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意外と知らない!?「近々」の意味・使い方
「近々」という言葉もまた、期間や時間を表現する言葉の1つと言えるでしょう。「近々」という言葉は、さまざまなシーンで使用される、比較的に身近な言葉の1つです。しかし、「近々」がどれくらいの期間を意味するのか、実はよくわからないという方も、少なくないと考えられます。
そこで今回は、「近々」という言葉をテーマにして、意味や使い方、敬語表現や「近々」が意味する具体的な期間などについて、考察・ご紹介していきます。
「近々」の意味・使い方
普段何気なく「近々」という言葉を使用しているという方も、この機会にぜひ、「近々」の意味や使い方について、見直してみて下さい。
「近々」の意味
引用した解説の内容から、「近々」という言葉には、複数の意味があることが読み取れます。近い将来に物事などが起こることを表現する意味や、距離がすぐそばであることを表現する意味が含まれているとされています。また、頻度が頻繁であることを表現するニュアンスもあると言われています。
①ある物事がごく近い未来に実現される予定であるさま。きんきん。
②(「ちかぢかと」の形で)すぐそばに。
③しばしば。頻繁に。
「近々」の使い方1:行く
「近々」という言葉は、「行く」という言葉とともに使用されるケースが多いと考えられます。上記でも述べたとおり、「近々」という言葉には、近い未来に起こる予定を表現する意味があるとされています。ですから、そう遠くない未来に、出発したり誰かのもとへ行ったりすることを表現する場合は、「近々行く」という使い方をすることもあります。
「近々」の使い方2:伺う
「伺う」は、「聞く」「訪問する」といった言葉の謙譲語だとされています。ですから、「近々伺う」という言い回しには、近い将来に相手のもとに訪問することを、謙って表現する意味があると考えられます。
しかし、相手に敬意を払う目的で使用される敬語において、「伺う」という丁寧さにかける表現をそのまま会話などで使用するケースは、少ないと考えられます。実際の会話や文章では、「近々伺います」などの言い回しで使用されることが多いと予想できます。
「近々」の類語・言い換え表現
類語・言い換え表現を覚えておくと、文章や会話の内容に合わせて、「近々」の代わりに使用することもできます。そのため、表現の幅が広がったり、語彙力が向上したりする可能性もあるでしょう。
類語1:日ならず
「日ならず」という言葉の意味について、「コトバンク」では以下の引用のように解説しています。引用の内容から、「日ならず」には、「日がたたないうちに」といった意味や、「近いうちに」といったニュアンスが含まれていると読み取ることができます。
いく日もたたないうちに。近いうちに。まもなく。
https://kotobank.jp/word/%E6%97%A5%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%9A-611908
類語2:まもなく
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「まもなく」という言葉の意味について、「goo辞書」では以下の引用のように解説しています。引用の内容から、「まもなく」という言葉には、時間がそんなに経たないことを表現する意味があると読み取ることが可能です。「ほどなく」「じきに」などの意味もあるとされており、「近々」と同じような意味を持っています。
時間がさしてたたないさま。ほどなく。じきに。
類語3:幾ばくもない
以下に引用した内容から、「幾ばくもない」という言葉は「まもなく」と近い意味を持っており、時間があまり経過しないことを表現する言葉だと、読み取ることができます。
(その時から)あまり時が経過しないことを表す。まもなく。
https://www.weblio.jp/content/%E3%81%84%E3%81%8F%E3%81%B0%E3%81%8F%E3%82%82%E3%81%AA%E3%81%84
「近々」の反対語・対義語
反対語1:しばらく
「しばらく」という言葉は、「近々」とは反対の意味を持つ言葉の1つだと考えられます。「しばらく」という言葉の意味について、「weblio辞書」では以下の引用のように解説しています。引用から、「しばらく」には3つの意味があると読み取れます。
「しばらく」の1つ目の意味は、短くも長くもない時間を指しているとされています。2つ目は、ある状態や状況が長く続くことを表現する意味です。そして3つ目は、将来とは別に一時的にあることをすることを表現する意味だとされています。
①長くはないが,すぐともいえないほどの時間が経過するさま。しばし。
②ある状態がある程度長く続くさま。 「 -会わないうちにずいぶん大きくなったね」
③(「姑く」とも書く)一時的にそうするさま。将来は別として,今のところ。ひとまず。
「近々」の読み方
結論から言うと、「近々」という言葉の読み方は、「ちかぢか」が正しいとされています。意味を確認する際に上記で引用した「weblio辞書」でも、「ちかぢか」という読み方で掲載されています。
また、「きんきん」という読み方をするケースもあります。「近々」を「きんきん」と読む場合も、意味などはほとんど変わりませんが、「weblio辞書」では以下の引用のように、「ちかぢか」と読んだ場合とは別の言葉として、解説しています。
ある物事が近い将来に実現するさま。ちかぢか。
「近々」の敬語
そこで続いては、「近々」の敬語表現について、考察していきます。
丁寧語
相手へ敬意を払うニュアンスは弱いものの、特に丁寧な言葉として分類されている、「丁寧語」で「近々」を使用したい場合は、「近々」の後に続く言葉を丁寧な表現にする必要があります。
例えば、「行く」という言葉であれば、「近々行く」ではなく、「近々行きます」「近々お邪魔します」といった表現が考えられるでしょう。
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よりかしこまった表現
「近々」の、ビジネスシーンでも通用する言い換え表現としては、「近日」や「可及的速やかに」といった言い回しが考えられます。ですから、よりかたい表現にしたい場合などは、状況や文章の内容によっては、「近々」を上記の言葉へ言い換えることも可能です。
「近々」と「直近」の違い
そこで続いては、意味や使い方が混同してしまいがちな、「直近」という言葉をピックアップして、「近々」との意味の違いについて考察していきます。
「直近」の意味
「直近」の意味について、「weblio辞書」を参考にしてみたところ、以下の引用のように解説されていました。引用の内容から、「直近」とはある物事などに最も近いことを意味する言葉であると、読み取ることができます。
該当事項に最も近いこと。すぐそば。
「近々」と「直近」の違い
上記でも何度か述べているとおり、「近々」という言葉は、近い未来に起こる予定などを表現する言葉だとされています。一方で「直近」は、該当する物事などに、最も近いことを表現する言葉です。
「直近」の場合は、該当する物事に最も近いものであれば、未来だけでなく過去のものも当てはまります。例えば、「直近一カ月の業績」といった使い方をすることも可能です。一方「近々」は、未来について述べる際に使用されるケースが多い言葉です。
ですから、2つの言葉は近い時系列を表現する言葉であるものの、表現する時系列の範囲が異なると考えられます。
「近々」はいつまでのことを指すのか
実際に「近々」が何日くらいを指すのか、定義などは定められていません。そのため、人によって「近々」の感覚が異なる可能性もあります。ですから、確実に期間や日数を決めたいときは、「近々」ではなく、より具体的な言葉で表現した方が良いと考えられます。
「近々」を上手く使って会話をスムーズにしよう
「近々」という言葉は、近い将来を意味する、抽象的な言葉です。そのため、はっきりとした日数や期間を表現したい場合などには、不向きな言葉でもあると考えられます。一方で、曖昧なニュアンスの言葉だからこそ、強制的な印象を相手に与えづらく、使いやすいという特徴がある言葉でもあります。
ですから、この機会にぜひ、「近々」の意味や使い方を覚え、上手く活用してみて下さい。