「煽る」の意味｜恋愛で不安や嫉妬をあおる人の特徴12・対処法3

皆さんは「煽る」という言葉を耳にしたことはありますか。さまざまな場面で見かけるように、色んな意味が込められている言葉です。使うときの状況によって、その意味は多少なりとも異なります。

おそらく多くの人が耳にしたり、使ったりするときの意味としては「相手を挑発して過剰反応を引き出させる」という意味が多いでしょう。実際、挑発に絡んだ表現です。

この記事では、「煽る」ということについて解説します。

「煽る」とは「あおる」と読みます。少し難しい漢字を書きますが、「火を扇ぐ」という成り立ちで見れば分かりやすいです。

「煽る」とは、往々にして「何かを刺激して、ある行動・状態を呼び起こす」といった意味であり、それは「火を扇いで、火を強める」ことと同じと見ることができます。つまり、「まるで火を扇ぐかのように、何かについての衝動を強める」という意味合いで漢字が当てられていると言えるでしょう。

漢字の成り立ちからわかるように、「煽る」とは「何らかの行為が、また別の行動・状態を引き起こす」といった状態を表します。

たとえばインターネット上では、「相手を挑発して怒りを煽る」という意味で使われることがほとんどです。また恋愛面においては、「不安を煽る、嫉妬心を煽る」のように感情を逆立てる意味合いで使われます。

片想いの相手に恋人の存在を匂わせてみたり、恋人の浮気をほのめかしてみたり、恋愛面においては第三者の立場から不安を煽ろうとする人がいます。当事者を不安にさせることで、何らかの行動を期待していると見て良いでしょう。

一体なぜ第三者が、他人の恋愛に動きを求めるのでしょうか。それには傍観者としての楽しみや、他人の不幸に安心感を得ようとする心理が働いています。

他人の恋愛を、ある種のコンテンツとして楽しんでいる層がいるということを覚えておきましょう。自分に関係のないことに対しては積極的なのが人間です。動きのない恋愛ドラマが面白くないように、自分が楽しむ目的で何かしらの発展を望んでいます。

したがって、応援でも嫉妬でもなく単純に他人の恋愛劇を楽しんでいるだけの人が、当事者の不安を煽ることもあります。

当事者に何かしらの怨恨を感じている場合には、相手を急かして失敗させようという意図で不安を煽ることが考えられます。恋愛においては、人の感情が重視されるのであり、行動ひとつひとつに慎重さが求められるはずです。小さな失敗も大きく見えて、結果的にマイナスの方向へ進んでしまうこともあるでしょう。

恋愛において当事者の不安を煽る人の中には、そういった魂胆に基づく人もいるでしょう。

今が不幸せな人とは、他人が幸せになることを拒みます。自分と同じように「不幸せを感じている人」をそばに置きたいという思考です。当事者の幸せに嫉妬していると考えて良いでしょう。

この場合には、取り立てて失敗を望んでいるとは言えません。相手が不安に飲み込まれている状況そのものを望ましいと感じるでしょう。それに共感し、仲間意識や安心感を得ようとするのが不幸せな人の思考回路です。

恋愛において、思考能力を低下させるのは不安感だけではありません。嫉妬心もまた同じでしょう。意中の相手への想いを強めたり、積極性を目覚めさせる要素のひとつです。

しかし、嫉妬心とは本人を酷く苦しめる感情です。なぜ自分を見てくれないのか、なぜ他の人と交流するのか、自分の存在意義を見失ってしまうこともあるでしょう。好きという感情から生まれるものですが、あまりに続くのであれば一度考え直した方が良いです。

相手の嫉妬心を煽る行為として、「異性を見ること」が挙げられます。「自分が居るのにどうして他人を見るのか」、という疑念から、「あの人の方が魅力的なのか、あの人と過ごしたいのだろうか」という嫉妬心が生まれます。

意中の相手には、自分を見ていて欲しいと願うのが当然の心理です。すなわち、別の異性を見ることが相手の嫉妬心を煽るのは必然と言えます。無意識的なクセであれば、日常的に嫉妬心を煽ることになるでしょう。

恋愛において、過去の恋人の話はタブーとも言えます。過去のこととは言え、恋仲にあった人の存在は嫉妬の対象にしかなりません。好き合っていたという事実は事実として変わらないと、理解されるためです。明言しなければ曖昧なイメージで済んだものを、具体的な話で聞いてしまっては嫉妬するのも当然といえば当然でしょう。

そのため、過去の男・女の話をする人は、相手の嫉妬心を煽ることが考えられます。

気分屋とは、「そのときの気分によって行動を選択する人」のことを指す表現です。すなわち、その日の気分で相手をしたりしなかったり、違う異性と交流してみたり、男女構わず交流のある場所へ出掛けてしまったりと、相手の嫉妬心を煽ることが考えられます。

別の異性でなくとも、別のものに没頭することが嫉妬心を煽ることもあるでしょう。気分で相手をする人は、相手への不安や嫉妬を煽りやすく、相性が分かれます。

異性友達が多い人もまた、嫉妬心を煽る性質があります。友達といっても、仲が良いことに変わりはありません。その仲の良さが恋仲に発展してしまうことも否定できません。また、自分に向けられる意識が少ないという不安感も煽ります。

「友達」ではなく「異性」との交流として評価されることがほとんどでしょう。「異性の」友達と遊んでいるときの方が楽しいと感じているに違いないと思わせるようでは、厳しいものがあります。

メールやLineに返信しない、連絡不精の人も嫉妬心を煽ることがあります。返信がないということに不安や嫉妬を感じる人は少なくないからです。

「携帯電話を見る暇もなくしていることとは何なのか」、「自分と連絡を取るより熱中していることがあるのか」など感じ方はそれぞれですが、そんな想像をさせてしまう余地があるとして、嫉妬心を煽る特徴と言えます。

別れ話をすることについて、恋愛において最終段階を迎えていると考えるのが通常です。「自分との恋愛よりも優先すべきことができたのか」、という嫉妬心を煽るでしょう。　また、「自分との関係が終わってしまうという」不安感もピークに達します。

当然ながら、本当に深刻な状況でないなら別れ話はするべきではありません。不安や嫉妬心を煽る手段として使うことのないようにしましょう。相手をいたずらに傷つけるだけです。

「煽る」という行為は、人の感情を揺さぶるとして、あまり良いものではありません。しかし、他人事で楽しもうとしたり、あるいは自分を守る手段として他人を煽る人は多いです。あなたが煽られる状況に遭うこともあるでしょう。

そんな場合に、相手の思惑通り煽られることを避けるにはどう対処すれば良いのでしょうか。煽る人に対しては、煽られないことが一番の反撃方法です。以下を参考にして、きちんと打撃を与えてあげましょう。

どんな煽りを受けたとしても、気にしないことが一番です。煽りのほとんどは根拠のない戯言、あるいは過度に装飾されたものと捉えて間違いありません。そうではなく無意識的な行為だとすれば、気にしていてもキリがないでしょう。

ひとつひとつを気にしていると、思わず感情が煽られてしまいます。冷静な対処をするためには、言動をいちいち気にしないことです。

煽ろうとする話、自分に不利益な話は、適当に聞いたふりをして受け流しましょう。真剣に聞いてしまうと、受け止め方も深刻になってしまいます。受け手が深刻になればなるほど、その感情は大きく揺れ動いてしまうでしょう。

動揺しないためには、早い段階で話を聞き流すことです。まともに聞いていない、動じていないということが分かれば話し手も退屈に感じて煽るのをやめてくれるでしょう。その時点で煽り手は敗北です。

話をある程度聞かないといけない状況であれば、真に受けないようにするのが得策です。既に述べてあるとおり、煽りには根拠のないものや盛られた話が多いため、鵜呑みにしてはいけません。

「その可能性もある」くらいに留めておけば、冷静な判断を失うこともないでしょう。煽り手の情報を間違いのない確かなものと捉えることのないように注意してください。

煽りを受けてしまうのは、心に余裕がないときです。冷静に判断し、正しい行動を取るためには、心を落ち着けることが重要です。

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「煽る」という言葉にも、さまざまな類語や言い換え表現が存在します。それぞれに類似する部分や共通する部分はありますが、決して同じ意味や用法であるとは言えません。類語や言い換え表現は、あくまでも重なる部分のある表現です。

似たような表現をしることで煽るの意味をより鮮明に理解することができます。「煽る」という表現を適切に使えるように、また状況に応じて類似する表現から上手に使い分けられるようにしましょう。

たきつけるとは、「火をつけて燃やし始める」というのが主たる意味です。そこから転じて「人をそそのかして行動させる、けしかける」という意味を持ちます。

ニュアンスとしては、「新たに火をつける」ことです。それに対して「煽る」は「既にある火を大きくする」という意味合いであり、ここに若干の違いを見ることができます。

「けしかける」とは、「おだてたりそそのかしたりして、ある結果になるように仕向ける」ことを意味する言葉です。「煽る」の意味は「挑発により、相手の行動や感情を強めること」であり、意味合い的には類似することがわかります。

ただし、「けしかける」では行動を促す意味合いが比較的強いと言えるでしょう。「煽る」はどちらかというと感情を揺さぶる意味合いに重きがあります。

「誘う」とは、「ある気持ちを引き起こさせる、原因となること」を意味します。一般的には、共に行動することを促す意味で使われますが、「自然とそうなるように仕向ける」という意味合いもある言葉です。「誘い出す」という表現がこれに当たります。

ある行動を期待するという点に関しては「煽る」と類似しますが、行動に強みがあることから意味合いの違いを見ることが可能です。

「駆り立てる」とは、「人をそそのかして、そうしなければならないような気持ちや状態にさせること」を意味する言葉です。特定の感情を大きくするというよりは、行動に移させるという意味合いが強いです。

「煽る」とは「感情を揺れ動かす」ことにより結果的に行動を期待するのであり、行動させるという意味としては比較的弱いと言えます。したがって、行動させることを表現する場合には「駆り立てる」を使うのが適切です。

恋愛においては、不安感や嫉妬心を強める言動に「煽る」を当てました。しかし、「煽る」という表現は恋愛以外の場面でもよく使われています。

たとえば挑発することによって「怒りを煽る」や、「性欲を煽る」などのように使われるでしょう。また、調理において「フライパンを煽る」と使ったり、競馬においては馬の発走について使ったり、車の運転に関して他の車を挑発することを表現したりと、さまざまな用法があります。

ネット用語としての「煽る」とは、「誰かを挑発して感情的にさせること、怒らせること」を意味する表現です。必死に書き込みをしている様子をあざ笑うような場面に、よく使われます。

相手を小馬鹿にしている心境がよく表れた言葉であり、第三者的に使うこともできます。また、怒りを誘っているであろう相手に煽りを指摘することで、煽り返すことも可能です。

いかがでしたか。この記事では、「煽る」の意味や煽る人の特徴、対処法をご紹介しました。あまり良い意味合いで使われていないことは、お分かり頂けるでしょう。

行動を起こさせる手段として有効な場合もありますが、いたずらに他人の感情を動揺させるべきではありません。煽りではなく提案や忠告をするように心がければ、人間関係でトラブルになることを避けることができるでしょう。

火は飛び移ることもあるので、注意が必要です。

今回は「煽る」という言葉を取り上げましたが、他にも意味が曖昧になっている言葉はたくさんあります。人に使われていくうちに意味が変わってきたり、間違えられるようになったり、言葉は常に動いているからです。

人の感情を表す言葉や、人の感情に影響する言葉として、「一喜一憂」や「冷やかし」についてご紹介しましょう。興味のある方は、ぜひ以下の記事をご覧になってみてください。