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「常套句」の読み方・意味・常套句の5つの例・ミスチルの楽曲

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「常套句」とは

「常套句」という漢字を目にして、すぐに読めるでしょうか。常套句の「套」という漢字は、あまり見慣れない漢字なので、読めないという人も少なくはないでしょう。

読めない人が多くいるわりに、使われることが多い、不思議な単語です。読みづらいにも関わらず、よく見かけるために、常套句の読み方はよくネットで検索されています。

「常套句」の読み方

常套句は「じょうとうく」と読みます。常套句の「套」を使った「外套」という単語もあります。あまり小説を読まない人にとっては、初めて目にする漢字ではないでしょうか。

「外套」は「がいとう」と読み、コートのことを指す言葉です。戦前の日本では、コートとは呼ばず「外套」と呼んでいました。

「套」の字には、「かぶせる」と「古くさい/いつもの」という意味があり、「外套」は前者の、「常套句」は後者の意味になります。

「常套句」の意味

「常套句」にはどういった意味があるのでしょうか。「常套句」には、「ある場合にいつもきまって使う文句」「決まり文句」という意味があり、今までの生活習慣で、作り挙げられてきた決まり文句といった意味となります。

「常套句」の由来

「常套句」という言葉には、3つの漢字が使われています。その漢字の1文字ずつの意味を理解することで、常套句という言葉の成り立ちがわかります。

・一文字目の「常」:「いつも変わらない」や「いつも同じ状態が続くこと」
・二文字目の「套」:「ありきたり」
・三文字目の「句」:「言葉や表現の一区切り」

これら3つの意味が合わさり、「常套句」は「いつもの決まり文句」という意味で使われるようになったと考えられます。

「常套句」の使い方

わたしたちは、日常の中で何気なしに、「常套句」と呼ばれる言葉を頻繁に使っています。

ビジネスシーンにおいての常套句には、「お世話になっております」というあいさつがあります。「お世話になっております」は、まぎれもなくビジネスにおける常套句といえるでしょう。

飲み会で、最初の飲み物を注文をする際には、「とりあえずビール」とオーダーします。これも常套句のひとつです。ここからは、状況別の常套句をご紹介します。

例1.ビジネスシーンでの常套句

まずは、ビジネスシーンで使われる常套句をご紹介しましょう。「常套句」なので、例文のままビジネスシーンで使うことができます。

これらの常套句を知っているだけで、ビジネスシーンで使える語彙が増えるので、ぜひとも覚えておきましょう。

「お世話になっております」

「お世話になっております」はビジネスのみならず、日常的に使われる常套句です。

実際のところ、あまりお世話になっていない人に対しても、深く考えることなく「お世話になっております」は使われます。

訪問先では「お世話になっております。〇〇です」と、あいさつ代わりの一声として使えます。電話口でも、「いつもお世話になっております。〇〇と申します」と名乗れます。

どのようなシーンでも使える便利な常套句です。

「お疲れさまです」

「お疲れ様です」もいつでも使える常套句です。ただし、本来は目上の人に使うべきではない言葉なので、ビジネスシーンで使う際には、少し注意が必要です。

外から帰ってきた人や、何か作業をしている人に対するねぎらいの言葉として「お疲れさまです」を使います。

あまり疲れた様相ではない人、がんばっていない人に対しても、「お疲れさまです」と声をかけますが、なかには「別に疲れていませんが」と返す人もいます。

「恐縮です」

「恐縮です」は、ビジネスシーンで使われることの多い常套句です。「恐縮」の意味は、「身もちぢまるほど恐れ入ること」ですが、そこまでの想いが無くても使われる言葉です。

「恐縮です」は、「すみません」や「ありがとうございます」のビジネス語だと理解しておけば使いやすいでしょう。

「すみません」を使うような状況の中でも「ありがとうございます」という意味を持たせたいときに「恐縮です」を使います。

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「恐れ入りますが」

「恐れ入りますが」も「恐縮です」と似通った意味で使われます。 目上の人に対して失礼なことをするのは恐れ多いという意味ですが、主に謝罪や感謝の気持ちを表すときに使われます。

「恐れ入りますが、〇〇様はご在席でしょうか」のような使われ方をします。

「恐れ入りますが、〇〇の件についてご教示いただけますか」など、ビジネスシーンでなければ、「すみません」という言葉で言い換えられると理解しておけば良いでしょう。

例2.飲み屋で飲み物を注文をする際の常套句

ビジネスシーンだけでなく、飲み屋での注文でも常套句が使われています。

常套句は、その句がどういう意味で構成されているか、特別考えることもなく、「この場合は、この言葉を使っておけば間違いない」「こういうときは、こういうものでしょう」と一種のノリで使われます。

「とりあえずビール」

飲み屋では、席に座るか座らないかのタイミングで、店員に向かって「とりあえずビール」というのが、常套句になっています。

「とりあえずビール」と聞けば、お手拭きで汗をふきながら席に座り込むサラリーマンの姿が浮かぶのではないでしょうか。

「とりあえずビール」は、捉えようによっては、少し失礼な言い回しです。「とりあえず」には、「急いで」という意味もありますが、「間に合わせの処置として」という意味もあります。

例3.誉め言葉の常套句

誉め言葉は、誉める内容を並べ立てればいろいろな誉め方ができますが、驚きと合わせて誉める文句としては、常套句ばかりが使われています。

ここでは、誉め言葉としてつかえる常套句をご紹介します。

常套句だと意識することもなく、「人を褒めるなら、第一声としてこう言っておけばいい」と、人々の中に浸透している言葉だと言えるでしょう。

「すごい」

「すごい」は、「ぞっとするほど恐ろしい」「(ぞっとして)恐ろしくなるほど優れている」「(転じて)程度がはなはだしい」という意味です。誉めることに通じる意味は、本来はありません。

「恐ろしくなるほど優れている」の「優れている」の意味か、「程度がはなはだしい」の意味が派生したものか、「すごい=素晴らしい」の意味で使われるようになっています。

「さすが」

「さすが」には、「前後矛盾した事態であるさま」「(大局では)期待どおりだと、改めて感心する気持ち」「何と言おうと、やはり」という意味があります。

誉め言葉そのものという意味はありませんが、「期待どおりだと、改めて感心する気持ち」から派生した誉め言葉だと考えられます。

「さすが」だけで終わることもありますが、「さすが〇〇さん」や、「さすが(普通の人とは)違うね」のように、誉め言葉の意味として使われます。

例4.政治家の常套句

政治家が選挙運動のときや答弁などで話す言葉にも、かなりの常套句が含まれています。

ここでは、政治家の常套句としてもっとも有名な「記憶にございません」という言葉の使われ方をご紹介します。

「記憶にございません」

「記憶にございません」は、ロッキード事件の証人喚問で多用され、すっかり有名になった常套句です。

自分が行ったことを素直に証言すれば罪に問われ、嘘の証言をすれば偽証罪としての罪に問われ、逃げ場のなくなった人の苦肉の策が、「記憶にございません」です。

類似の常套句として、最近では「刑事訴追の可能性があるので証言を拒否します」があるようです。

例5.披露宴の挨拶の常套句

披露宴の挨拶については、ノウハウ本がでていることもあり、かなり常套句としてできあがっています。

スピーチに慣れていない一般の人たちは、スピーチに際して、ノウハウ本を購入してスピーチを組み立てます。その結果として、上手いフレーズは皆、常套句と化しています。

その中でも、長い間常套句として定着しているものに「本日はお日柄もよく」という句があります。若いうちにはあまり使わない句ともいえます。

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「本日はお日柄もよく」

結婚式に限らず、お祝いの席で挨拶スピーチをする際は、「本日はお日柄も良く」から始めるのが一般的です。

せっかく挨拶文を作っても、当日雨が降ってしまったら「本日はお日柄も良く」の部分を、別の言葉に差替えなければならないと考える人も多いでしょう。

「お日柄」とは「お天気」ではなく、「暦」のことを意味しています。六曜というその日の吉凶を示す暦が「良い日」を示していれば、「お日柄は良い」と言えます。

いろいろな常套句を知りたい・覚えたい人におすすめ

ここまで、ビジネスシーンなど、状況に合わせた常套句をご紹介しました。

もっと自分が使えそうな常套句を知りたい、という人には、「言えないと恥ずかしい『決まり文句』勉強帖」をおすすめします。

「お役に立てず」「痛み入ります」「これに懲りず」など、大人になると使う機会の増える常套句を学ぶことができます。

本書に掲載されているものは、よく使われる常套句なので、「知らない」ということがないようにしましょう。

「常套句」がタイトルに使われた楽曲

「お常套句」と聞けば、決まり文句としての「常套句」よりも、Mr.Childrenの楽曲を思い出す人も多いのではないでしょうか。

「常套句」はMr.Childrenの楽曲のなかでも、胸にしみいる素晴らしい曲のひとつです。ここでは、少しMr.Childrenの「常套句」についても触れてみます。

Mr.Children「常套句」

Mr.Childrenの「常套句」は、2012年に発売された、「モテる彼女を持った、寂しがり屋の男の歌」だそうです。

この曲は、生田斗真主演のフジテレビ系ドラマ「遅咲きのヒマワリ ~ボクの人生、リニューアル~」の主題歌でした。

歌詞に込められた意味

歌詞は、彼女を思う男の気持ちであふれかえっています。近くにいない彼女を思い、会いたい気持ちと愛を叫ぶ男の姿が浮かぶ、少し切なさを感じる歌詞です。

「君に会いたい」というどこでも聞くような「常套句」を多用している歌詞は、常套句を連呼せずにはいられない、男の切なく寂しい気持ちを歌い上げています。

「常套句」の意味を理解して、正しく使おう

「常套句」は特に難しい言葉ではありません。読み方を覚えてしまえば、意味や使い方は特に問題ないでしょう。

文言のテンプレートと理解しておけば、会話の中に「常套句」という言葉を交えることも、全く問題なくできるはずです。せっかく覚えた語彙なので、積極的に使っていきましょう。

難しい読み方の言葉を覚えよう

耳で聞く言葉としては知っているけれど、文字としては読めなかった、という日本語の単語も多いのではないでしょうか。

自分の語彙力を強化するためにも、読めない漢字や単語は積極的に調べ、自分の語彙として蓄積しましょう。

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