「ボーダーライン」の意味と3つの分野での使用例・語源と類義語

「ボーダーライン」とは、日本でよく使用されているカタカナ語のうちの一つです。ですが、「何となくの意味ならわかる気がする」「大体理解できていると思う」といったような、曖昧な理解度のまま、理解した気になっている方も少なくないでしょう。

今回は、カタカナ語の中でも、日常生活およびビジネスシーンで比較的よく耳にする「ボーダーライン」という言葉をテーマにして、意味や使い方などをご紹介していきます。

「ボーダーライン」は、「境界線」という意味です。境界線という言葉自体にも、複数の意味が含まれていると考えられ、物理的に境界や境目などの目印となっている線や場所を意味している場合もあれば、合格・不合格などの物事のランクの境目や目安を意味している場合もあります。

「ボーダーライン」とは、物理的、もしくはさまざまな物事の結果などの境目や境界線を意味する言葉だと言えるでしょう。

英語では、「B-o-r-d-e-r-l-i-n-e」と綴り「Borderline（ボーダーライン）」になります。また、日本で使用されているカタカナ語の「ボーダーライン」は、この英語の「Borderline（ボーダーライン）」が由来と言われています。

英語の「Borderline（ボーダーライン）」という言葉と意味が日本に伝わり、日本でもカタカナ語として使用されるようになりました。

ここでは、「ボーダーライン」という言葉と同じような意味を持つ、類語や言い換え表現などをご紹介していきます。「境界線」「基準」「境目」「国境線」「境域」などです。

「ボーダーライン」と似ている意味を持つ言葉まで一緒にチェックしてみることで、「ボーダーライン」という言葉をより深く理解するヒントを発見できる可能性もあるでしょう。

ここからは、「ボーダーライン」という言葉の基本的な使い方について考えていきます。上記でもご紹介したとおり、「ボーダーライン」は、「境界線」という意味が含まれている言葉です。

そのため、日常生活などでは、物事の基準や境目を意味する言葉として使われるケースが多いと言われています。ここでは大まかに「受験用語」「ビジネス用語」「医学用語」の3つに分けてそれぞれ掘り下げていきます。

「ボーダーライン」は、受験用語としての使用されることが多い言葉です。受験用語としての「ボーダーライン」は、一体どのような意味を持つのでしょうか。確認していきましょう。

また、使用の仕方を参考に日常生活でも活用してみてください。「ボーダーライン」という言葉をたくさん使用することで、記憶に残るでしょう。

受験の際の合否の基準となる「ボーダーライン」は、高校や大学の入試試験の際に使用されます。「〇〇点以上は合格、〇〇点以上は不合格」というように、ある点数に境目を設定し、線引きをする意味で「ボーダーライン」が使用されています。

例としては「ボーダーラインギリギリで合格した」や「ボーダーラインに届かなかった」というような具合です。みなさんの中には一度くらいこれらの言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。

大学入試におけるボーダーラインの設定の仕方ですが、進学塾などではデータ解析などで独自の基準を作り出し、「合否のボーダーライン」などを出している所もあると言われています。

また、センター試験のできを予想し、過去のセンター試験の結果と照らし合わせて、「ボーダーラインを越えているかどうか」といった判定をするケースも少なくありません。

ビジネスの場面でも「ボーダーライン」という言葉は幅広い意味で使用されてます。ここからは、実際どのような意味で使用されているのか、もう少し具体的に見ていきましょう。

具体的には、締切などの期日に対して使用したり、不動産の分野で使用したりします。みなさんの中にも仕事で「ボーダーライン」という言葉を耳にしたことがある人もいるでしょう。また、パチンコ用語での「ボーダーライン」の使い方もご紹介します。

仕事で「ボーダーライン」と使用する場合は、締切や期日など重要なラインとして設定されることがほとんどです。つまり、「この日まではオッケーで、この日を過ぎるとアウト」という日にちの境界線を意識した意味で使用されます。

上司からも、「○月○日がボーダーラインだから、その3日前までには提出しておくように」や、「ボーダーラインを意識して早めに取りかかれ」と指示が飛ぶことも少なくありません。

不動産の分野で使用される「ボーダーライン」とは、宅地建物取引士になるための宅建試験で使用されます。ここでの「ボーダーライン」の意味は試験の種類が違うだけで、扱いは大学入試などの試験と同じです。

合格点と不合格点の境界線という意味でしょう。試験が終わった後に自己採点してちょうど「ボーダーライン」ぐらいだった場合は、きっと正式に発表されるまではドキドキして気が休まらないでしょう。

パチンコ用語「ボーダーライン理論」とは、1989年にパチプロの石橋達也によって提案された理論です。ここでの「ボーダーライン」は、勝つか負けるかの分岐点の意味で使用されています。

例えば、「ボーダーライン」が16回転の機種で、それより上の17回や17.5回と回せる台を見つけられたら、それは単純に勝つ確率が高くなると言うことです。パチンコで勝つためには大切な考え方と言えるでしょう。

医学用語としての「ボーダーライン」は、精神的な面で使用されています。具体的には一体どのような意味になるのでしょうか。医療関係の仕事をしている人や、カウンセラーの方などはご存知の方も多いと考えます。

ですが、実際全く違う仕事をしてたり、関わりのない人達は「医療でのボーダーラインの意味を知らない」という人も少なからずいるでしょう。実際にどんな意味なのか、確認していきましょう。

ボーダーラインパーソナリティ障害とは、境界性人格障害を意味しています。境界性人格障害とは人格障害の一つで、精神的に不安定だったり、感情が抑えられないということが挙げられ、その不快感などを解消するために、自分を破滅させるような行動をとったりします。

境界性人格障害は、英語で「Borderline Personality Disorder」と表記され、「BPD」とも略される言葉です。

境界性人格障害の原因としては、先天的なものであったり、幼い頃の体験や、環境が関係しています。先天的というのは、生まれた時からその性質を持っていることで、親が同じく境界性人格障害を患っている場合が多いです。

また、幼い頃に虐待を受けたり、親の過剰な干渉の下で生活しているなどの環境も原因となります。診断基準としては、言動やリアクションがより過剰であるか、また、それが持続するかなどの項目が挙げられます。

「ボーダーライン」を観たい人にです。自分の目の前の世界が想像以上だった時、人は正常な判断を失います。どこで「ボーダーライン」を引けばいいのかわからなくなっていく話です。

ここからは、「ボーダーライン」という言葉をタイトルとした作品をご紹介していきます。「ボーダーライン」は映画、音楽、ドラマと幅広い分野で使用されていることから、文化にも織り込まれた言葉だということが分かります。

ですので、みなさんも街中とかで「ボーダーライン」という言葉を目にする可能性も十分にあるでしょう。そんな時は、「ボーダーライン」の意味を改めて思い出してみてください。

「ボーダーライン」は、2015年に公開されたクライム・サスペンスになります。「その善悪にボーダーはあるのか」という言葉が示しているとおり、善と悪の境界（ボーダーライン）を意識している作品です。

また、FBI捜査官の主人公を含むチームがアメリカからメキシコに乗り込む話ですので、国境の意味でも「ボーダーライン」が意識されています。特にアレハンドロはとてもミステリアスでどんどん引き込まれていきます。

音楽では、「マドンナ（Madonna）」が「Borderline（ボーダーライン）」という曲を1983年に発表しています。この曲は恋愛の曲です。2人の間の境界線という意味で「ボーダーライン」という言葉が使用されています。

また、実際にサビの部分で「Borderline（ボーダーライン）」という歌詞が出てきます。全体的にはすごく80年代っぽい感じで、 とてもキュートな印象を受ける曲です。

テレビドラマ「ボーダーライン」は小池徹平主演のドラマで、2014年に放送されていました。内容は、公務員だからと消防署に就職し、最初は目上に対してろくに敬語も使えない主人公が新人消防士として奮闘するドラマになります。

ここでの「ボーダーライン」は人の生死の境界線という意味で使用され、主人公が災害や事故が起こった際の人命救助を通して成長していく姿だったり、そこで働く人たちの人間模様を描いている作品です。

いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した「ボーダーライン」の使用例などを参考に、日常でも「ボーダーライン」という言葉を使ってみてください。

「ボーダーライン」は、日常生活でも比較的耳にする機会がある、身近な言葉の一つです。頻繁に使われるからこそ、意味や使い方の理解はしっかりしておくことが重要と言えます。

また、「境界線」ではなく「ボーダーライン」という言葉を使用することで、表現力も豊かになるでしょう。

日常生活では、ありとあらゆるところで「ボーダーライン」という言葉が使用されています。「ボーダーラインが高い企業」や「電車の飲食可能なボーダーライン」もそのうちの一つです。

就職活動にあたって色んな企業のボーダーラインを知ることは大事ですし、電車の中では飲食に関してのさまざまなルールがあります。みなさんはこれらのことをご存知ですか。下のリンクから確認してみましょう。