付け」で女性を呼ぶ男性心理について紹介していきます。男性の場合は以下のような理由から女性を「さん付け」で呼ぶことがあります。基本的には、女性と同様に、一定の距離感を取る形で「さん付け」していることが多いでしょう。

「さん付け」は対人関係において基本的に失礼がない呼び方です。そのため、男性が女性に対して使用する場合は、相手の実力を認めて、呼び方1つであっても、失礼にならないようにしようという心理が働いています。

「さん付け」以外の「あだな」や「ちゃん付け」で呼ぶ場合は、親しげな意味合いもありますが、相手の実力を侮っているニュアンスを含むことがあります。このようなネガティブな意味合いを排除するためにも、きちんと「さん付け」している部分もあるでしょう。

あくまで仕事上での関係を意識している場合、男性が女性を「さん付け」で呼ぶことは多く、一定の距離を作っておきたいという心理的理由もあるでしょう。

また、女性社員を「さん付け」以外の「ちゃん付け」や「あだ名」などで呼んでしまうと、女性側から「必要以上に馴れ馴れしくされているようで気持ち悪い」と不快感を持たれることがあります。

そのようなリスクを抱えないためにも、仕事上の関係を意識して、呼び方では「さん付け」を選ぶこともあるでしょう。

好きな人に対して、「さん付け」をしていると、相手との距離が広がってしまうイメージを持つ方も多いでしょう。「さん付け」は仕事での付き合いや、他人行儀な印象があります。ここでは、好きな人に「さん付け」する心理について紹介します。

意中の相手から「さん付け」されている場合は、脈ありなのか、脈なしなのかの判断にもなるため、ぜひ参考にしてみてください。

好きな人であっても、尊敬の念を持っていたり、その気持ちをしっかり相手に表しておきたかったりする心理の場合は「さん付け」することがあります。

また、もともとは上司と部下、先輩後半の仲など、上下関係があった場合は、好きなことを意識した後も、「さん付け」で呼び続けることは珍しくないでしょう。築き上げてきた関係性を大切にしているとも言えます。

「さん付け」は、一定の距離を感じさせる呼び方でもあるものの、こちらに敵意がないこと、丁寧に接するアピールとして使われることがあります。

特に初対面など、相手との関係性がゼロの状態の場合は、最初の印象をプラスにするために「さん付け」することが多いです。まずは相手に良い印象を持ってもらい、信頼関係ができてから徐々に相手と距離を縮めていきたいという思いがあるでしょう。

相手に対する遠慮があると、どうしても「一定の距離を保った方がいいのでは？」という思いから「さん付け」をする可能性があります。好意を抱いていても、もともと親しい間柄ではなかった場合は、特に気が引けてしまう部分があるでしょう。

「さん付け」以外の呼び方は、ある程度距離感が近くなり、そういうことを言っても嫌われないという自信がついてから、と考えている人も多いです。

仕事上の付き合いでは「さん付け」が基本という会社は多いでしょう。しかし、社内の場合は役職名で呼ぶところもあります。

ここでは、ビジネスシーンで「さん付け」する心理について紹介していきます。どのような心理的理由から「さん付け」が多いのか見ていきましょう。

名字を「さん付け」することは、初対面の相手でも不快な思いをさせないことから、職場での呼び方でも使われていることは多いです。

そのため、心理的にも、「ここは仕事上の付き合いだから馴れ馴れしい話し方は良くない」と、ビジネスマナーを意識していることを表しているでしょう。

「さん付け」することによって、「くん付け」や「ちゃん付け」と比べて丁寧な呼び方になるため、ビジネスシーンでは、相手の立場を尊重している意味合いもあります。

呼び方によって、公私混同している印象にもなり、パワハラやセクハラと受け取られることもあります。「さん付け」することで、仕事仲間として相手に敬意を見せているところがあるでしょう。

部下を「あだ名」や「ちゃん付け」で呼ぶと、呼ばれた方が嫌悪感を抱いている可能性もあります。また、上司に役職名を付けて呼ぶと堅苦しくなり、仕事がしにくくなることもあるでしょう。

このような事態を回避するために、「さん付け」は、お互いを尊敬し合える関係を保ちたい、という気持ちも含まれていることがあります。「さん付け」で呼び合うことで、コミュニケーションが円滑になるでしょう。

最後に、「さん付け」以外で名前を呼ぶ心理について紹介します。呼び方は「さん付け」ではなく、さまざまなものがあります。

呼び方によって、好意を寄せられている場合もあるため、誰にどのような呼び方をされているかをチェックしておきましょう。

名前を「ちゃん付け」で呼ぶ場合は、親密になりたい気持ちが高いことを表しています。もし、親しくなりたい気持ちがなければ、一定の距離感を出せる「さん付け」を選ぶのではないでしょうか。「ちゃん付け」で呼びたい気持ちになりにくいでしょう。

また、堅苦しい関係性を嫌がる気持ちが強い意味もあります。男性が女性に対して使う場合は、恋愛的な意味合いの可能性も高いでしょう。

名前を「君付け」で呼ぶ場合は、友達として考えている面が強いと言えます。この場合は「君付け」してくれている相手のことを大切に考えるようにしましょう。

「君付け」は「さん付け」に比べて、距離感は近いものだと考えていて、親密さはあるため、今後友達から恋愛対象に発展する可能性はあります。

名前を「あだ名」で呼ぶ場合は、みんなが呼んでいるような「あだ名」で呼ぶ場合は、フレンドリーな意味合いが強いでしょう。

ただ、2人だけの特別な呼び方の「あだ名」であれば、特別な関係でありたいと思う心理が隠れていることがあります。「あだ名で周囲の人との差を付けたい」「自分を特別に思ってほしい」という好意的な願望を含んでいるでしょう。

名前に、「くん」「ちゃん」「さん」などを付けず、下の名前を呼び捨てで呼ぶ場合は、恋愛の意味で親密になりたい気持ちが強いことを表しています。

「あだ名」呼びなどよりも、「相手を独占したい」「相手を近くに感じたい」「彼氏彼女の関係になれたときは、名前で呼び合いたい」などの意味合いも含まれているでしょう。

仕事であれば「さん付け」で呼ばれることは珍しくありません。しかし、プライベートで自分だけ「あだ名」や「ちゃん付け」ではなく、「さん付け」で呼ばれることもあるでしょう。

そのようなことがある場合は、この機会に「さん付け」で名前を呼ぶ人の心理について理解してみてください。

名前の呼び方は、実は、あなたのことをどう思っているか分かる重要なものです。逆にあなたが相手をどう呼んでいるかでも、深層心理が見えてくることがあるでしょう。