分筆の費用の相場・測量の費用・安くする方法|農地/相続
更新日:2020年03月04日
分筆の費用の相場は?
登記簿で一個の土地として登記されているものを、いくつかに分割することを「分筆」と言います。今回は、分筆の際はどこに依頼すれば良いのか、分筆に必要な測量・登記に関してかかる費用を含めて紹介します。
農地
農地の分筆の場合まず土地の調査をしますが、土地の形状や測量の難易度、隣接地の数などによって費用は大きく変動します。一般的におおよそ10〜30万円が相場と言われています。
また、農地のままの分筆と宅地転用伴う分筆でも違ってきます。宅地転用の場合、市街化区域でしたら農地法の転用手続は簡単ですが、調整区域だと手続きが複雑になりますので、さらに費用が加算されます。分筆登記に加えて農地転用の手続きの費用です。
分筆を行うには、分筆登記を行います。その際には、以下の書類や図面が必要です。
1.申請書
2.筆界確認書(境界確認書・境界の同意書・境界の協定書)
3.地積測量図
そして、分筆登記を行う土地を管轄する登記所に申請し、手続きが完了したら分筆は終わりです。
測量と登記
分筆につきものの測量と登記ですが、どういった資格者に何をお願いできるのか確認しておきます。測量は、測量士か土地家屋調査士にお願いします。測量士は土地の登記はできません。土地家屋調査士は測量士とは逆で、登記を目的としない測量は行えません。
一般的な登記は司法書士に依頼しますが、分筆する場合は司法書士ではなく、土地家屋調査士に依頼します。測量して地積測量図を作成しなければいけないので、有資格者以外には困難な内容です。
土地分筆登記の報酬額は、面積や境界点の数などで変わります。
セットバックとは
建築基準法では、幅が4m以上ないと「道路」とは認められません。ただし、建築基準法が制定される前から幅4m以下の道路は存在したため、幅が4m未満でも行政から指定を受けた場合には「道路」とみなす例外規定があります。
こういった道路に接している敷地に建物を建てる場合には、道路からの「セットバック」が必要になり、これには状況に応じて二つのケースがあります。
まず第一は、道路の反対側が宅地の場合です。道路の中心線から2mセットバック(後退)する必要があります。第二に、道路の反対側が崖、川、線路などの場合です。道路の端から4mセットバック(後退)しなければなりません。
セットバックの分筆
セットバック部分が、公共の道路と一体的に利用されていると確認できれば、分筆しなくてもその分の土地の固定資産税は、役所(市町村)で減免の手続きをしてくれます。
ただし、宅地としてはセットバック部分の扱いになっていても、現実には花壇や畑・車庫として利用したり、荷物を置いたりしている場合は私的な利用をしているとみなされ、減免対象にはなりません。
不動産としての扱い
土地が分筆されれば分筆後の土地には新たな地番が付され、新たな登記記録が作成されます。また、登記所備付の地図または地図に準ずる図面において、当該分筆によって新たに生じた筆界線が記載されます。
分筆の測量の費用の相場って?
土地の相続や売買につきものの分筆ですが、測量の費用の相場を紹介します。
分筆の測量
初回公開日:2018年02月09日
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