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「柴刈り」と「芝刈り」の違い
今回は、このおじいさんが行ったしばかりに焦点を当ててご説明いたします。普通に山に草をかりに行っても仕方ないです。ではなぜおじいさんは、わざわざ山にしばかりに行ったのでしょうか。
「しばかり」という言葉を漢字で表すと、二つの種類の言葉があります。「柴刈り」と「芝刈り」です。まずは、それぞれの意味から確認してみましょう。
「柴かり」は山で行う雑木の手入れ
「柴刈り」とは、この柴を刈ったり、焚き木として使うために拾い集めたりして山の雑木林の手入れをすることを言います。昔の人々にとって雑木は、炊事やお風呂の炊きつけに使う燃料として生活には欠かせない資源で、「柴刈り」は山の健康維持をするためにとても大切な作業でもあります。
「芝かり」は草刈り
芝生はほっておくと、20cm程度まで伸びてきます。この芝生は頻繁に刈ってやることで、密度の高い芝生へとなっていきます。時期によって芝の手入れをする間隔は変わってきます。これを手抜きせずに行うことが必要であり、美しい芝生をつくるのが「芝刈り」です。
柴刈りの道具
伐採道具
また、背の低い部分や草などを処理するのに鎌やはさみが便利に使えます。普通の鋸鎌で構わないのでひとつあれば便利に使えます。またはさみについては、果物の剪定はさみがいいでしょう。
運搬道具
「背負子」は、二宮金次郎が薪を背負っているに使っている道具です。木で作られたものから、アルミ製の軽い製品まであります。このような道具は、山から多くの刈った柴を持ちかえることができる道具になります。手で抱えて持って帰るわけにはいかないので、なくてはならない道具です。
柴刈りの時期
夏場の柴刈りでは、マムシや青大将のような毒蛇や蜂や虻、やぶ蚊などの虫類には、気をつけなくてはいけません。
秋から春の時期には、枯れ枝や柴木を刈るのに適したシーズンになります。また、落ち枝などの燃料源となる枝を集めたりするのにも適しています。
柴刈りに限らず、キノコや木の実を集めたり、冬場の燃料集めをしたりするにも秋は適したシーズンです。冬場は枯れ枝などを切り落とししやすいシーズンとなります。
このように、特にこのシーズンというのは柴刈りにはないです。
柴刈りと薪はどちらが楽か
これは、柴木を束ねても背負子に乗せた時に、枝と枝の空間が薪と比べても多くできるため、重量的にも軽くなります。また、薪については、柴に比べて枝よりも太くずっしりしているため、同じ高さまで積むと重くなります。
焚き木として使う場合、炊きつけを楽にすることができるのは、柴木です。枝が細く燃えやすいことから重宝します。薪は、一度火がついてから炊き続ける場合に、燃焼時間が長いことから柴木をたびたび投入するよりも楽に燃料として利用することができます。
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桃太郎のおじいさんはどこに柴刈りにいったのか
昔話の時代ですので、現代のように、電気やガスがあるわけではありませんでした。おじいさんは畑仕事をしていたのではなく、生活のために柴を刈っていたのでしょう。
近くの里山
なぜおじいさんは柴刈りをしていたのか
柴刈りした焚き木の値段
安いモノで1kg当り100円代から、高いモノで1200円くらいのものまであります。ヒノキやブナ・ナラなどの木材で400円程度で売られています。
燃焼用や焚火用など使用用途にもよるのでしょうが、意外と高い値段で売られています。
芝刈りと間違えないように柴刈りを理解しよう
ほんの数十年前までは、一般の家庭でも焚き木を使って炊事している家庭も多かったのですが、今ではガスや電気に変わってしまい、アウトドアや一部の炊事などで使うくらいになってしまっています。しかし、ご説明したとおり、需要はあるため、良い値段でも焚き木は売買されています。
あまり日常的に柴刈りという言葉を聞かないため、イメージは庭やゴルフ場の芝の手入れというイメージになってしまっている柴刈りですが、ぜひ、昔ながらの柴刈りという言葉も理解して、どのような作業であるのか覚えておきましょう。