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2017年11月13日

派遣法3年ルール・いつから適用?・抜け道はあるのか?

労働者派遣法の改正により3年ルールといわれる派遣労働者として働くうえで知っておきたい法律を皆さんは知っていますか。同じ派遣先へ3年以上は働くことができないのでしょうか?2015年に改正された派遣法の内容とは?派遣法と3年ル-ルについて詳しく紹介していきます。

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派遣法3年のルールを知っていますか?

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スキルや経験を活かすことのできる「派遣」としての働きかた。今では身近で定着しつつある働きかたのひとつであるといえます。

その「派遣社員」として働くうえで知っておくべき派遣法3年のルールをみなさんは知っていますか。派遣労働に関わる法律や法改正について詳しく紹介していきます。

労働者派遣法とは?

労働者派遣法とは1986年(昭和61年)に施行された法律で、それまでの型にはまった働きかただけでない「自由な働きかた」の選択肢ができた、と労働者にとって歓迎された法律でした。

しかし蓋をあけてみると、企業側(派遣先)がいとも簡単に一方的に「契約期間満了」にて「雇い止め」いわゆる「クビ」にできてしまう法律になってしまいました。

働く側のための法律であったはずが、繁忙期に一時的に雇ったり、不景気になると簡単に切り捨てができる企業側(派遣先)のための法律になっているようなところがあり、リーマン・ショックといわれる2008年の世界的金融危機を発端とする不況の際には製造業などで大規模な派遣社員の契約うち切りが相次ぎ「派遣切り」という言葉が広まりました。

「派遣切り」が社会問題となり最初にこの派遣法が施行されて30年近くを経た2015年(平成27年)9月にようやく雇用の安定措置を盛り込んだ労働者派遣法の改正法が施行されました。

無期雇用派遣ってなに?

「無期雇用派遣」とは

「無期雇用派遣」とは、派遣先が決まっていなくても派遣元の派遣会社と期間を定めずに雇用契約を結び、派遣先での仕事はもちろん、派遣先でのお仕事が期間満了で終了しても派遣会社での勤務や待機などで給与は発生する雇用形態のことです。

2013年4月に施行された労働契約法の改正により、2013年4月1日以降に同じ派遣元との間に有期契約の通算期間が5年を超える場合、派遣社員が希望して申し出ることにより「無期雇用派遣」への転換が可能になります。

「無期雇用」というと一見正社員と変わらない安定性のある雇用形態で契約更新のたびに「更新できるのか、契約を切られないか」という不安からは解消されます。しかし「無期雇用派遣」のデメリットもあります。

有期契約との違い

有期契約していたときは、仕事内容だったり条件を選択できる派遣ならではの自由な働きかたができていたでしょう。しかし、「無期雇用派遣」の雇用形態では難しくなります。

「無期雇用」という安定性を得た引き換えに派遣元は期間が満了しても派遣元は給与を払い続ける必要がありますので、派遣先を次々変えて切れ目なく仕事をする必要がでてきます。待機期間が長くても給与が貰える、なんて世の中そんなに甘いものではありません

「派遣社員」で3年以上働くと?

2015年に施行された労働者派遣法の改正で、原則3年以上同一の派遣先に派遣社員として働いてはならない、という法律ができたことです。

同一の派遣先での派遣社員としての期間を3年と上限をもうけ、3年が経過したのち、派遣先の企業としては契約社員もしくは正社員として直接雇用するか、辞めてもらうことの二択となります。

この労働者派遣法の法改正は、「3年も働いて戦力になってきたのだから、安定した直接雇用に切り替えるべき」との意図がありました。

しかし、企業にとっては3年経てばまた新しい派遣社員に頑張ってもらえばいい、派遣社員にとっては3年も頑張ったのに雇い止めになり新しい派遣先で仕事を新たに覚え、また1年目からのカウントが始まる、の繰り返しになります。

また、派遣元にさきほどの「無期雇用派遣」として契約してもらう方法もあります。しかし、直接雇用が不可能だった場合、3年も頑張り慣れた職場を離れなければならないことに変わりはありません。

部署異動

しかし、その派遣法にも派遣社員として3年以上同一の派遣先企業で働ける選択肢もあります。それが部署異動。

例えば、3年間経理課に所属していたとします。派遣法により3年経過後に人事課に部署異動となった場合はどうでしょう。実は、この部署異動は派遣法の3年ルールには該当せず派遣社員の3年以上の勤務が可能になります。

3年後はどうなる?

3年後の実態は、派遣社員は3年経てばまた新たに派遣社員として雇用されます。余程の優秀な人材でなければ直接雇用は難しいのが実情です。また、部署異動という手段を使って、継続して同じ企業内で働いてもらうのが主流となっています。企業によっては対策として3年毎に部署異動という手段をとるために部署を細かく分けているところもあります。

特定派遣

特定派遣とは派遣元の社員になり、派遣先で仕事をする働きかたになります。しかし、これも2015年9月の派遣法改正により廃止になり、現在は「無期雇用派遣」があります。

「特定派遣」と「無期雇用派遣」の違いは、「特定派遣」は派遣元に正社員で派遣先に勤務していましたが、「無期雇用派遣」は派遣元の正社員ではありません。

派遣法3年のルールはいつから適用されているのか?

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起算日は?

起算日は、労働者派遣法が改正された2015年9月30日以降に新しく結んだ契約の初日が起算日になります。派遣法の改正前からの契約の場合も、同じく2015年9月30日以降に新たに結んだ契約からのカウントになります。

労働者派遣法改正の主な内容とは?

労働者派遣法で2015年9月に改正された主な内容とは、

①労働者派遣事業は許可制に一本化
②雇用安定措置の実施
③キャリアアップ措置の実施
④均衡待遇の推進
⑤期間制限のルールの見直し

になります。

①労働者派遣事業は許可制に一本化

こちらは派遣元となる派遣会社に影響がある項目になります。これまでの派遣業者はその特性によって許可制による一般労働者派遣事業と届出制による特定労働者派遣事業の二つに区別されていました。しかし、派遣法の改正以降は、法令厳守の健全な派遣会社の許可制に一本化されました。

②雇用安定措置の実施

同一の部署に継続して3年経過した派遣社員には、派遣終了後の雇用継続のために、以下の安定措置が講じられます。

(1)派遣先への直接雇用の依頼 (2)新たな派遣先の提供(合理的なものに限る) (3)派遣元での無期雇用 (4)その他安定した雇用の継続を図るための措置

出典: http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000098917.pdf |

③キャリアアップ措置の実施

派遣労働者は、キャリアアップを図るために派遣元から教育訓練が義務付けられ、派遣労働者が希望すればキャリア・コンサルティングを受けることが派遣法の改正により可能になりました。

④均衡待遇の推進

派遣労働者が求めた場合、派遣元から以下の点について同種の業務に従事する労働者の待遇の均衡を図るために考慮した内容の説明を受けられ、これは派遣元の義務となっています。

(1)賃金の決定
(2)教育訓練の実施
(3)福利厚生の実施

つまり、同種の業務に従事する派遣先社員との格差が広がらないよう配慮されました。

⑤期間制限のルールの見直し

(1)派遣先事業所単位の期間制限
同一の派遣先の事業所に対し、派遣できる期間は原則3年が限度となります。3年を超えて受け入れようとする場合は、派遣先の過半数労働組合などからの意見聴取が必要になります。

(2)派遣労働者個人単位の期間制限
同一の派遣労働者を、派遣先の事業所における同一の組織単位(部署)に対して派遣できる期間は3年が限度です。

※派遣元で無期雇用されている派遣労働者と60歳以上の派遣労働者は期間制限の対象外となります

いわゆる派遣法の3年のルールです。

派遣法3年のルールに抜け道はあるのか?

派遣法3年のルールに抜け道はあるのでしょうか。実はこの派遣法の改正により、法的な抜け道が作られています。

直接雇用

雇用安定措置を利用して派遣先への直接雇用の依頼を派遣元に依頼することができます。
直接雇用に至らないこともありますが、せっかく慣れた職場です。派遣先にとっても新人を一から教えていくよりも3年経った派遣社員のほうが戦力になるので直接雇用の可能性はあります。相談してみる価値はあります。

正社員

派遣社員にとって「正社員」という言葉は憧れに近いでしょう。やはり、派遣先で3年も勤めていれば派遣先の社員と同じ責任ある業務に従事していることも少なくありません。福利厚生や賃金、賞与など待遇が違うのも実情です。

3年ルールと2018年問題

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2012年の労働契約法改正、2015年に施行された労働者派遣法の3年ルールにより無期雇用転換と派遣社員の抵触日が同時にくる2018年。2018年は多くの企業が雇用契約への対応が必要になってくる年になります。雇用安定措置などの労働者派遣法の改正により正社員化が加速し安定した雇用形態が増えることを期待します。

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