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2017年12月28日

「ネクロ」の意味と使い方・語源・対義語|ネクロノミコン

「ネクロ」という言葉を知っていますか?ネクロマンサーなど、ファンタジー作品に触れている人にはお馴染みの言葉でしょう。しかしその言葉の語源や正確な意味となると、少し考えてしまう人も多いでしょう。この記事では「ネクロ」という言葉やその意味について紹介します。

「ネクロ」の意味と語源

「ネクロ」の意味と使い方・語源・対義語|ネクロノミコン

「死」や「死体」を意味する英語の接頭語

ネクロ(necro)は英語の接頭語です。接頭語という意味は、それ自体が単語として用いられず、他の単語が後ろについてくる言葉です。日本語で言えば「超新星」「超大作」の「超」のようなものを接頭語といいます。

逆に単語が前についてくるのは接尾語といい、日本語で言えば「深さ」「高さ」の「さ」や「個人的」「知的」の「的」などがあたります。

接頭語「超」には「とても多い」「とても大きい」というような意味があるように、ネクロ(necro)にも意味があります。それは「死」や「死体」です。ネクロ(necro)という言葉を単語の頭につける事によって「死の○○」を意味する単語になります。単語の頭文字が母音の場合は(necr)です。

ネクロの語源は古代ギリシャ

現在、判明している範囲でネクロ(necro)の語源は、古代ギリシャまで遡る事ができます。古ギリシャ語では「死者」という意味でネクロ(νεκρός)と使っていました。そこからラテン語やフランス語を経て、英語となりました。

現代のネットスラングとしての「ネクロ」の意味

時代と共に、言葉の意味が変わったり、新しい意味がつけたされる事はよくあります。ネクロは接頭語ですが、英語圏のネット掲示板では動詞としてネクロ(necro)が使われています。

これはもう更新が止まった掲示板のスレッドを「死んだスレッド」と例えて、それを復活させるという意味で、古いスレッドにレスを書き込むことを「necro(ネクロ)」もしくは「necrobump(ネクロバンプ)」と呼んでいます。ゲームなどで死者を操るネクロマンサーのイメージからつけられたのでしょう。

ちなみに「bump(バンプ)」には強い力で押し上げるという意味から、スレッドを上げる(更新する)という意味が英語圏のネットスラングとしてあります。日本語で言うと「age」みたいな感じです。

死に打ち勝つ飲み物

ネクターと言えば、果実をすりつぶして作るソフトドリンクで、日本の飲料メーカーでも発売されているなじみ深い飲み物です。しかし、この「ネクター(nectar)」の語源には死を意味する「ネクロ(necro)」が関係しています

ギリシャ神話に出てくる、神々が常食しているお酒の名前で、「死に打ち勝つ飲み物」という意味のネクタルが語源になっています。

「ネクロ」の対義語

「ネクロ」の意味と使い方・語源・対義語|ネクロノミコン

ネクロが「死」を意味するのなら、その対義語は「生」や「復活」を意味する接頭語となるでしょう。

復活を意味する「revival」や「revive」の「re(リ)」は「再び」を意味する接頭語です。また「bio(バイオ)」は「生命」「生物」を意味する接頭語で、「viv(ヴァイヴ)」も「生命」や「生体」を意味する接頭語になります。

「ネクロ」が使われている英単語

「ネクロ」の意味と使い方・語源・対義語|ネクロノミコン

ネクロマンサー

ネクロマンサーはファンタジー系のゲームや漫画などに馴染みの深い人ならば、よく聞く単語でしょう。英語では「necromancer」と書きます。意味は「死霊使い」と訳される事がほとんどです。

これは古ギリシャ語で「死者」を意味する「ネクロ(νεκρός)」と、「占い」を意味する「麺ティア(μαντεία)」を付け足した言葉です。古代ギリシャの霊媒師や、死体を用いた占い師を表すと考えられています。またネクロマンサーたちが使う交霊術や占いを「ネクロマンシー(necromancy)」と言います。

しかしヨーロッパでキリスト教の価値観が主流となっていくと、ネクロマンサーたちの使う術は死者への冒涜とされ、密かに行われるようになり、「黒魔術」や「魔術儀式」と変化してきました。現代ではファンタジーゲームで、死者の魂や死体を操る魔法使いを意味する言葉となっています。

ネクロノミコン

「ネクロ」の意味と使い方・語源・対義語|ネクロノミコン

ネクロノミコン(Necronomicon)は、ハワード・フィリップス・ラヴクラフト著の小説「クトゥルフ神話」に出てくる重要アイテムで、架空の書物です。

ノミコンの意味は、古ギリシャ語で「法律」という意味の「ノモ(νόμος)」と「イメージ」という意味の「エイコン(εικών )」を足した言葉で、直訳的な意味では「法律書」や「説明書」となります。転じて「本」や「魔導書(魔術指南書)」という意味です。

そこに死を意味する接頭語「ネクロ」をつけて「死の魔導書」という意味の「ネクロノミコン」と名付けられました。ネクロノミコンは20世紀初頭の作家の作った架空の書物ですが、ファンがそれを再現して出版したことも度々あり、世界一有名な魔導書として知られています。

ネクロポリス

「ネクロ」の意味と使い方・語源・対義語|ネクロノミコン

ポリス(polis)はギリシャ語で「都市」を意味します。ネクロポリスは「死者の都」、つまり巨大な墓地となります。大都市近郊にある広大な共同墓地や、古代文明の墓所などに使われ、転じて人が住まなくなった都市や町を指す事があります。

英語圏ではなくても、エジプトのピラミッドや、中国にある始皇帝の墓もネクロポリスと呼ばれます。これらは王が死後も生活に困らないように、生活必需品や使用人を象った人形などの副葬品とともに埋葬されていました。まさに死者の暮らす都と言えます。

ネクロラトリー

ラトリー(latry)は「崇拝」を意味する接尾語で、ネクロラトリーは「死者崇拝」となります。死んでしまった先祖の霊を敬う文化は、日本や中国などの東アジアでよく見られます。「祖霊信仰」とも表記されます。

ネクロフィリア

フィリアは「(病的な)愛好」を意味する接尾語です。つまり死体に対して病的なまでに愛好する、時には性愛の対象とする人や行為を指します。同じような言葉に、熱狂という意味の「マニア(mania)」をつけた「ネクロマニア」や、「愛好者」という意味の「phile(ファイル)」をつけた「ネクロファイル」という呼び方もあります。

ネクロファジア

ファジア(phagia)は「食べ尽くす」という意味の接尾語で、日本語では「○○食症」と訳されます。つまり、ネクロファジアは死体を食べる人となります。死肉を食べる生物の事はネクロファジー(necrophagy)で「死肉食性の」となります。

ネクロフォビア

フォビア(phobia)は、「恐怖症」と訳される接尾語で、ネクロフォビアは「死体恐怖症」となります。家族や恋人、友人の死に対して、日常生活や人間関係に支障をきたすほどの恐怖を感じてしまう恐怖症です。重症な人だと、TVやネットの有名人の訃報にも恐怖します。

また自分の死に対する恐怖症は、タナトフォビアと言います。ギリシャ神話の死の神「タナトス」から取られています。

ネクロシス

シス(sis)は「~に状態が変化する」という接尾語です。ネクロシスは「壊死」といういみになります。またネクロに「se」をつけて「ネクロス(necrose)」とすると動詞となり、「壊死させる」となります。

他にも、壊死を表現する単語にネクロを使う事が多々あり、ファンタジー作品だけでなく医学用語でもよくみかける単語です。

「ネクロ」と同じ意味の漢字

「ネクロ」の意味と使い方・語源・対義語|ネクロノミコン

ネクロを直訳的に訳せば「死」や「死体」「死霊」となります。また、ネクロを中国語に訳しても「死(Sǐ líng)」になります。よって、ネクロの意味から漢字を当てはめると「死」としてよいでしょう。

根黒

「根黒」と書いて「ネクロ」と読ませるハンドルネームや、キャラクター名がありますが、これは当て字です。ちなみに「根黒千振」というセンブリ科の虫がいますが、これはネクロではなくネグロと読みます。

語源を知ると面白い

「ネクロ」の意味と使い方・語源・対義語|ネクロノミコン

ネクロは死を意味する接頭語で、古代ギリシャ語が語源です。これを知っておくだけで、モノや店などに名前やタイトルをつける時に役に立ちます。ちょっとおどろおどろしい雰囲気を出したい時は、古代ギリシャ語を調べて「ネクロ」をつけると、それらしい雰囲気になるでしょう。

例えばこの記事だと、「書く」という意味の「γράφω(グラフー)」で「ネクログラフー(死の記事)」となります。意味や語源を知ると、言葉を使う事がちょっと楽しくなってくるでしょう。

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