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「征く」の読み方と意味|「征」から始まる熟語と意味も紹介

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「征くの正しい使い方が分からない!」
「征くってなんて読むの?」
「征くの意味を知りたい!」
漫画や小説を読んでいて、「征く」の読み方や意味が分からず悩んだことがある人は少なくないでしょう。

本記事では、「征く」の読み方や意味、「征」から始まる熟語と意味をそれぞれご紹介しています。

この記事を読むことで、「征く」の読み方や意味を理解できるようになるため、漫画や小説を読む時に「征く」が出てきても悩むことがなくなります。また日頃書く文章のなかで、「征く」という単語を使えるようになれるでしょう。

「征く」の読み方や意味、「征」から始まる熟語を知りたい方は、ぜひ本記事で「征く」という言葉への理解を深めてください。

「征く」の読み方

「征く」には4つの読み方があります。「いく」「ゆく」「とる」「うつ」という読み方です。ここでは、それらの読み方をそれぞれご紹介しますので、文章を読んでいて「征く」という単語が出てきたときに、どの読み方をするのか参考にしてください。

「いく」

「いく」は日常的に使われる読み方です。具体的な使い方は「戦争に征く」などです。「征」の漢字は、ぎょうにんべんと「正」の字で成り立っています。

ぎょうにんべんは十字路の左半分を表して、「道」「行く」「行い」などの漢字に使われています。目的地へ真っ直ぐ歩いていくイメージで「いく」と読まれるようになりました。

「ゆく」

「ゆく」は先ほど解説した「いく」と同じ意味です。どちらを使っても間違いではありません。鎌倉時代頃までは「ゆく」という読み方が一般的でしたが、奈良時代、平安時代頃からは「ゆく」と「いく」のどちらも使われるようになりました。

「ゆく」は古風な響きを感じられるので、一般的には小説などで文語的な表現として使われることが多いです。

「とる」

現代では「取る」と書くのが一般的ですが、「征る」と書いて「とる」とも読みます。使い方は「租税を征る」などです。

「征る」は無理矢理奪い取るようなイメージで使われます。昔は長く戦いが続く時代だったので、戦費を兵や平民から無理矢理取ったり、戦場での略奪があったりしたことから、「征る」という読み方が使われるようになりました。

「うつ」

「征つ」と書いて「うつ」と読みます。使い方としては「敵国を征つ」などです。古代に使われていた甲骨文字を見てみると、「征」の漢字に使われている「正」の漢字のなかの「止」の上の部分が「一」ではなく「口」という漢字になっています。

古代中国では、人々は敵の侵入を防ぐための城壁で囲まれた集落で暮らしていました。そのため、城壁を表す「口」と進むという意味の「止」を組み合わせて「征」と書いたのでしょう。

「征く」の意味

「征く」は、「遠方に行く」「旅に出る」「上の者が下の者を討つ」「税をとる」「利益を奪う」という意味を持っています。ここでは、それぞれ詳しく解説しますので、文章を読んでいてどの意味で使われているのか分からなかった時に参考にしてください。

「遠方に行く」「旅に出る」

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目的地に真っ直ぐ向かって行く様子を表す「征く」は、「遠方に行く」「旅に出る」という意味を持っています。

古代中国の王朝である殷は、何度も都の場所を変えました。黄河の氾濫が起きるたびに都を移転したことから、殷の人々は次の目的地を目指して何度も旅をしていたのでしょう。

そこから、「征く」が「遠方に行く」「旅に出る」という意味で使われるようになりました。

「上の者が下の者を討つ」

「征く」には「上の者が下の者を討つ」や「武力を行使して不正を正す」という意味があります。

「征」にある「正」という漢字には、集落を襲撃して征服することを表していますが、「征」が持つ「真っ直ぐ」というイメージから、「間違い、偽りがない」ということを意味するようになりました。

「税をとる」

「征く」は征服した領地の村を支配して「税をとる」という意味も持っています。古代中国で周が殷を倒して新しい王朝となった時、それまで集落で祭事や村人たちの食料として耕作していた収穫物は、新しい国である周の王への租税として取られるようになりました。

そのことから、「征く」は「税をとる」という意味を持つ言葉になったのです。

「利益を奪う」

「征く」は「利益を奪う」という意味も持っています。「征く」の字が生み出された数千年前の時代は、略奪があるほか、服従させるための戦いに征くのが普通でした。

そのため当然、集落同士の争いが頻発しており、争いに勝った側は食料や貴重品、奴隷なる人員を奪い取りました。

そこから、「征く」が「利益を奪う」という意味になっていったのです。

「征」から始まる熟語と意味

「征」から始まる熟語を5つご紹介します。それぞれ意味を解説しますので、普段の日常会話や文章のなかで使ってみてください。熟語を多く知っているだけでも、周りの人から博識だと思われるでしょう。

征圧

「征圧」は「征服すること」「抑え込むこと」を意味し、「せいあつ」と読みます。「支配」や「統治」と似た意味を持つ熟語で、「癌を征圧する」などの文章で使われます。

よく「制圧」と間違えて使われることがありますが、「制圧」は力ずくで抑え込むことを意味していますので、「征服して抑え込む」という意味を持つ「征圧」とは異なった意味を持つ熟語です。

征伐

「征伐」は「罪のある者や、反逆した者を攻め討つこと」を意味する熟語で、「せいばつ」と読みます。「退治」「討伐」と似た意味を持っていて、「悪党を征伐する」などの文章で使われます。

「征伐」と似た意味の熟語に「征討」という言葉がありますが、「征討」は「兵を出して、背く者や反逆する者を討ち鎮める」という意味の熟語なので、「征伐」とは微妙にニュアンスが異なります。

征服

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「征服」は「武力を行使して敵を負かし、支配下に置くこと」「困難を克服して目的や目標を達成すること」を意味する熟語で、「せいふく」と読みます。「敵国に征服される」や「難病を克服する」という文章で使われます。

歴史的な側面では国や民族が武力を行使して、敵国や領域、領土を占領や合併し、国や民族を消滅させることを指します。

無理矢理押さえつけて支配したり、方法を選ばず目標を達成したりするようなニュアンスで使われる熟語です。

征夷

「征夷」は「未開の民族を征討する」という意味の熟語で、「せいい」と読みます。特に蝦夷と呼ばれていた現在の関東地方から東北地方、北海道や樺太を征討することも意味します。

「征夷大将軍」という単語を聞いたことがある方も多いでしょう。「征夷大将軍」とは、鎌倉幕府、室町幕府、江戸幕府における最高権力者のことです。「征夷大将軍」の「征夷」も「蝦夷を征討する」という意味です。

征税

「征税」とは「強制的に税を取り立てること」を意味する熟語で、「せいぜい」と読みます。自ら税を納めるのでなく、強引に取り立てられて税を取られるイメージで使用される熟語です。

「徴税」と似たような意味を持ちますが、「徴税」はただ「税金を取り立てること」を意味しているため、「征税」のように強引なニュアンスはありません。

「征く」の読み方と意味を理解しよう

ここまで読んで、「征く」の読み方と意味、「征」から始まる熟語について理解していただけたでしょう。「征く」という表現は日頃あまり目にしないかもしれませんが、小説や漫画などで使われることもあるので知っておいて損はありません。

また、「征く」の読み方や意味を知っていると、日頃の会話で使える語彙の幅が広がります。「征く」を適切に使えるようになって、語彙力をアップさせましょう。

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