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「ナマステ」の意味と使い方・語源|ありがとう/タイ

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「ナマステ」の意味と使い方

「ナマステ」はサンスクリット語のあいさつで、主にインドやネパールで使用されることが多いです。世界規模では母国語として使用している人数が非常に多い言葉ではありますが、日本に住んでいるとその正しい意味や使い方を学ぶ機会は少ないです。

しかし近年日本でも多くのインド人・ネパール人がビジネスシーンに参画しているので、その意味を正しく理解しておくことはスムーズなコミュニケ―ションを行う上で有利にはたらくでしょう。まずは意味を正しく理解してみましょう。

「ナマステ」の意味は「ありがとう」?

「ナマステ」という言葉は、手を合わせてお辞儀をしているジェスチャーと共に用いられていることが多いため、「ありがとう」を意味する言葉だと理解している日本人が少なくありません。しかし、正確にはインドでは「ありがとう」を意味する言葉として「ナマステ」は使用されていません。

インドでは、かしこまった言い方で「ありがとう」を意味する「ダンニャワード」や「ダンニャバード」という言葉が存在しています。

しかし、インド人は文化として「ありがとう」を伝える風習がほとんどありません。インド人は互いに助け合うことが生きる上での前提条件なので、「ありがとう」を意味する言葉が使われていないのだと考えられています。

それでは次の段落から、「ナマステ」は一体どんなシーンで使用されているのかを、正確な意味と使い方を考察しながら紹介していきます。

「ナマステ」の正確な意味と使い方

インドで使用されている「ナマステ」の正確な意味は、「おはよう」「こんにちは」「こんばんわ」「さようなら」といったあいさつです。朝から晩まで、「ナマステ」の一言であいさつができます。「ナマステ」は非常に便利な意味合いを持つ、世界的に見ても稀有なワードです。

「ナマステ」という言葉を分解すると、「ナマス」と「テ」という2語に分けられます。「ナマス」とは、相手に敬意を示す言葉で、「テ」はあなたという意味を持ちます。

「ナマステ」の使い方は非常に簡単です。人と目が合ったときに「ナマステ」と発音すれば問題ありません。「ナマステ」と同じ意味を持つより丁寧な敬語表現として、「ナマスカ」や「ナマスカール」があります。

ナマステ以外のインドのあいさつ

インド旅行に行く際、基本的には「ナマステ」と英語が活用できれば困ることはありません。もしも、よりインドの人と親しくなりたいと考えるのであれば、現地の言葉をいくつかマスターしてから出掛けるとよいでしょう。「ナマステ」以外で汎用性のある、挨拶で使える言葉を紹介しておきます。

■「アッチャー」(意味:いいね)
元気であるとき、物事を肯定する時など、HAPPYな気持ちを表現するときに使える言葉です。おいしいものを食べたときなどに活用できます。

■「ティケ」(意味:OK)
「OK」「いいよ」「まあまあ」という意味合いで使用します。短い単語で英語に近いので、比較的使いやすいでしょう。

■「ハーン」(意味:はい)
YesやOKの意味合いで使用することが多い単語です。相手の意見に賛成する・肯定や納得の意を表すときなどに「ハーン」と回答します。首を横にかしげながら発するのが特徴です。

「ナマステ」の意味の語源

ここからは「ナマステ」がどのようにして生まれたのかそのルーツについて探っていきます。

「ナマステ」のルーツ

「ナマステ」という言葉や意味の語源を探ってみると、ルーツは仏教にあることがわかります。先ほど「ナマステ」の「ナマス」は、相手への敬意を意味するとお伝えしましたが、その「ナマス」を漢字で表現したものが、仏教の「南無阿弥陀仏」の「南無」であるという説が有力です。「南無阿弥陀仏」は阿弥陀仏へ帰依することを意味しています。

そのことからも「ナマス」は歴史的にも非常に宗教的意味合いが強く、神聖な言葉を語源としていることが理解できます。インドやネパールで「ナマステ」とあいさつをする時はこれらの歴史的背景・意味を踏まえた上で、合掌・お辞儀のマナーによって相手に敬意を払うとよいでしょう。

サンスクリット語のあいさつ「namaste」

「ナマステ」はもともとはサンスクリット語で、ローマ字表記では「namaste」と書きます。サンスクリットとは国や地名ではなく、「洗練された」や「完成された」という意味をもつ言葉です。日本に浸透している言葉の中で、サンスクリット語に由来を持つものが実はたくさん存在しています。

なかでもやはり「ナマステ」というワードの認知が高い要因に、ヨガブームの影響があります。ここからはヨガでの「ナマステ」の使い方や意味合いについて紹介します。

ヨガでの「ナマステ」の意味と使い方

インドでは「ありがとう」の意味で使用されることはほとんどない「ナマステ」ですが、日本でブームとなっているヨガでは、感謝の意味を込めて「ナマステ」を使用するシーンが多いです。

ヨガでの「ナマステ」の意味や使い方を解説していきます。意味を理解しているかいないかで、ヨガでのひとつひとつの動作やふるまいが変わってくるはずです。

ヨガでの「ナマステ」の意味

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インドに由来を持つ日本のヨガレッスンでは、レッスンの終わりに感謝や敬意の意味を込めて「ナマステ」とあいさつをする場合が多いです。そもそもヨガはインドを聖地としており、インドにはアシュラムと呼ばれるヨガ道場も多く存在しています。

ヨガでの「ナマステ」の意味の解釈はより深く、「あなたの内なる光を見て、敬っています」というような相手の本質に対して敬意を払う意味合いも込められています。

実際の日本のヨガレッスンでは、「ナマステ」に込められた上記のような思いについて詳しく触れられることはあまりないため、習慣的に口から出ているような状況も少なくありません。しかし、ヨガの神髄を極めるためにはこのような言葉の深い意味についても理解しておくとよいでしょう。

ヨガでの「ナマステ」の使い方

日本のヨガレッスンで「ナマステ」という言葉を使用する場合は、胸の前で両手を合わせるポーズをとりながら言うのが一般的です。その際、日本の合掌に比べて両肘をピンっと張るのが特徴的です。

ヨガのレッスンが始まる前や後に、先生や生徒同士で「ナマステ」と言い合うことで、互いに敬意を表現するのが日本でも習慣として浸透しています。

インドのヨガの特徴

インダス文明に由来をもつといわれるヨガの発祥は、紀元前2500前年頃までにもさかのぼります。日本に入ってきたのは1960年前後と言われており、まだまだ日本での歴史は浅いものの国内には多くヨガスタジオができ、近年では一大ブームとして人気を博し続けています。

「ナマステ」の言語が、日本国内で多くの人の耳慣れたワードとなっているのも、ヨガブームが要因のひとつです。

日本では若い女性を中心とした層による健康や美容ブームとして受け止められているヨガですが、インドでは生活の一部として、幼い頃から当たり前のように行っています。インドにおけるヨガは、単なるストレッチやポーズだけでなく、食や呼吸法、生き方にまで関与する概念です。

日本でヨガを始めた人は、ぜひ本場インドに赴いて、そこに根付く文化に触れることでその道を究めることができるでしょう。

タイでの「ナマステ」の意味と使い方

ここまでインドや日本での「ナマステ」の使い方や意味を解説してきましたが、実はタイにも「ナマステ」のようにどんな挨拶としても使えてしまう万能な言葉があるので、紹介していきます。

タイで「ナマステ」に相当する言葉

タイでよく使われる挨拶に「サワディー」があります。「ナマステ」と同じく、「こんにちは」や「さようなら」などのように挨拶としてオールマイティーに使える言葉です。タイでは朝から晩まで1日中使用されています。

タイ人に出会ったとき・タイに旅行に行く・職場にタイ人の方がいるなどの場合には、積極的に「サワディー」を使って親交を深めてみてください。

使い方

タイでは、「サワディー」だけで挨拶をしても問題はありませんが、より丁寧な言い回しをしたい方は、「サワディークラップ」「サワディーカー」というように語尾をプラスするとよいでしょう。

「サワディークラップ」は男性、「サワディーカー」は女性がよく使う挨拶です。単に「サワディー」と声をかけるよりも丁寧な意味合いを持つ言葉になります。

日本語に例えるなら、「おはよう」の語尾に「ございます」をつける場合と似ています。男性と女性で言い回しが異なるのが、タイならではの特徴です。

「ナマステ」との共通点

インドの「ナマステ」との共通点はその動作です。どちらの挨拶も、胸の前で手を合わせる「合掌」と呼ばれるポーズをとり、軽くお辞儀をするのが通例となっています。このスタイルはタイの伝統的な様式として「ワイ」と呼ばれています。日本の合掌にもよく似ているのですが、違いは手と手の合わせかたです。

日本人は手のひらと手のひらがぴったりとくっつくように両手を合わせるのに対し、タイの「ワイ」では、やや空間をつくりつぼみのような膨らみをもたせた形をとります。

インドとタイは距離にして4300km程度離れている国ですが、このように近しい文化が生まれている点に宗教や歴史が垣間見ることができます。言葉の理解をより深めたい人は、それぞれの国について詳しく調べ、その時代背景やつながりに着目してみることをおすすめします。

いつでも使える万能な挨拶「ナマステ」を笑顔で!

いかがでしたか。「ナマステ」はどんな時間帯でも挨拶の意味を持つ言葉として使える万能ワードですので、臆せず笑顔で使ってみるのがおすすめです。またその意味や背景には日本人にもなじみが深い仏教が根付いています。

インドやネパールの文化圏の人と心を通わせたいときは、胸の前で手と手を合わせるポーズをとりながら「ナマステ」と明るく挨拶をすればグッと距離が縮まるでしょう。

タイにも「ナマステ」と似た意味をもつオールマイティーな挨拶が存在するように、世界の挨拶は必ずしも日本と同じように豊富な語彙があるわけではありません。その言葉の意味するバリエーションを表情によって伝える工夫も、グローバル人材にとっては必要なスキルでしょう。

世界で活躍する人材へ成長する第一歩として、まずは「ナマステ」という気軽な挨拶からトライしてみてください。

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