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後手後手とは
後手後手という言葉を見てみると、後手という言葉が2回繰り返して使われています。このことから、後手という言葉がさらに後手になるという意味があるのでしょうか。
まずは、この後手という言葉の意味を見てみましょう。
後手とはどのような言葉なのか
この意味以外では、囲碁や将棋用語として、先手の後で着手することを指す意味もある言葉です。
読み方も色々とあり、「うしろで」「ごて」「うしろて」「しりへで」「しりえで」があります。この読み方は、色々な小説などで使われた読み方も含みますので、一般的には「ごて」でいいでしょう。
後手後手の意味と使い方
まずは、後手後手という言葉について意味を確認してみましょう。
後手後手の意味
後手後手の使い方
この言葉を使うのは、プライベートにおける日常生活で使う場合もありますし、学校での生活やビジネスシーンなどでも使う言葉です。意味からわかるように、何か問題が起こってから行動を慌ててしようとする様子を表した言葉ですので、そのようなシーンが訪れた際に使う言葉です。
それでは、例文を使って使い方を見てみましょう。
・マスコミは、銀行での立てこもり事件での警察の後手後手した対応への批判を、毎日のように報道している。
・相手のチームに先取点を取られ、私たちのチームは作戦の立て直しなど、後手後手の対応を行っている。
・他の同業他社が導入しているシステムを導入検討すらしていなかったため、対応が後手後手している。
メールでの表現方法は
・営業報告ですが、今回の商談について、A社との競合で後手後手になり、A社にリードされている状況です。
・○○様 この度の不始末に対し対応が後手後手になっている件、まずはメールにてお詫びいたします。後程伺い、経緯と今後の対応についてご説明いたします。
仕事での後手後手のメリット・デメリット
それぞれの視点から「後手後手」について見てみましょう。
メリットはあるのか
しかし、この状況は現状の追われている仕事に対してみるとメリットでも、仕事に対する能力の評価面ではデメリットになりますので注意が必要です。
また、後手後手の対応をしている場合、先手を打ってでた相手が先手というリスクを背負うのに対し、慌てながらも先手で進めるリスクから回避しながら対応することができます。そのため、後手後手しながらも、慎重にすすめることで失敗のリスクから逃れられるというメリットがあります。
デメリットには気をつけよう
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自分が抱えている業務が後手後手になっている場合、前を向いた仕事ができなくなり、後始末のような対応や遅れを取り戻すような作業ばかりとなってきます。そのため、気持ちにも焦りが生じたりして、さらに失敗が増えたりするなどの悪循環に陥る可能性もあります。
このように、仕事における後手後手は、会社に対しても、自分自身の仕事に対してもデメリットが多く、できるなら先手必勝で進めていきたいものです。
後手後手の言い換え方法
問題が起こってから対応するような状態になっていることですので、これらの言い換えすることができる言葉の意味も同じ意味となっています。
後手後手の敬語
丁寧語を使った表現では、「現在対応が後手後手になっています。」という言い方ができます。尊敬語を使った場合、「現在対応が後手後手されております。」のような言い方になります。謙譲語の場合、「私の不手際で対応が後手後手いたします。」のような言い方になります。
目上の人への使い方
後手後手のことわざ
また、「物事に対する準備・対応・対処が後手後手に回っており、やるべき行動が遅い様子のことをいいます。これと同じ類のことわざに、「泥棒を捕えて縄を綯う」というのがあります。
この「泥棒を捕えて縄を綯う」も意味は「準備を怠り、事が起こってからあわてて用意するたとえ」というものになります。
使い方としては、次のような使い方をします。
・期末テストが明日からという今日になって、徹夜でテスト対策をするのは「戦を見て矢を矧ぐ」ような努力の仕方ではないでしょうか。
後手後手の対義語
故事成語としては、「先んずれば人を制す」というものがあります。この言葉は、「何事も人より先に行えば、有利な立場に立つことができるというたとえ」という意味がある言葉です。転じて、後手に回っては勝ち目がないという教えの言葉です。
後手後手の類語
いくつかの言葉について確認してみましょう。
ビハインドする
She’s behind in her work. (彼女は仕事が遅れている)
というような使い方をします。ですので、後手後手の類語としてもそのまま使うことができる言葉です。
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後塵を拝する
・私は、ライバルのA君の後塵を拝するつもりはないので、努力を一層する。
・彼は、この業界で一番の営業マンになると言われていたが、大きなミスをしてしまったことで後塵を拝することになったみたいだ。
出し抜かれる
出し抜くという言葉の意味は、「他人の隙に乗じたり、あざむいたりして、自分が先に物事をすること」をいいます。つまり、出し抜かれるは、「自分の隙に乗じられたり、あざむかれたりして、相手に先を越されること」という意味になります。
後手後手の言葉の意味を理解して使いこなそう
また、どのような問題でも後回しにすることで、問題が大きくなったり、取り返しがつかない状態に陥ることもあります。そのため、後手に回らないようにしましょう。
後手後手という言葉の意味や類語の意味を理解して、使いこなしいきましょう。