「感激」の意味と使い方・類語・「感動」や「感銘」との違い

「感激」とは、どのような意味があるでしょうか。感激の意味は「心に強く感じ、そこから気持ちが高ぶって行く様子」を表します。まずは心で人の言葉や音楽作品、芸術作品や文学作品、スポーツなどを見たり聞いたりしたあと、心で何かを強く感じます。そのあとに、感情があふれていき、高ぶって行くことを表しますが、ご存知でしたか。

「素敵」「素晴らしい」「感動する」「感激した」などの感情を心で感じたあとに、心がじんわりしたり喜びがあふれてくる場合があります。または感激をすることによって、心の中に感情があふれていきますので、涙があふれたり、人にその思いを伝えたくなる場合もあるでしょう。

心に何かを強く感じて、その後気持ちが高ぶって行くと言った意味があるとお伝えしましたが、感激をすることによって、心が動きます。そして感激をした後に受け取るものとは、一体どのようなものがあるでしょうか。先ほどの例をもとに、ご紹介していきます。

人の言葉で感激をする場合では、相手の人が話した言葉に感激をするときがあります。人の格言を聞いて心に響いたり、感激したことはありませんか。たとえば、福沢諭吉さんの「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」や、王貞治さんの「努力は報われる」の名言などがありますが、誰もが心に残った言葉といえるのではないでしょうか。

その格言や名言を見たり聞いたりした後、その後の人生にも残るほど、心を動かされる言葉となります。

アーティストの音楽作品を聞いて感激をする場合、その音楽のメロディや詞、演奏や歌に感激をするときがあります。たとえば音楽を聞いたときに、涙を流したり、心洗われたり、一緒に歌いたくなったり、演奏をしたくなったりした経験はありませんか。いい意味で影響を受けますし、お手本にしたくなる場合もあるでしょう。

たとえば、フィルハーモニーなどの交響楽団の素晴らしい演奏を聴いたり、ミュージカルをみて感激したり、歌手やバンドのコンサートやライブに感激することがあります。一緒に体を動かして踊ったり、リズムを取るときもあるでしょう。そのときには一体感を味わうことが可能です。

絵画や書道や水墨画の作品をみたり、彫刻や裁縫などの繊細に表現された作品を見たとき、素晴らしさに感激をしたことはありませんか。また芸術的な建物やお屋敷、美術館や教会、大聖堂など、観光地となっている建物に感動や感激をすることもあるでしょう。

芸術作品をみたときに息をのむほどの作品にであったり、ハッとするような作品を見たときに感激する方も多いのではないでしょうか。たとえば、クロード・モネやピカソの油絵や、レオナルド・ダヴィンチのモナリザ、ローマの彫刻ダビデ像、フランス・パリのルーブル美術館など、作品をみたときに圧倒されたり心が奪われ、感激をする機会も多いでしょう。

現代小説や随筆、歴史時代劇や現代劇、ファンタジーやSF、冒険ミステリーやホラーなど、文学作品で感激する作品は多く存在します。文学は通常、文字から受け取る場合が多いですが、映画化されたものやTV化された作品などは、映像から感銘を受け取る場合もあるでしょう。

感激する場面は人によってもそれぞれですが、文字を通して喜びや哀しみ、怒りや恐れなどを情緒的に味わったり、自分の好きな視点で感動したり、感激をします。

スポーツの場合、バレーボールやバスケットボール、野球やソフトボールなどがあります。またマラソンや陸上競技などを観客としてみる機会も多いですが、自分で体を動かす場合もあれば、TVや実際に競技を観戦する場合もあるでしょう。

スポーツの場合、チーム対抗や国対抗での試合や世界選手権や世界大会、オリンピック大会などがありますが、相手と対戦をしたり、試合で戦います。またスポーツの試合を実際におこなう人もいますし、応援者もいます。試合で勝負に勝ったときも負けたときにも感激をしますが、その時に感極まって涙を流す場合もあれば、笑ったりする場合もあるでしょう。

一生懸命になり、努力をして頑張った結果がでるため、自然と感情があふれ出る瞬間を味わうことも多いですが、勝ち負けによっても感激します。また成果に対して「よく頑張った」と奨励したり、選手たちから元気をもらうことが多いのではないでしょうか。

絵を描く手法には、いろいろな種類があります。絵の具で描いた水彩画や油絵、水墨画や漫画、アニメーションやCG、ペイントショップを用いた絵や色鉛筆で描いた絵、クレヨンで描いた絵、折り紙や千代紙、色紙を張ったはり絵、影を作って作る影絵、砂を用いたサンドアートなど、さまざまな絵が存在するのをご存知でしょうか。

絵にはアーティストのカラーがありますが、さまざまな技法を用いたり、表現方法によってもハッとさせられたり、目を見張る作品、感性が生かされた作品が多くあります。絵を見ることで心が動かされ、感激し、感動をすることも多いのではないでしょうか。それはアーティストの渾身を込めた、熱意溢れる作品としてできあがっているからとも言えます。

類語には、感動(かんどう) 感銘(かんめい) 感心(かんしん)があり、心を動かされる感動、心で衝撃を受けて感動する感銘、心で驚いたり納得をする感心があります。いずれも心で「感じること」によって、心を動かされたり影響を受けていきますが、あまり考えることなく感情は動いていくでしょう。

「感激」を別の言葉で言い換えると、どのような言葉があるでしょうか。感激とは、強い想いが通じることを表しています。例文を表すと「胸が一杯になる」「 感極まる」「胸がジーンとする」「想いがこみ上げる」「感無量になる」「想いがこみ上げる」など、いずれも心で感じていく姿を表していますが、多くの方が感じたことがあるのではないでしょうか。

感激とは、心で強く感じて行きますが、そこからさらに気持ちが高ぶっていき、何らかの影響を与えたり、その後の人生へと続いていくことがわかります。類語の項目でもありましたが、感激に似た類語がありますが、ご存知でしたか。ではその意味の違いをみていきます。

感激に似た類語に「感動」がありますが、意味は「美しいものや素晴らしいことに接し、強い印象を受けたり、心を奪われること」です。これは芸術や音楽、文学やスポーツなど、多岐にわたりますが、何かに触れて心動かされて、強い印象を受けます。

実際には対象物に目や耳、鼻や心で触れることにより、心がじーんと熱くなりますし、感動を味わったときには、心が動いて体感をします。感動は感激と似た意味合いを持ちますが、感じて動くと書きますので実感できるでしょうか。対象物や人、場所や存在に対して目や耳、鼻や心で接し、その後に心を奪われることをイメージしてみてください。

その先も続き、影響を受けて心に残る場合が多いでしょう。たとえば「はじめて映画をみたとき、感動をして泣いた。それ以来、あの映画を観るたびに、必ず泣いてしまう」や「はじめてミュージカルをみたとき、感動しました。今でも忘れられません」があります。

感激に似た類語に「感銘」がありますが、意味は「何かに深く感動をしたり、後々までその感動したことが、印象に残り続けるほど心に響くこと」を意味しています。感情が対象物や人などに接して感動をしますが、感銘とは深く感動したものが、後々まで引き継がれたり心や記憶に大切に、貴重に、残していくことを表しているといっていいでしょう。

感じて銘を受けると書きますが、銘の意味は「心に刻み込んでいる戒めなどの言葉」を意味しています。たとえば「素晴らしい演奏に感銘を受けた」や「教授の言葉には重みがあり、感銘を受けた」がありますが、いずれも貴重で高貴であり、大切に残していきたいものの意味合いが含まれているのがおわかりでしょうか。

では次に、感激についてのおすすめの名言をご紹介していきます。感激が出てくる名言では、作家の相田みつをさんの名言といえる言葉があります。「人間が生きるということは毎日何かに感動し、感激してゆくことだと私は思います」の言葉を見てどのように感じられるでしょうか。

この詩をご覧になってみてもおわかりのように、相田さんはとても心が豊かで感性に富んだ方だったのがわかります。毎日を大切にし、心で温かく感動したり感激を表現された方でした。相田さんの人柄を感じ、とても心優しい言葉が身に染みて感激したことが多かったでしょう。

「一生悟れなくてもいいから感動いっぱい、感激いっぱいのいのちを生きたいと思います」については、相田さんは悟ることができなくてもいいことや、感動でいっぱいの人生や感激に満ちた人生を生きたいということを教えてくれます。

通常、「感激をする」「感激した」の言葉には、一人一人が心を強く動かされます。敬語は、自分の目上の方に対して話すときや、先生や上司や社長、お客様など年配の方などに使用しますが、使い方はご存知でしたか。では「感激」を用いた敬語で表現すると、どのような言葉となるか、例文にして表してみます。

まず、感激の普通の文章では「感激です」や「感激しています」が使われますが、過去形では「感激しました」です。敬語になると「感激いたしました」「感激しております」、過去形では「感激いたしました」という表現が使われます。

ただし敬語の場合、多用しすぎないようにしてください。文章の前後をよくみながら使用していきましょう。

謙譲語の意味をご存知でしょうか。謙譲語とは、「自分をへりくだった表現で表すこと」ですが、相手や相対する人に対して敬意を表します。では、感激を謙譲語で表すとどのような表現方法になるでしょうか。例文をもとに見て行きます。

謙譲語では、自分をへりくだった表現で相手に伝える敬語だとわかりました。謙譲語では、文章の前に「お」を付ける表現や「～いたす」といった表現で、相手の許可を得て何かを行う場合には「～させていただく」のへりくだった表現で表しますが、ご存知だったでしょうか。では「感激」を用いた謙譲語の例文をみていきます。

通常の文章は、「感激しました」ですが、文章の前におをつける表現はしませんし、「お感激しました」とは言いません。次に「いたす」を用いる謙譲語の「感激いたしました」は使われます。また、相手の同意や許可を必要とする言葉の「させていただく」謙譲語では「感激させていただきました」もあまり使用しません。覚えておかれるといいでしょう。

ある対象物や人、場所に対して心で感じたり、感極まる状態が感激となり、心が動かされて、後に残るほど影響を受ける状態が感動となります。深く心が打たれた状態が感銘の意味として、捉えることができるでしょう。

毎日の生活で心を動かされて感激をし、心に感銘を受けて幸せや感謝を感じられたり、共に生きています。これからも感激をしたり、感動をして感銘を受けていかれることでしょう。心で感じずただ毎日をこなしていくよりも、心で感じ、心で共感し合えると心が豊かになります。ぜひ日々を感激や感動でいっぱいにしてみてください。