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「歓談」の意味と使い方
また「歓談」には、「その話」という意味があります。結婚式などお祝いの席では、新郎や新婦の結婚について、どうぞ楽しく周りの方々と、お話してください。といった意味になります。
敬語
「接頭辞」をつけ加えることで、丁寧な言い方にすることができます。丁寧語は、自分が行動、言動する時に使用するものではなく、相手を立てて言う時に使う場合が多いです。「ご歓談」のほかに「ご挨拶」などもあります。
「ご」や「お」の使い方について、まとめています。
ご歓談 接頭辞
「お」は、「お洋服」や「お食事」「お友達」など比較的付けることができる言葉が多くあります。しかし、「ご」を付ける言葉は、少し限られてきます。
ビジネスであれば「ご歓談」「ご挨拶」「ご相談」「ご連絡」「ご案内」「ご報告」などがあります。基本的に「お」は和語に、「ご」は漢語に付けて使用されるのが一般的です。
「お」和語
「お」つけることで、丁寧で上品な言い方をすることができます。「お米」「お水」「お体」などです。
例えば、「お体」であれば、そのあとに、「なさる」や「くださる」などを付けると「お体をお大事になさってください」尊敬語になります。
「お願い」であれば、「申す」「いたす」「申し上げる」を付けくわえることで謙譲語として使用することができます。命令をやわらげる言い方として「お座りなさい」「すぐにお帰りなさい」などもあります。
「ご歓談」漢語
「ご」を頭に付けることで、敬意を表す言葉になります。「ご歓談」「ご連絡」「ご報告」「ご挨拶」「ご相談」などがあります。
これらの後に「いただく」「いたす」「くださる」などを付け加えることで、相手に適した言葉を使用することができます。
「いただく」と「いたします」
結婚式や披露宴などの司会やビジネスでも、使用する言葉です。間違った使い方をすることで相手に失礼のないように、どのような場面で使用する言葉なのか、今一度確認しておきましょう。
「させていただきます」
相手や第三者の許可を受ける必要がない場合に「させていただきます」は使用しません。
例えば、結婚式や披露宴などで、自分が進行司会の担当者となった場合、「司会を担当させていただきます」というのはおかしな表現になります。式に参加するすべての人に許可を得る必要はありません。この場合は「司会を担当しております」が正しい言葉使いになります。
例文
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「出席させていただきます」「参加させていただきます」などと使用します。
ただ、出席の返事以外に、自分の勝手な思いで、お祝いの手紙を送付するような時に、一言添える言葉で「送付させていただきます」は使用しません。勝手に送り付けることになるので「送付いたします」が正しい表現になります。
二重敬語
「結婚式の招待状、拝見させていただきました」「ありがたく、頂戴させていただきます」
これらは、二重敬語といって、間違った使い方になります。「拝見」や「頂戴」はもともと謙譲語の意味がある言葉です。そのため、「もらう」の謙譲語「させていただく」を加えることにより、謙譲語と謙譲語になってしまいます。
「拝見いたしました」「頂戴いたします」が正しい言葉使いになります。
「させていただきます」例文
「乾杯の音頭をとらせていただきます」「お祝いの言葉とさせていただきます」「ご歓談中ですが、祝辞をご紹介させていただきます」「これより、お食事の時間とさせていただきます」
結婚式や披露宴など、あらかじめ主催者の依頼を受けている場合は、このように多くの場面で使用することができます。
「歓談」の読み方
歓談の「歓」は、訓読みで「よろこぶ」と読みます。意味は、よろこび、親しみ、楽しみといった意味があります。
「談」の意味は「話す」です。それぞれの意味を合わせると「歓談」とは、楽しく話すという意味を持つということが分かります。
「歓談」を使った例文
話しの終わりや、一旦区切りを付けたい時にも、きれいに話をまとめることができるので、とても使いやすい言葉です。
突然、司会者や進行する立場になることもあります。いつ任されても問題ないようにしておきましょう。
歓談ください
「それでは、ごゆっくりとご歓談ください」「しばらくの間ご歓談ください」「お料理を召し上がりながらご歓談ください」「しばし、ご歓談ください」などがあります。
歓談のひととき
「会食のお時間となりました。ご歓談のひとときをごゆっくりとお過ごしください」「ご歓談のひとときをお楽しみください」
このように、同じ意味でも、表現の仕方を少し変えるだけで、印象が違ってきます。「しばらくの間」より「ひととき」の方が柔らかく丁寧で上品な印象を与えます。
ご歓談中
突然「只今より」と言うより、次に何か始まるということが分かりやすいため、会話の途中でも、話しを終わらせやすくなります。場の様子を見ながら使える言葉なので、全体をまとめる言葉として使いやすいです。
「ご歓談中のところ、申し訳ございませんが」「ご歓談中ではありますが」のように、次の行程に移るための、声掛けとして使用されています。
「歓談」の類語
「歓談」は楽しく会話するという意味がありますが、「談笑」は笑いながら、楽しく会話するです。どちらも、同じような意味ですが、「笑って」が入ることで、会場などの雰囲気や様子が「歓談」とは少し違うイメージになります。
「歓談」は控え目で、その場に馴染みながら、なごやかに楽しく、ワイワイ会話するイメージです。「談笑」は、気の合う仲間と話すように、意気投合し、お互いが打ち解けあい、笑い声が聞こえてくる様子を表わすことができる言葉です。
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談笑
「談笑」は「ご談笑ください」のような言い方はしません。「談笑」を使用するのであれば「みんな、談笑しながら食事をしていたよ」「談笑して、盛り上がった」のように、雰囲気を表す言葉として使用されています。
「歓談」と「懇談」の違い
「懇談」とは、打ち解けて親しいです。「懇談」の「懇」には、真心のこもった、親切、ていねいという意味があります。
「懇談」は保護者と先生、生徒それぞれが、心理的な距離をなくして、日ごろの様子について話そうといった場です。笑い声が聞こえることはありますが、基本的に楽しむ会ではありません。
そのほかにも、同じ意味を持つ言葉として「懇親」「親睦」などがあります。「懇親」や「親睦」の違いについてまとめています。
懇親
顔の知らない者同志でも、お互いを知り、距離を縮めるきっかけ作りの場として「懇親会」という名目で学校や企業などでよく使用、開催されています。
「懇親会」とよく似た意味に「親睦会」もあります。
親睦
「親睦会」は学校であれは、同じ学年同志、会社であれば社内の人間が集まり、もっと仲を深める場に使用されています。
「懇親会」はお互いに、顔の知らない者同志が集まり、情報交換や交流の場を開催する時などに使用されています。
「歓談」の対義語
一言で、連想できる意味を多く持つ言葉です。その場の雰囲気や感想などを表現する言葉や、場所や場面ごとに使い分ける言葉がたくさんあります。
懇話、座談、対談、会談、対話、談話、閑談、雑談や、熟語ではありあませんが、楽しい会話や語り合い、おしゃべりも「歓談」と同じ意味を表現できる言葉です。
閑談
「閑談」は、状況や様子を表す言葉として使用します。
「友達と、カフェで閑談した」「久しぶりに閑談した」などのように使用します。
対談
二人きりで話すことを「対談」と言います。人では「対談」とは言いません。人は「鼎談」「ていだん」と言います。それ以上、何人かの場合は「座談」と言います。
座談
「座談会」はひとつの課題や問題について、自由に意見や感想などを話し合う会になります。大学や社内セミナー、就職活動などでも開催されています。
「歓談」はひとつの課題や問題についての話し合いではありません。「座談」との違いが分かりやすいです。
同じ意味でも使い方が違う
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文法的には、問題のない言葉でも、聞きなれていなければ、間違っているのではないかと誤解や誤認したりすることがあります。
熟語や形容詞など、言葉を見るだけで、判断できる言葉には、正しい言葉使いだと判断することができますが、尊敬語や謙譲語は、そうはいきません。判断を間違えると、相手に失礼になることもあります。
人が聞きなれないような言葉を使い分けて、正しい場面で適正に使用できる知識を持っていることは、素晴らしいことだと言えるでしょう。しかし、難しい言葉を使えるから、必ずしも「偉い」や「できる」ということに繋がるとは限りません。
大切なのは、相手が理解しやすい言葉で、気持ちや思いをしっかりと伝えることです。