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「いただけると幸いです」の意味と使い方とは?敬語表現や例文紹介

初回公開日:2017年08月17日

更新日:2020年06月01日

記載されている内容は2017年08月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

ビジネスでは多くの書類やメールに目を通す中で、書き言葉独特の表現を見かけることも少なくありません。特に何らかのお願いの際に使われるのが「していただけると幸いです」というものです。この「していただけると幸いです」という表現を使う際にどこに注意すべきでしょうか?

「いただけると幸いです」はどういう意味で、どう使えばいい?

「いただけると幸いです」とはどういう意味?

「いただけると幸いです」という表現は一見すると、「~していただきたい」という意味にも取れますが、実は「~していただければうれしいのですが、別にそうしていただかなくても構いません」というのが本当の意味です。これは、日本語の表現によくある遠回しの言い回しの一種です。

私たちはよく「~してほしい」とはっきり言うべきところをこのように「していただけると幸いです」と伝えることで、自分の要望を柔らかく伝えようとします。言い換えれば、それとなく自分の要望を伝えている、ということになります。

「いただけると幸いです」の使い方の例

「いただけると幸いです」は、主にメールや書類などで書き言葉として使われることが多いです。例えば、何らかの催し物を開催する際や、他企業の役員を招待する際に、「出席いただけると幸いです」というように使います。

ニュアンスとしては「ぜひともご出席下さい」と伝えたいところですが、先方も多忙なスケジュールを抱えている中であまりにもはっきりとこちらの要望を伝えるのは失礼である、ということでこのような言い回しがよく用いられます。

敬語で「いただけると幸いです」を表現するには

さて、ここまで見てきたように「していただけると幸いです」という表現は、相手に自分の要望を遠回しに伝えるという点では、なるべく柔らかく、かつ相手を傷つけずに済む表現として使い勝手がよいです。しかし、遠回しな表現である一方、こちらの要望が相手に伝わりにくいという短所もあります。

先ほど例に挙げた催事への出席についても「出席いただけると幸いです」と伝えただけでは、「出席いただいても、また別にそうしていただかなくても構いませんよ」というニュアンスになるため、場合により受け取った側が困る場合もあります。そのうえ、「ぜひ出席してほしい」という場合は伝える側がなおさら困ることになりかねません。

それでは、「いただけると幸いです」を敬語で、かつ的確にこちらの要望を伝わる形にするにはどのようにすればよいのでしょうか?

「なにとぞ~をお願いいたします」と伝えてみる

「いただけると幸いです」という意味合いで、先方にぜひともやってもらいたい要望がある場合は「なにとぞ~をお願いいたします」と伝えると敬意のこもった、なおかつ的確な表現となります。先ほどの催事への出席を先方にぜひともお願いしたい場合も「なにとぞご出席をお願いいたします。」と伝えれば、先方の方もどうにか忙しいスケジュールをうまく調整して出席しようという気になります。

このように、「していただければ幸いです」も伝え方をうまく工夫することによって、より的確に伝わりやすい敬語表現に置き換えることができます。

より目上の人に伝えるには

「していただければ幸いです」をより的確かつ敬意を表して伝える表現として「なにとぞ~をお願いいたします」という表現を紹介しましたが、より目上の人向けの適切な表現もあります。まず、「幸甚です」や「幸甚に存じます」という表現です。これはそのまま見ると「はなはだ幸いです」で、ひいては「こちらとしてもこの上なく幸いです」という意味になります。

特に他社の社長や取締役といった非常に目上の方に対して使われる表現であるため、同じ「いただけると幸いです」の的確な敬語表現でも相手の立場によって使い分けることが大切です。このほかにも「幸いに存じます」という表現もあり、こちらは「幸甚です」「幸甚に存じます」に比べてやや柔らかい表現ですが、目上の方向けの敬語表現としてよく使われます。

ビジネスやビジネスメールで使える例文

さて、ここでは「いただけると幸いです」を実際にビジネスやビジネスメールでどのように使うかについての用例を示していきます。ぜひとも実際のお仕事の場で役立ててみてください。

用例その1:記念パーティーに招待する場合

ビジネスの場ではよくある、催事への招待の際に使われる一例です。

「拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り誠に有難く厚く御礼を申し上げます。さて、来る10月3日に弊社の創立30周年記念パーティーを開催することとなりました。ご多忙のことと存じますが、ぜひともご出席いただけると幸いです。敬具」

なお、先にも書いたように目上の方や大切な取引先の方に対しては「いただけると幸いです」の部分を「いただければ幸いに存じます」や「いただければ幸甚です」と書き換えると、なお丁寧さが増します。

用例その2:贈り物をした場合

こちらはビジネスではなく私的な関係において使う例です。このように何かお礼がてら謝礼を贈った場合に使ってみるとよいでしょう。

「こんにちは、お元気ですか?さて、先日は京都への旅行の旅費を一部援助していただいたこと、感謝いたします。おかげさまで、有意義な旅行を楽しむことができました。そのお礼としまして、ささやかながらお土産をお送りさせていただきました。ぜひともご賞味いただけると幸いです。」

用例3:対等な人にメールでお願いする場合

こちらもよくあるケースで、自分と対等の立場にある人にメールでお願いをする場合にも「いただけると幸いです」はよく使われます。

「件名:培養実験に関するデータ拝借のお願い 〇〇さん お疲れ様です。博士後期課程〇年の××です。さて、3日前の培養実験のことでお願いがあります。実は実験中に見られた現象に夢中になりすぎたあまり、日報の作成について失念しておりました。その件で先ほどから教授よりなるべく早く提出するように言われております。

実験の後、△△君から〇〇さんがきちんとメモをしていたと聞き及びました。大変申し訳ないのですが、日報を作成するために〇〇さんがとっていたという培養実験のデータを明日にでも拝借いただけると幸いです」

目上の人に使う際に注意すべき点とは

ここまで「いただけると幸いです」についていろいろと見てきましたが、最後に特に目上の人に対して使う場合の注意点についても見ていきましょう。

基本的に目上の人には使わない

まず、「いただけると幸いです」という表現は基本的に目上の立場の人に対して使うべきものではありません。むしろ、自分と対等な人や、ビジネスであれば対等な立場にある他社の人間、さらには後輩や部下に丁寧にお願いをする時などに使うものです。

このため、目上の立場の人に対しては「いただけると幸いです」ではなく、「幸甚です(幸甚に存じます)」や「幸いに存じます」といった表現を使うようにしましょう。

「助かります」は使わない

「いただけると幸いです」の言い換えの表現の1つに「していただけると助かります」というものがありますが、こちらも目上の人に対して使うべき表現ではありません。というのは、「助かります」という表現は、基本的にとてもくだけた表現であることに加え、「自分が中心になってやっていることに他人の助けを借りる」という意味合いがあるためです。

そのため、目上の人に対して「助かります」と使うのは、わざわざ目上の人の手を煩わせる依頼をするというような意味にとられるため、むしろへりくだりが見られない失礼な態度に当たります。このため、「いただけると幸いです」の言い換えの表現としての「助かります」は、友人や親しい同僚に対して使うのが無難です。

「いただけると幸いです」は相手の立場に合わせて使用しましょう

「いただけると幸いです」という表現について見てきましたが、いかがでしたか?書面やビジネスメールなどを使ってお願いをする際によく用いられる表現で、一見するととても便利に仕えるように見えますが、相手の立場によっては「幸甚に存じます」といった書き方を変える必要があります。

特に相手が目上の立場の人であれば、ある程度適切な表現を使うことが大切です。よく使われる表現だからこそ、相手の立場に配慮して、円滑なコミュニケーションをはかることができるように努めましょう。

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