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「親身になって」を使った敬語別の表現と3種類の敬語別例文

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「親身になって」とは

ビジネスシーンでは、日常会話とは異なる言葉遣いで会話をしたり、敬語を使うべき機会が多くなります。

そのため、ビジネスシーンでよく使われる言葉や表現を理解できていなかったり、誤った敬語を使ってしまったりすると、恥ずかしい思いをすることになってしまいます。

ここでは、日常会話だけでなく、ビジネスシーンでも多く使用される、「親身になって」という表現の敬語表現に関する正しい使い方をご紹介します。

意味

「親身になって」とは、「相手に思いやりの気持ちを持って、真剣に接すること」を表現できる言葉です。相手に対し、誠心誠意対応するときに使われます。

「親身」は「親の身」と書く通り、「血縁が非常に近い人」「肉親」「肉親に対するような深い心づかい」という意味があります。

「親身になって」とは、もとは「身内のような気持ちで」接することを言い、その心情を表す「思いやりの気持ち」という意味へと派生しました。

「親身になって」の使い方

ここでは、「親身になって」という言葉をどのようなときに使うことができるか、対象となる相手や、状況についてご紹介します。

「親身になって」の意味だけを理解していても、間違った状況で使用したり、使ってはいけない相手に対して使ってしまったりしたら、「語彙力のない人」になってしまいます。

「親身になって」の意味と一緒に使い方まで覚えてしまいましょう。

誰に使うのか

「親身になって」は基本的に誰に対してでも使うことができます。「親」という感じが入っていますが、目下の人に対してでも使うことができます。

誰かに「親身になって」もらったときに、その誰かが目上であっても、目下であっても、「親身になって」を使って表せます。

「○○先輩、先日は、親身になって相談に乗っていただいてありがとうございました」とも「○○くん、先日は親身になって考えてくれてありがとう」とも言えます。

丁寧語としての使い方

「親身になって」は、誰に対しても使うことができますが、使う相手に応じて、敬語表現を変える必要があります。

相手が目下や同輩の場合は、丁寧語を使っておくのが無難です。ただし、敬語のルールからすると、相手が目下や同輩の場合は、必ずしも敬語を使う必要はありません。

敬語としての丁寧語を使っておいた方が、美しい日本語として聞こえるので無難です。

例文1|丁寧語の例文

文章を丁寧語にするためには、語尾を「です/ます」の形にします。敬語の中でも一番軽い表現で、「言いっ放し」「言い切り」という少し乱暴な言い方を避ける表現です。

・鈴木くんは、親身になって相談に乗ってくれました
・鈴木くんは、いつでも親身になってくれます

尊敬語としての使い方

尊敬語は、目上の人の行為に対し、尊敬の表現をする際に使う言葉です。つまり、行為を表す動詞(述語)の主語は目上の人でなければなりません。

例えば、「鈴木さんが親身になる」であれば、主語は鈴木さんです。鈴木さんが目上の人の場合は「親身になる」を尊敬語にします。

「鈴木さんに親身になってもらう」だと、一見主語が鈴木さんのようですが、「親身になってもらう」のは自分です。この場合、尊敬語は使いません。

例文2|尊敬語の例文

目上の人が「親身になってくれた」「親身になって〇〇してくれた」という状況では、述語となる動詞の部分を尊敬語にして表現します。

・佐藤部長は、親身になって話を聞いてくださった
・佐藤部長は、親身になっておられた

謙譲語としての使い方

謙譲語とは、目上の人に対する自分の行動を、謙って表現する敬語です。

「鈴木さんに親身になってもらった」という場合、「親身になってもらった」のは自分なので、鈴木さんが目上の人の場合は、謙譲語を使うことになります。

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例文3|謙譲語の例文

目上の人に、「親身になってもらう」「親身になって〇〇してもらう」という状況では、謙譲語を使って表現します。

・会社の上司には、いつも親身になっていただいている
・会社の上司には、いつでも親身に話を聞いていただいている

いつ使うのか

「親身になって」という表現は、日常でも、ビジネスでも使う機会があります。いずれの場合も、思いやりのある人への行動に対する敬意を込めて使います。

自分が「親身になって」もらった場合は、相手に対する「ありがたい」という気持ちを込めます。

ある人が誰かに「親身になって」あげていたのを見かけた場合などは、親身になって行動できる「ある人」への敬意を込めて使います。メールなどの文書の中でも使うことができます。

メール

プライベートのメールはもちろん、ビジネスメールでも「親身になって」という表現を使って構いません。

ただし、個人としてのメールではなく会社としての正式メールで使うのは好ましくありません。

上司へのお礼や、親しくしている取引先担当者に対する個人あてのメールであれば、感謝の意を込めて、使うことができます。

「先日は、親身になってご対応いただき、本当にありがとうございました」のように、文頭でも文末でも使えます。

文書

文書に関しても、メール同様に個人としてのお礼を述べる場合であれば、「親身になって」をプライベートでもビジネスでも使うことができます。

先生へのお礼で、「親身になってご指導いただき、ありがとうございました」と礼状をしたためることもあります。

ビジネスでは、お礼の他、紹介文などにも使えます。「鈴木さんは、いつでも家族のように親身になって介護に取り組んでくれるヘルパーです」のように第三者の紹介文に使えます。

メールや文書に自信がない人におすすめ

自分が持っているボキャブラリーを、メールや文書の中で使っていいのか、不適切なのか、判断がつかなくて困っている、という人には、本書「イラッとされないビジネスメール 正解 不正解」をおすすめします。

本書はビジネスメールに関する解説ですが、「ビジネスでどういう形式が適しているか」を理解できれば、プライベートでどう使うかも理解できます。

友人など親しい人とのメールしか普段経験がない人には、一読をおすすめします。

「親身になって」のその他の敬語表現

ここでは、「親身になって」と類似の表現についてご紹介します。「親身になって」と同じ状態を表現したいが「親身になって」では不適切だというときに、類似表現で言い換えてみましょう。

お気遣いいただき

「親身になっていただきありがとうございます」は、「お気遣いいただきありがとうございます」と言い換えが可能です。

「お気遣いいただき」と比べた場合、「親身になって」の方が、より深く考えてくれていることを表現できます。

あたたかいご対応

「親身になって」は、「あたたかいご対応」と言い換えることができます。「あたたかいご対応」は「親身になって」とほぼ同じ意味で使うことができます。

手厚いサービスを受けたときなど、「御社の窓口担当の方には、あたたかいご対応をいただき、大変助かりました」のように使えます。

「あたたかい対応」をそのまま「親身になって」と言い換えても、表現されている内容に変わりはありません。

ご親切に

「親身になって」は「ご親切に」や「ご親切に対応」などで言い換えが可能です。「親身になって」よりは「ご親切に」の方が、関わり合いが若干弱いイメージになります。

「親身になっていただきありがとうございます」は「ご親切にありがとうございます」「ご親切に対応いただきありがとうございます」と言い換えが可能です。

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お心配り

「お心配り」は「お気遣い」と同じように、相手から配慮をしてもらったことを表す言葉になります。

「親身になって」は「心配りしてもらった」ということを示す言葉なので、「心配り」による言い換えが可能になります。

「心配り」を丁寧な表現「お心配り」にして使います。「親身になっていただいた」は「お心配りいただいた」と言い換えます。

「親身になって」を上手に使いこなそう

相手に尽力してもらったときなど、「親身になってくれて」とお礼を述べれば、相手としても悪い気はしません。次からも、力になってあげようとさえ思ってくれるでしょう。

「親身になって」は、相手への感謝を述べる際に使える気持ちの良い言葉です。相手の気分を上げるのにも一役かってくれる「親身になって」を使って、円滑なコミュニケーションを築きましょう。

内容次第では、電話や直接会うことも大切

メールや文書で「親身になって」を使って、コミュニケーションを円滑に進めることは大切です。

しかし、コミュニケーションの重要な局面では、電話や直接対面することで、文字という無機質なものではなく、人間どおしの付き合いとして深めることができます。

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