「行っております」の意味と使い方・敬語・謙譲語・類語
更新日:2024年08月22日
使いこなしたい!「行っております」の意味と使い方
日本語には、いろいろな言い回しが存在します。同じ意味の言葉でも、目上の人に対して使う場合と、日常会話で使う場合では、言い回しや使い方が異なるケースも少なくありません。特に、敬語は使い方のルールやマナーが細かいため、使い方に自信がないという方も、少なくないでしょう。
今回は、敬語の中でも比較的多くの場面で使われる、「行っております」という言い回しをテーマにして、意味や使い方、敬語表現などをご紹介していきます。
「行っております」の意味と使い方
まずは、「行っております」という言葉の意味や基本的な使い方について、確認していきましょう。「行っております」という表現は、ビジネスシーンを中心にさまざまな場面で使用することができる表現です。意味や使い方を覚えておくと、幅広い場面で役立つ可能性もあるでしょう。
「行っております」の意味
早速、「行っております」という言い回しの意味について見ていきましょう。「行っております」という言葉の意味を考える際、「行って」という言葉と「おります」という言葉の2つにわけて、意味を考えることができそうです。
以下で、それぞれの言葉の意味について、細かく確認していきます。
「行う」の意味
「行って」という言葉のもとの形と考えられる言葉は、「行う」です。「行う」の意味については、「goo辞書」にて、以下のように解説されています。
物事をする。なす。やる。実施する。
出典: https://dictionary.goo.ne.jp/jn/30679/meaning/m0u/ |
上記の解説から、「行う」とは、何らかの物事をしたり、実行したりすることを意味する言葉だと読み取れます。
ですから、「行っております」の「行って」は、「やって」「して」といった意味・ニュアンスが含まれていると言えそうです。
「おります」の意味
続いて、「行っております」の「おります」という言葉について、意味を確認していきましょう。「おります」という言葉の意味については、以下のように解説されてます。
「おります」は、聞き手や読み手に対してへりくだり、相手への敬意を含んだ敬語表現(一部省略)動作や状態が継続・進行していることを意味する補助動詞として機能します。
出典: http://%E4%BE%8B%E6%96%87.jp/402_1.html |
上記の解説から、「おります」という言葉は、存在していることを意味する「おる」という言葉に、丁寧な表現である「ます」が加わった、敬語表現の1種ということが読み取れます。また、「行っております」のように使用される場合は、存在という意味よりも、行動などが継続していることを意味するニュアンスが強いと言えそうです。
上記で考察した「行って」や「おります」の意味から、「行っております」は「~しています」「やり続けています」などの言い回しを、丁寧に表現したものだと言えそうです。
「行っております」の使い方:行っておりますでしょうか
続いては、「行っております」をどのように使用していけば良いのか、一般的な使い方について考えていきます。
「行っております」を使用した言い回しで、よく耳にするものの1つに、「行っておりますでしょうか」という言い回しが挙げられます。「~ますでしょうか」という言い回しは、「~しますか」と「でしょうか」という言葉が重なっていることから、文法上は正しいとは言えないという見解も存在します。
しかし、「行っていますか」という言い回しで質問をすると、相手に回答を強要しているような、不躾で強引な印象を与える可能性があります。そのような印象を回避するための表現として、「~ますでしょうか」という表現は、一般的には広く浸透しているものです。
ですから、相手がしていることややっていることについて尋ねる場合には、「行っておりますでしょうか」という言い回しを使っても、問題ないと考えられます。
「行っております」の敬語
初回公開日:2017年12月19日
記載されている内容は2017年12月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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