「ただいま」の敬語表現・ただいまの使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年09月15日
「ただいま」の敬語表現
「ただいま」を使うときはいつでしょうか。家に帰ってきた時に、家で待っているお母さんに「ただいま。」が口について出ることでしょう。家族が待つ家に戻った時に、「ただいま」を使うことが多いのではないでしょうか。
「ただいま」という言葉は「帰宅」時に使われる挨拶言葉ですので、「ただいま」は、それだけでは敬語ではありません。しかし、「ただいま」の後に言葉を足して、敬語表現とすることができます。
たとえば「ただいま帰りました。」や「ただいま調査中でございます。もう少々お待ちください。」、「ただいま電話に出ることができません。」は、敬語としてビジネスシーンでも問題の無い表現です。
今回は「ただいま」の意味や使い方、敬語表現をご紹介いたします。
意味
ここでは「ただいま」の意味について説明します。同じ「ただいま」という言葉でも、微妙に意味が変わっていますので使い方とともに確認しましょう。
いま
「ただいま」の意味として良く知られているものは「今」「現在」を強調したり、丁寧にしたりする表現です。挨拶で使われる「ただいま」や、多くの人に告知を行う時に使われる「ただいまより、入学式を行います。」などの表現がそれに当たります。
挨拶で使われる「ただいま」は、「ただいま帰りました。」「ただいま戻りました。」を省略した言葉です。外から戻った時に使う「ただいま」は、家族や親戚の間であれば、問題ありません。しかし、ビジネスシーンでは敬語で無いため、上司に対して使うとおかしなことになります。外回りから帰った時には省略せず、「ただいま帰りました。」「ただいま戻りました。」を使います。
告知で使われる「ただいま」は、「より」と組み合わせることで、丁寧な敬語表現として使うことができます。
すぐに
「いま」ではなくて、現在からすこし後を表現するために「ただいま」を使う場合があります。たとえば、訪問した会社で受付の人から「ただいま、係の者が参ります。」と言われたら、担当者がこの後来てくれるということが分かります。
「ただいま」を使わずに「いま、行きます。」と、近しい関係の間で交わされることがあるでしょう。確かに「いま、行く。」よりは丁寧な表現ですが、ビジネスシーンではふさわしくありません。敬語として使う場合は「ただいま、参ります。」「ただいま、うかがいます。」を使います。
いまから少し前
「今」から少し前を言うために「ただいま」を使う場合があります。「ただいまお帰りになりました。」であれば、少し前にその場を離れて戻っている途中であると分かりますし、敬語としても成立しています。
「いま帰りました。」はどうでしょうか。「ました」を使っているので丁寧語ではありますが、ビジネスシーンでぶっきらぼうな響きが感じられ、敬語としては不足し、失礼に感じられます。
敬語として使うには、「ただいまお帰りになりました。」「ただいまお戻りになられました。」などのように、「ただいま」を使えば、失礼さを感じることも無く、過剰な敬語にもなりません。
「ただいま」の方言での敬語表現
「ただいま」は挨拶言葉ですので、目上の人に話しかけたり、家族以外に使わなければならないことがあります。敬語として使われる場合、その表現は、地方によってさまざまです。言葉は地域や時代によって変化しますので、その地域全てでこの表現が使われるということではありませんが、下にいくつかの県で使われている表現を挙げました。
沖縄
沖縄の方言ですと、「こんにちは」が「はいさい」「はいたい」、「ようこそ」は「めんそーれ」と言った言葉が有名です。
沖縄の言葉で「ただいま」は「なま、ちゃん」で、「おかえりなさい」は「けーたんなー」です。敬語表現で「ただいま」は「なま、けーやびたん」、「おかえりなさい」は「けーいみそーち」となります。
鹿児島
鹿児島の言葉で「ただいま」は「たでま」で、「おかえりなさい」は「おかえり」、敬語表現で「おもどりなさいもんせ」です。また、沖永良部島で「今から行きます」は「なまからいちゅんど」となります。上記の沖縄の言葉とおなじ「なま」が使われます。
初回公開日:2018年03月28日
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