「おかげです」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月03日
「おかげです」の敬語表現
相手にお礼の言葉を伝えたい場合に「あなたのおかげです」と相手に伝えるような場面もある事でしょう。「おかげです」という言葉について、果たして適切な敬語表現として相手に伝わっているのかどうか、考えたことはありますでしょうか。せっかく相手にいい気持ちを伝えたいのに、相手に失礼な言葉として伝わってしまったらせっかく良い事してくれた相手に対してあまりにも酷い事となってしまいます。
言葉一つで相手はどのように受け取るのかを考えることがコミュニケーションでは大切になってきます。円満に気持ちの良いコミュニケーションを取れるように、「おかげです」という言葉での適切な敬語表現について考えていきましょう。
丁寧語
敬語表現を考える際、一番先に考えが出てきやすい言葉に「丁寧語」が挙げられることでしょう。敬語の中でも比較的簡単に敬語表現として相手に表すことができる言葉遣いにもなってきます。
丁寧語で「おかげです」を伝えようと考えてみますと、実はこのままの表現で充分に丁寧語である事が言えます。逆に丁寧語を全てこの言葉から取ると、「かげ」だけが残ります。この「かげ」という言葉は古くから「陽があれば影もある」という事で「お互いに支え合っている」と考えられている言葉から来ています。
尊敬語
「おかげです」という言葉は相手がこちらに何かをしてくれた時に使う事が多い言葉でもあります。相手が主体となる「おかげ」にはどのようなシーンがありますでしょうか。言葉としては「おかげになります」という敬語で使う事ができます。
他にも「おかげ様です」というような言い方でも相手を持ち上げた表現で伝えることができるので、尊敬語表現であるとも言えます。相手を持ち上げた表現で伝えることで尊敬語として伝えることはできる事は覚えやすく、今後他にも敬語を使う際にも使う事ができるので覚えておくことが大切です。
謙譲語
こちらを主体として「おかげです」という事を使う表現はできますでしょうか。この言葉自体、特定の人に対して感謝の気持ちを表す言葉になりますので、自分に使う事はほぼないでしょう。使うとなりますと、「おかげとさせて頂きます」と少し恩着せがましい敬語として相手に伝えることになってしまいます。
「私のおかげでビジネスを進めさせて頂きました」と伝えてしまったら「どんな神経の持ち主だ」と人間性を疑われてしまう事にもなります。自分がしたことに対して感謝をするというのは相手が決めることでもありますので、謙譲語表現であっても冗談半分で「褒めてくれても構わないです」と壁をあまり感じさせない仲でなら使う事ができるでしょう。
「おかげです」の敬語での使い方
「おかげです」という言葉を簡単に敬語表現にする例を考えてきました。では実際にどのような定義でこのように言葉を表現することができるのかを、敬語とは何かと言う所から考えていきましょう。
基礎をしっかりと把握することは言葉のみならず、何事に対しても言える事です。自分が理解してもいない言葉を相手に伝えてしまえば不本意に相手に伝わってしまう事にもなってしまいかねません。適切に言葉を使い分けるために、敬語とは何かをしっかりと確認していきましょう。
敬語の種類
冒頭でも触れたとおり、敬語には「丁寧語・尊敬語・謙譲語」の3種類があります。それぞれ定義がきちんと定められています。丁寧語は単語頭に「お・ご」おつけて単語を柔らかく包んで相手に伝えることができ、語尾にですます調を使う事で文章としても相手に丁寧に伝えることができる言葉遣いになります。
しかし丁寧語では目線が同じかこちら側が少し高くにも相手に捉えられてもしまうので、ビジネスシーンや目上の方には尊敬語・謙譲語を駆使して言葉を伝える必要があります。
使い方
敬語では特に使い分けが難しい「尊敬語・謙譲語」ですが主体がこちら側か相手側かによって使い分ける必要が出てくる言葉遣いになります。先程も申し上げたとおり、謙譲語表現で「おかげです」を使う事はまれでもありますので、丁寧語であれば「おかげです」とそのままでも構いませんが、相手を敬った言葉遣いを使う際は尊敬語で相手に伝えるようにしましょう。
陽の当たらない影で支えてくれているという感謝の気持ちを相手に伝える言葉が「おかげです」なのでこちらが感謝をしなければ誰がするかと思うくらいに相手に感謝の気持ちを伝えられるようにしましょう。
メールでの使い方
メールで相手に使う際はこちら側から相手に対しての感謝の気持ちを伝えることが主になってくることかと思われます。こちらから相手に対して感謝してほしい旨をメールすることは厚かましく相手に受け取られることがあるのでやめましょう。
メールで相手に「おかげです」という言葉を伝える際は、丁寧語であっても尊敬語であってもいきなりの本題はなるべく避けましょう。いきなり本題の伝言だけ残されても、伝わらない事もあります。相手にしっかりと感謝の気持ちを伝える際は文章構成も丁寧に、相手に伝わりやすく述べられるようにしましょう。
初回公開日:2018年04月10日
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