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「ご紹介に預かりました」は間違い?使い方と例文・注意点も解説

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「紹介を預かるってどういう意味?」
「誰に対しての言葉なの?」
皆さんはこの言葉の本当の意味や正しい使い方をご存じでしょうか。

本記事では「ご紹介に預かりました」の本当の意味や使い方、正しい書き方を解説します。
また英語での表現の仕方もご紹介していきますので、海外でのビジネスなどにも役立てるでしょう。

この記事を読むことで、ビジネスや結婚式の場で「ご紹介に預かりました」という言葉を、正しく用いることができるようになります。

これから就職を控えている人や、ビジネスや式典で挨拶をすることが多い人は、ぜひ参考にしてみてください。

「ご紹介に預かりました」は正しい日本語?

式典などで、自分を紹介してくれた人を立てる意味で使う「ご紹介に預かりました」という言葉ですが、そもそも日本語として本当に正しいのでしょうか。

「預かる」と聞いて多くの人が頭に思い浮かべるのは「預」という漢字でしょう。
しかしこの漢字は「ご紹介にあずかりました」という言葉には相応しくないのです。
では「ご紹介に(あずかり)ました」の正しい漢字は、何だと思いますか?

これから、この言葉に使われる正しい漢字と、その意味を解説してきます。
また「ご紹介に預かりました」に代わる、自分を紹介されたときの定型句もいくつかご紹介します。

「ご紹介に預かりました」の意味

「あずかる」と聞くと「預かる」という漢字をイメージすると思いますが、ここでの「あずかる」は「与る」という漢字を用いるのが正しいのです。

「預かる」は荷物を預かるといった、返す時まで責任をもって守るという意味があります。
対して「与る」は、目上から好意の表れとして、あることを受けることを指します。

「ご紹介にあずかる」というのは、物や人を預かることではないため、「預かる」では意味が通りません。

したがって正しい日本語は「ご紹介に与りました」となります。

しかし「ご紹介に預かりました」だと思っている方が多く、「与る」は一般的ではないため、ひらがなで書くことが無難です。

紹介されるときに使用される定型句

結婚式やビジネスシーンで、誰かから紹介を受ける場面があると思います。
「ご紹介に預かりました」はそのような挨拶の場面でよく使われる定型句です。
また、もっとシンプルな定型句に「只今ご紹介いただきました」があります。

これらの言葉を使うときには大抵、目の前の人や大勢の前で直接挨拶をするときです。

直接挨拶ができない電話やメールでの定型句としては、「〇〇様のご紹介でメールをさせていただきました。」や「○○様からご紹介いただき、ご連絡いたしました」という書き方が一般的です。

自分が紹介を受けて挨拶をする際の基本として覚えておきましょう。

「ご紹介に預かりました」の使い方と例文

「ご紹介に預かりました」という言葉は、様々な場面で使われますが、使う場所や対象によって意味や使い方が変わってきます。

例えば、結婚式では司会者に向けて使われることが多く、ビジネスでは取引先や外部の人に対して使うことが多いかと思います。
またメールや文書の場合は紹介を受けた人の名前を記載します。

このように「ご紹介に預かりました」という言葉ひとつでも、その場に合った適切な使われ方があるのです。

これからご紹介するのは、結婚式での使い方とビジネスメールでの使い方です。
自分を紹介してくれる相手に失礼のない、正しい「ご紹介に預かりました」の使い方を、例文を交えて解説してきます。

結婚式での使い方と例文

結婚式で使われる場合は、乾杯の挨拶や友人のスピーチの際に冒頭で、「ご紹介に預かりました。」と使うことが多いでしょう。

この場合は、司会者から新郎新婦とのつながりを説明してもらった後の挨拶なので、司会者からの紹介を受けて挨拶をするという形で使うことになります。

  • 「○○さん、○○さん、本日は誠におめでとうございます。只今ご紹介に預かりました。新郎の職場の同僚の○○です」
  • 「○○くん、○○ちゃん、本日はおめでとうございます。只今ご紹介に預かりました、友人の○○です。」

ビジネスメールでの使い方と例文

ビジネスの場面では、他会社と連絡を取るときによく使われます。
直接顔を見て挨拶ができないときや、相手が大事な取引先の場合は、特に失礼のないように気を付けたいですよね。

ビジネスメールにおいて「ご紹介に預かりました」という挨拶文が大事な理由として、受け取り手の安心と信頼を得られることです。

自己紹介から始めてしまうと、知らない人間からの連絡に受け取り手が構えてしまいます。
冒頭で、会社の人間とつながりがあることを示すことで、受け取り手は安心して、スムーズに内容を確認できます。

ビジネスでは初対面の相手にメールを送ることも多いため、まずは相手の信頼を得ることが大切です。

  • 「□□株式会社の〇〇様よりご紹介にあずかりました、△△商事の〇〇です。」
  • 「はじめまして。先日○○様よりご紹介にあずかりました、○○と申します。」

「ご紹介に預かりました」の類語・言い換え表現

「ご紹介に預かりました」という言葉には、類語や言い換え表現がいくつか存在します。

例えば「預かりました」の、より丁寧な言葉として「賜りました」という言い方があります。
また、よりカジュアルな言い方の「いただき(頂)ました」も聞いたことがあるでしょう。
どちらの表現も程度は違いますが「ご紹介に預かりました」と同じ意味の言葉になります。

ここからは、この2つの言葉についての意味や使用場面について解説します。
「賜りました」も「いただき(頂)ました」も同じ場面で使えますが、紹介する側との関係性によって選択が異なる場合があるのです。

「賜」と「頂」の意味を理解して、使い分けができるようになりましょう。

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「ご紹介に賜りました」

「ご紹介に預かりました」の類語に「ご紹介に賜りました」という言葉があります。
この言い方は「預かりました」(与りました)よりも、より丁寧な言い方で、目上から何かをもらったことへの感謝を示す表現です。

「賜る」は「もらう」の謙譲語で、「与える」の尊敬語です。
「ご紹介に賜りました」は、自分を紹介してもらったという意味なので、謙譲語が当てはまります。

この言葉を使う際に気を付けたいのは、相手の行動には使ってはいけないということです。
「賜る」は、自分を謙って言う言葉です。相手の行動に使ってしまうと、相手を見下すことになり、失礼にあたります。

また会話で頻回に使うと、大げさな印象を与えてしまうため注意しましょう。

「ご紹介いただきました」

「ご紹介いただきました」は、「ご紹介預かりました」(与りました)の言い換え表現として、もっともストレートな言い方です。
フラットで柔らかい印象を与え、堅苦しくないのがメリットです。

しかし、大きな式典や大切な取引の場では、少し幼稚で砕けた印象になってしまうこともあるので注意が必要です。
あまり畏まった場面では控えたほうがよいでしょう。

また、目上の人や自分の尊敬する人に使うには、尊敬の意が弱くなってしまいます。

文章で挨拶を書く際には「ご紹介いただきました」と「ご紹介頂きました」どちらの書き方でも正解になります。

「ご紹介に預かりました」の英語表現

「ご紹介に預かりました」は、日本人独特の挨拶なので直訳はできませんが、英語で表現すると主に2つの言い方に分かれます。

どちらも、「ご紹介に預かりました」の代わりとなる適切な表現です。

「introduced」は(紹介する)という意味で、紹介する人とされる人、仲介者の3人が挨拶をするときの表現です。

  • 「ご紹介に預かりました」にもっとも近い表現  「I’m ○○ who was introduced now.」   (只今紹介されました、○○です。)
  • 紹介されたことへの感謝を表す表現  「Thank you for the introduction I’m○○.」 (紹介してくれてありがとう。私は○○です。)

「ご紹介に預かりました」を使うときの注意点

「ご紹介に預かりました」というこの言葉を使う際には、注意すべきことがいくつかあります。

その中でも特に『身内には使わないこと』と『クッション言葉を使って謙虚さを示すこと』
この2つに気を付けることで「ご紹介に預かりました」を正しく、より丁寧に使うことができます。

またクッション言葉は、ビジネスなど人と関わる仕事をする際、相手との関係性を円滑にするために大切な言葉です。

ここでは「ご紹介に預かりました」に付属するクッション言葉をご紹介しますが、ネガティブなシーンでも補助として用いられることがあるため、覚えておきましょう。

1:クッション言葉を入れる

クッション言葉はその名の通り、伝えたい内容の前に置くことでクッションの役割をします。相手に対して何か依頼をしたり、また何かを断ったり、直接伝えるには角が立ちすぎる場合に使うものです。

クッション言葉を使用することにより、伝えたい内容が柔らかくなり、相手へのダメージを抑えることができます。

よくネガティブな場合で使うことが多いのですが、ビジネスではクッション言葉は「枕言葉」と呼ばれ、様々な場面で使います。

また結婚式でのあいさつの場合、「ご紹介に預かりました」のクッション言葉として、失礼ながらという意味の「僭越」を用いるのが一般的です。

2:身内からの紹介時には使わない

「ご紹介に預かりました」という言葉は、自分を紹介してくれた相手を立てるために使います。
したがって、身内や職場から自分を紹介された際に使用するのは不自然になりなす。

先ほども書きましたが、「預かる」(与る)は謙譲語であるため、目上の人や恩恵を受けた人から紹介を受けた場合に使うのがマナーです。

例外として、目上の人であっても、自分の直属の上司や社内の人であれば「ご紹介に預かりました」は使用しません。

また、外部から人を招いて開催した会合や式典などで、身内から紹介を受けた場合にも使用する必要はありません。

「ご紹介に預かりました」という言葉を使用する際には、誰に対して使うのか、もしくは使用するのに適した場面なのかを考えて使用しましょう。

3:紹介してもらった内容を重複して言わない

結婚式や会合などで紹介される際、司会者などが前置きとして、紹介される人の肩書であったり、紹介する側との関係を話したりするのが一般的です。

ここで気を付けなければならないことは、司会者から紹介された内容を繰り返さないことです。
よく前置きとして「只今」という言葉が使われますが、これは「ご紹介に預かりました」の言葉にのみ使うようにしましょう。

「只今、ご紹介にもありましたように・・・」と同じ内容を繰り返し話に出すことは避けるべきです。

「ご紹介に預かりました」を挨拶に上手に取り入れ、相手への敬意を示せると良いですね。

「ご紹介に預かりました」の意味や使い方を知ろう

この記事では「ご紹介に預かりました」の意味から場面ごとの使用方法と例文、注意点について紹介しました。

「ご紹介に預かりました」の預かりましたは誤字であり、「与る」が正しいことやこちらは一般的ではないためひらがなで書くことが多いことを説明しました。

是非「ご紹介に預かりました」の意味や使い方を押さえてビジネスシーンやそれ以外のシーンでも使ってみましょう。

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