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正しく理解したい!「人それぞれ」という言葉
人の考え方や価値観、生き方などが、個人によって異なることを表現する言葉の1つに、「人それぞれ」という言葉が存在しています。「人それぞれ」という言葉は、日常生活でも比較的頻繁に使用される言葉ではありますが、個性などを「人それぞれ」という言葉で片づけてしまうことを、快く思わない方も存在すると言われています。
今回は、そんな「人それぞれ」という言葉をテーマにして、意味や使い方、同じような意味を持つことわざや「人それぞれ」という言葉が嫌いな人の心理などについて、考察・ご紹介していきます。
「人それぞれ」の意味・使い方
「人それぞれ」という言葉は、日常生活でも気軽に使用される言葉の1つです。しかし、あまりにも聞き慣れた言葉であるために、意味や使い方について深く考えたことがないという方も、少なくないでしょう。
この機会にぜひ、「人それぞれ」という言葉の意味や使い方について、向き合ってみて下さ
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「人それぞれ」の意味
引用した内容から、「それぞれ」という言葉には、個別に異なることを表現する意味が含まれていると読み取れます。「おのおの」「めいめい」といった言葉とも置き替えることができ、「人それぞれ」という言い回しには、「人によってさまざま」「人によって異なる」といった意味やニュアンスが含まれていると言えそうです。
複数の物・人の、ひとつひとつ・ひとりひとり。おのおの。めいめい。副詞的にも用いる。
「人それぞれ」の使い方1:思い込み
「人それぞれ」という言葉は、思いこみや思想に対しても、使用される言葉です。物事の感じ方や思考、思いこみなどは、人によって大きく異なる可能性があり、個人差があるものです。ですから、思いこみや思考に対して、「人それぞれ」という言葉が使用されることもあると言えます。
・あの発言を皮肉と受け取るか褒め言葉と受け取るかは、人それぞれです。
・事件に対して、どのように感じるかは人それぞれです。
・彼女の言動をどう思うかは、人それぞれでしょう。
「人それぞれ」の使い方2:価値観
「人それぞれ」を価値観に対して使用した場合、以下の例文のような使い方ができると考えられます。
・価値観は人それぞれなので、彼を否定するわけにはいきません。
・人それぞれ、自分なりの価値観や基準を持って生きています。
・人それぞれ、価値観が異なるから、争いが絶えないのでしょう。
「人それぞれ」の使い方3:生き方
以下の例文で、生き方や人生に対して「人それぞれ」という言葉を使用する場合の使い方について、確認してみて下さい。
・生き方は人それぞれなのだから、誰かの真似をしても仕方がないことです。
・人それぞれに生き方は異なるので、自分らしく生きることが大切です。
・生き方は人それぞれなので、他人の生き方を否定することはできません。
「人それぞれ」に関する四字熟語
「人それぞれ」に関する四字熟語1:十人十色
引用の内容から、「十人十色」という四字熟語には、10人の人がいれば、性格や考え方などはそれぞれ異なり、10種類の個性や性格になるという意味が含まれていることが、読み取れます。
性格、好み、考え方などは人それぞれ違うということ。「十人」は十人の人のこと。「十色」は十の種類があるということ。人の性質は人それぞれ違うため、十人いれば十の種類に分かれるという意味から。
「人それぞれ」に関する四字熟語2:千差万別
「百人百態」の意味について、「四字熟語辞典オンライン」では、以下の引用のように解説しています。引用の内容から、「百人百態」とは、「100人の人がいても、同じ姿や形をした人は、1人としていない」という意味を持った四字熟語であることが読み取れます。
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考え方や、やり方は人それぞれに異なるというということ。「態」は人の外観からとらえた形。姿。人が百人いても、一人として同じ姿の人はいないという意味から。
「人それぞれ」に関する名言・ことわざ
「人それぞれ」と同じような意味を持つことわざの1つに、「蓼食う虫も好き好き」ということわざが挙げられます。
「蓼食う虫も好き好き」ということわざの意味について、「ことわざ学習塾」というwebサイトでは、以下の引用のように解説しています。
引用の内容から、「蓼食う虫も好き好き」ということわざは、特に男女の好みの違いなどについて表現する際に、使用されることが多いと読み取ることができます。また、大きくわけて2種類のニュアンスが含まれており、自分とは考え方などが異なる相手を見下す意味と、他人の好みを否定することはできないことを表現するニュアンスがあると考えられます。
男女の好みに用いることが多いようで、他人の好みが、とても理解できない ような場合に、おどろきや軽く見下す時に使うことが多いようです。また、 他人の好みのことを、どうこう言うことは、できないという意味もあるようです。
「人それぞれ」が嫌いな人の理由
しかし、人によっては、「人それぞれ」という言葉やそのような考え方が、嫌いな人もいらっしゃると言われています。そこで続いては、「人それぞれ」という考え方が嫌いな人の心理や理由について、考察していきます。
「人それぞれ」が嫌いな人の理由1:逃げ・言い訳
「人それぞれ」という言葉で片づけてしまえば、相手の価値観や考え方と向き合う機会が失われてしまう可能性は、ゼロであるとは言えないでしょう。ですから、全ての物事を「人それぞれ」という言葉で片づけるのは、考えものであるとも言えます。
「人それぞれ」が嫌いな人の理由2:うざい
また、上記でもご紹介したとおり、「人それぞれ」という言葉は、相手と理解し合うことや議論することを、避けていると受け取られることもあります。議論や討論を避ける姿勢に対して、「いい子ぶっている」などと感じ、「うざい」と感じる方もいらっしゃると予想できます。
「人それぞれ」が嫌いな人の理由3:甘え
また、「人それぞれ」という言葉を使用すると、面倒事や揉め事を避けることができる反面で、根本的な解決にはならないケースもあります。問題や衝突を根本的に解決できないのにも関わらず、「人それぞれ」という言葉で片づけてしまうことに対して、「甘え」と受け取る方もいらっしゃると予想できます。
「人それぞれ」が嫌いな人の理由4:おかしい
「人それぞれ」という言葉は、上記のような社会の成り立ちに、矛盾しているという考え方も存在します。社会のルールを守ることや、法を守ることなども、「人それぞれ」という言葉で片づけてられてしまう可能性があり、そのような考え方では、社会は成り立たない可能性があるためです。
「人それぞれ」は適切に使おう
「人それぞれ」という言葉は、相手を否定せずに認めるニュアンスを含んだ言葉です。そのため、上手く使うと、争いや揉め事を避けることもできるでしょう。一方で、あまりにも多用すると、矛盾が生じたり、問題などの根本的な解決ができなかったりする危険性もある言葉です。
この機会にぜひ、「人それぞれ」の意味やニュアンス、使い方と向き合い、適切かつ適度に使えるようにしておきましょう。