ノックの回数が表す意味・場面ごとのノックの正しい回数とマナー
更新日:2024年07月10日
ノックの回数が4回
4回のノックは、国際標準ではビジネスシーンや目上の人、初対面の人に対する適切なノックの回数とされています。日本では3回のノックが定着しているため、日常的に目にする機会はあまりないでしょう。ビジネスシーンでも3回に省略してもマナー違反にはあたらないとされています。
海外では4回のノックが常識となっているため、外資系の職場や上司がいる企業では、ノックの回数に注意が必要となります。
場面にあった正しいノックの回数と使い方とは?
ノックの回数には意味があるため、場面に合った正しい使い方を理解しておく必要があります。ノックの回数が表す意味を理解したうえで、常識ある社会人の立場で1回~4回のノックは、それぞれどのような場面で使うべきなのか考えてみましょう。
ノックの回数が1回
1回のノックは、回数としてノックの意味をなさないものです。ビジネスシーンやフォーマルの場では、使用することはありません。しかし、日本では、気心が知れた間柄で1回のノックが黙認されていることもあります。「入るよ」と相手の入室の意志を確認することなく、形式的なノックとして1回だけドアを叩いて部屋に入ることもあります。
また、同様の関係において、ドアが開いている状態のときに使用する場合もみられます。プライベートでノックの回数にこだわらないのは自由ですが、マナーとしてはありえないことは理解しておきましょう。
ノックの回数が2回
2回のノックは、トイレで空室確認を行う際に活用します。日本では、パブリックトイレなどで空室、使用中にかかわらず、ドアが閉まった状態である場合に、空室確認を行うことがよくあります。
使用中である場合には、なかから2回ノックを返すか、「入ってます」と口頭で答えるのが一般的でしょう。トイレで回数の多いノックをすると「早く用を足して出てきて欲しい」という催促の意味になることもあるため、2回でとどめるように心掛けましょう。
ノックの回数が3回
3回のノックは、国内ではビジネスシーンや試験でも認められているノックの回数であるため、日常的に使用することができます。そのため「トイレは2回、それ以外は3回」と覚えている方も多いでしょう。
ただし、礼儀を重んじるシーンやフォーマルなビジネスマナーが一般的となっている企業などでは、マナー違反とみなされます。国際標準では4回が常識ということは必ず理解しておきましょう。
ノックの回数が4回
4回のノックは、フォーマルな場やビジネスシーン、目上の方や初対面の方など、あらゆる場面で正しいノックの回数として認められています。4回のノックをする場合には、連続でノックするのではなく、回数を2回ずつに区切って行うのが一般的です。
日本では、4回のノックでは回数が多すぎるととらえられることも多いため、ケースに合わせてノックの回数を判断するようにしましょう。
ベートーヴェンと4回ノックの関係とは?
ドイツの有名な作曲家のひとりにベートーヴェンがいます。「楽聖」というニックネームでも親しまれており、フルオーケストラが演奏するための交響曲を数多く作曲しています。「英雄」や「田園」などとともに、世界的な代表作として知られているのが、交響曲第5番「運命」です。
作曲の動機(モチーフ)となったのは、誰もが知る「ジャ ジャ ジャ ジャーン」です。ベートーヴェンは、「運命はこのように扉をノックする」と語ったといわれています。ベートーヴェンがこの曲を作曲した頃には、すでに聴力のほとんどを失っており、初演の際には演奏後に、観客の拍手を目で見て好評であることを知ったといわれています。
ベートーヴェンの頭のなかには「ジャ ジャ ジャ ジャーン」の4回ノックがずっと鳴り響いていたのでしょう。
海外の標準的なノックの回数とマナーとは?
日本では、国際標準とされるノックの回数やマナーがなかなか定着しないといわれています。その理由として、長い間、襖や障子などの建具がある日本家屋に居住していたことがあげられるでしょう。
ノックをする習慣がなかったために、ノックの回数やマナーについて深く考えることもありませんでした。そのため、現在でも誤った使い方をしたり、日本流に解釈して回数を省略したりしています。
ところで、ノックの歴史が古い海外の標準的なノックの回数とマナーはどうなっているのでしょうか。
アメリカ
初回公開日:2017年10月30日
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