「お気遣いなく」の使い方と例文・メール/手紙での書き方
更新日:2024年09月18日
お土産
どこかに訪問するときには、状況にもよりますが、手土産を持っていくのが常識というシーンもあります。そのときには「つまらないものですが(お口汚しですが)、お納めください」などの言葉をそえますが、だからと言って断るのは逆に失礼になります。お茶を出していただいた時と同様「お気遣いなく」「お気遣いいりませんのに」と言いながらもありがたく受け取るのが一般的です。
お中元・お歳暮
お中元やお歳暮は相手からの「あなたにはお世話になりました」という気持ちの表れです。そのため、お中元やお歳暮を断るのは大変に失礼な行為になりかねません。持参してもらった場合はお土産同様「お気遣いなく」と遠慮を見せながらもよろこんで受け取りましょう。郵送の場合は到着したら礼状と同じように「お気遣いありがとうございます」との連絡を入れます。
お中元やお歳暮は「気遣い」というよりも「お世話になりました」という意味合いですので遠慮のし過ぎは逆効果です。
お茶
一番使われる機会が多いと思われるのがお茶を出していただくシーンです。先ほど申し上げたとおり、日本では迎える側が訪問する側をお茶などでもてなすのが一般常識とされているので訪問先でお茶が出されて驚くことはないでしょう。
しかし、それを当たり前とするのは失礼ですので、一言「お気遣いなく」というだけでお茶を出すよう指示した人、そして実際に淹れてくれた人の労を労うことができます。「ありがとうございます」「すみません」と言う人も多いですが、より日本的な奥ゆかしい表現ですのでぜひ使ってみてください。
差し入れ
手土産ではなく「差し入れ」は近しい人へ単なる好意でされるものですので、例えば、上司から部下へ、や、先輩から後輩へ、など気を遣いすぎない関係間で行われることが一般的です。
取引先から「差し入れ」といただくときは、相手があなた(あなたの会社)のことに親しみを持ってくれている証拠です。「喜んでほしい」という気持ちから行う人が多いので、畏まって遠慮しすぎるよりは、素直にうれしい気持ちを出したほうが喜ばれるでしょう。
あなたがその集団をまとめる立場(店長や部長など)であった場合は、「お気遣いありがとうございます、みんな喜んでいます」と丁寧にお礼を伝えましょう。
メール・手紙の「お気遣いなく」の書き方と例文
「お気遣いなく」は完全な文章ではないので、メールや手紙などのいわゆるビジネス文書で使用する場合には少々注意が必要です。失礼のないように目上かどうかは関係なく、だれに見られても問題ないように書きましょう。
【例】
・「どうぞお気遣いなさらないよう お願い申し上げます」
・「くれぐれもお気遣いなさいませんよう お願い申し上げます」
・「どうかお気になさらないでください」
・「お気に留められませんようお願い申し上げます」
「お気遣いなく」を使ってスマートに感謝を伝えましょう
さて「お気遣いなく」という、知っていそうで実はなんとなく理解していることの多いマナー言葉についてご説明してまいりました。「お気遣いなく」は使いすぎると相手の親切心に傷をつける言葉と受け止められてしまう恐れもあります。時には相手の親切に素直に甘え、ここぞというタイミングでスマートに「お気遣いなく」を使うようにしましょう。
言葉も大切ですが、まずは相手に感謝が伝わるよう、自分なりの「お気遣いなく」の使い方を確立できると良いでしょう。
初回公開日:2017年11月11日
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