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「かかわる」の意味と使い方・類語・敬語・公用文での使い方

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漢字別「かかわる」の意味と使い方!

「かかわる」の漢字は、3つあります。1つは「関わる」で、もう1つは「係わる」、そして最後の1つは「拘わる」です。

これから「かかわる」の漢字たちが表す意味を確認し、使い分けられるようにしておきましょう。また、使い方にそれぞれ違いがあります。それでは、「かかわる」を漢字ごとの意味で紹介していきます。

関わる

「関わる」は、「関係を持つ」の意味で「かかわる」を使う時の漢字表記になります。「関」にはいくつかの意味が存在しますが、「関わる」の形で用いる場合には「かかわる(与る=関与する)・関係する」の意味を持ちます。つまり、「関わる」の意味は「関」が持つ意味のままということです。

「関」という漢字は「左右両開きの戸」と「糸の先端+昔の子供の髪」の象形で成り立っており、当初は「門を合わせて閉じる」という意味でした。その「合わせて閉じる」から、「互いに(かかわり)合う」の意味が連想されたのでしょう。

「関」を「かか(わる)」と読むのは訓読みですので、常用漢字として公用文でも用いることができます。音読みでは「かん・せき」、常用漢字表外では「からくり」や「かんぬき」と読むこともできます。

係わる

「係わる」は「関わる」と同様、「関係を持つ」の意味で「かかわる」を使う時の漢字になります。「係」にも「関」と同じくいくつかの意味が存在していますが、「係わる」の形で用いる時には「かかる」の意味を持ちます。

この「かかる」の意味は2つあり、そのうちの1つは「関わる・繋がる・関係がある」を用います。

以上の意味からも分かるように、「関・関わる」と「係・係わる」は同じ意味ですが、使い方には違いがあります。「係」を「かか(わる)」と読むのは、常用漢字表外の読み方になります。すなわち、常用漢字ではないため、公用文での「かかわる」には使わない漢字表記です。

公用文は、公共や公の用務などで用いる文のことで、使用できる漢字は常用漢字のみとなっています。そのため、「係わる」の表記は使えません。

拘わる

「拘わる」は、「こだわる・かかずらう」の意味で「かかわる」を使う時の漢字になります。「拘」を「かかわる」の形で使う時には、「かかわる(関係を持つ)」の意味を持ちます。

この意味的には「関・係」と同じですが、「かかわる」の形としての意味が異なっています。その理由は「拘わる」は「かかわる」の他に、「こだわる・かかずらう(拘う)」と読む点にあります。

「こだわる」は「心が何かに囚われて自由な考えができなくなる」状態を表し、「かかずらう」は「面倒なことに関係する」ことを表す言葉です。

「関・係」は単に「関係する」ことを意味し、特に限定要素はありません。「拘」は「面倒なことに関係すること」を表すため、ネガティブな意味での表現になります。公用文で「かかわる=こだわる・かかずらう」を使う時には「かかわる」を平仮名で表記しましょう。

公用文では?「かかわる」の使い分け方

これまでに触れていますが、「係わる」は常用漢字ではありません。そのため、公用文において「関係を持つ」の意味で「かかわる」を使う時には「関わる」を用います。

「こだわる・かかずらう」の意味で「かかわる」を使用する場合の漢字は「拘わる」ですが、これも「係わる」と同じく常用漢字表外になるため、公用文では平仮名表記とします。

以前は常用漢字表外だった?

以前は、「関わる」も「係わる」も常用漢字ではないため、公用文では平仮名表記「かかわる」を用いることが正しいとされていました。そのために、「関わる」も公用文で使用できないと思っている方も存在します。

しかしながら、2010年11月30日付の法令における漢字使用などについての中で、「関わる」が常用漢字に加えられました。

「関わる」が常用漢字ではなかった時もありますが、今は常用漢字として用いられています。公用文や公用書で「かかわる」の語を用いる時には、「関わる」を使いましょう。

敬語における「かかわる」の使い方は?

敬語の中で「かかわる」を表現する時には、「関わる」を用いることが無難でしょう。公用文の話でもお伝えしたように、「係わる」は同じ意味でも常用漢字表外になるため、常用漢字である「関わる」を使った方が良いでしょう。

また、「拘わる」は「面倒なことに関係する」意味で使う「かかわる」ですが、常用漢字表外なので、平仮名の「かかわる」を使う。もしくは「不利益なことに関わる」など「面倒なこと」を示す言葉と「関わる」をつなげた文で表現をします。

「かかわる」の類語になる言葉は?

ここからは、「かかわる」の類語となる言葉を、紹介していきます。この記事を参考に、類語も覚えてみましょう。

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連なる

「連なる」は、「列なる」とも書きます。意味は「切れることなく続く・会などに出席する列・団体などの一員として加える・関係を持つ・連れ立つ」の5つですが、「かかわる」の類語になる意味は「関係を持つ」です。

現代では「連なる」を「つながる(関係を持つ)」の意味で使うことはあまりなく、「一列に並んで続く(切れることなく続く)」の意味で用いられることが多いでしょう。

関連

「関連(かんれん)」の意味は、「物事の間に関わり合いがあること」です。「関わり合い」の点が、「かかわる」の類語にあたります。

しかし、意味には「物事」とあるため、「人と人の関係」というよりは「物や事」を重点においた「かかわる」を表す時の言い換えに使えるでしょう。

使い方の例としては、「互いに関連する・関連産業・関連性」などがあります。「関(する)」+「連(なる)」と書いて成り立つように、「同じ立ち位置で関係し合っている」の意味が含まれる印象です。

相関

「相関(そうかん)」の意味は、「2つのものの間に関連があること」あるいは「互いに影響し合うこと」です。

「相」には「互いに」の意味があるため、「あるものとあるものが影響し合う・関連し合う」ことを表す時に使用する「かかわる」の類語になります。

使い方として知られているものは、「相関図」でしょう。ドラマや漫画などの登場人物たちの関係性を表すために書かれるもので、A氏はB氏と友人関係・B氏とC氏は恋人関係・A氏とD氏はライバル関係など、いろんな関係性が記されています。

相関図に記される人の関係性は、「ある人とある人」といった「2つの間」を表しており、「互いに何かしらの影響がある」ことを伝えるためのものになります。

その図は「関係図・関連図」ではなく、「相関図」と呼びます。他の使い方としては「相関する2つの現象」などがあります。

連絡

「連絡(れんらく)」の意味は、「互いにつながりがあること・関係者に情報などを知らせること・交通機関がある1つの所で接続していること」の3つです。この中で「かかわる」と類語になるのは、「互いにつながりがあること」になるでしょう。

「連絡」は、「関係者に情報などを知らせること」の意味で使用されることが多く、一般的にはその意味しか知らない方もいることでしょう。しかし、本来は「互いにつながりがあること」といった意味で用いられていた言葉のため、「かかわる」と類語になります。

使い方としては「2つの物事の間に連絡を見出す」などがあり、「かかわる」も含め、他の類語たちとも使い方は同じと言えるでしょう。

混同されがちな「携わる」その違いは?

「携わる(たずさわる)」は「かかわる」と混同されることがありますが、内容には多少の違いが存在します。「携わる」の意味は3つあり、その中の1つである「ある事柄に関係する」の意味がよく似ている点です。

「かかわる」は単に「関係する」ことを意味しますが、「携わる」は「関係する」ことに加えて、「そのことに従って行う」ことを表します。また、「事柄に関係」と限定された表現になっている点も「かかわる」との違いになります。

つまり、「かかわる」は「関係する」であり、つながりは人・物・事といった全ての内容に渡ります。「携わる」は「事柄に関係する」であり、つながりは人と事といった限られた内容になります。

「関する」とは似ているけど何が違う?

「関する」は「関わる」と同じ漢字が用いられており、意味も「ある物事にかかわりがある」ですので、同じと言えるでしょう。違いは使い方にあり、「関する」は「関わる」や「関係する」の書き言葉として用いられています。

書き言葉とは、文章に適した表現のことです。対になるのは話し言葉と呼ばれるもので、これは口頭に適した表現であり、文章には適さない表現となります。

「関する」が話し言葉というわけではないので、「関する」も文章で使えないことはないのですが、公用文やビジネス文書といった言葉遣いに厳しい文章では、「関わる」を「関する」にした方が良いでしょう。

「伴う」との違いは?

「伴う」には、「ある事柄に応じて生じる」の意味があります。この意味は、「かかわる」が持つ「関係する」の意味と似ています。

しかし、「伴う」には「関係する・かかわる」といった表現が含まれていません。つまり、「かかわる」とは意味が違うということになるでしょう。

違いは「〜と共に生じる」の点にあり!

「伴う」は「ある事柄に応じて生じる」意味ですが、これは言い換えれば「〜と共に生じる」ことです。「かかわる」は「関係する」という意味であり、言い換えれば「〜とつながりがある」になります。

表現の仕方としては、「AがあってBが起きる(伴う)」、「BはAに関係がある(かかわる)」といった違いが見られます。

「あなたの人生にかかわること」といった表現では、「伴う」は使えません。なぜなら、「〜と共に生じる」ことを表していないからです。

「火山噴火は地震にかかわる」ならば「火山噴火によって地震が起きる」意味を含むため、「火山噴火に伴い地震が起きる可能性がある」などの文にすることで「伴う」を使うことができます。

状況や状態により「かかわる」の意味を考えて、それに適した表現を使うと良いでしょう。

状況に合った「かかわる」の漢字を使おう!

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「かかわる」と言っても、漢字表記は「関わる・係わる・拘わる」の3つあります。「拘わる」は「面倒なことにかかわる」の意味ですので、単に「かかわる」の意味を持つ「関わる・係わる」とは別の意味となるでしょう。

「関わる・係わる」の2つには、漢字の読みによる扱い方の違いがあります。「係」を「かかわる」の読みで使うことは常用漢字表外になるため、公用文には使えない表現になります。そのため、「かかわる」の漢字で無難なのは「関わる」です。

公用文やビジネス文書では、「関わる」を使いましょう。また、その他の状況でも、迷った時には「関わる」を使用する方が良いでしょう。

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