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「興味深い」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年08月28日

日本語には敬語があります。敬語は、相手を敬うものから自分がへりくだるものまでさまざまあり、大変興味深いものです。その興味深い敬語ですが、「興味深い」には敬語があるのでしょうか。シーン別の使い方などを参考に「興味深い」の敬語表現について見ていきましょう。

本での使い方として、「そのときの彼は、怒っているような、悲しんでいるような、興味深い表情をしているように見えました。しかし、その後の彼の興味深い行動から、実はその表情は、彼の喜びあふれるものであったということがわかったのです。」のように「興味深い」を用いることができます。

この使い方の例では、「興味深い」は「表情」や「行動」に係る形容詞ですが、本は読む相手を特定しないものであるため、丁寧語を用いますが、「表情」や「行動」には「お」や「ご」はつけないため、文末の「です」「ます」で敬語を表現しています。

記事での使い方

記事も本などと同じく、読む相手を特定しないため、敬語は丁寧語を用います。丁寧語を用いた記事での「興味深い」の使い方として、「興味深いことに、その記録を塗り替えたのは、ほかでもない昨年引退宣言をした彼だったのです。」を見てみましょう。

このときの「興味深い」には驚きを込めた面白さが表現されていることがわかります。しかし、「驚いたことに」や「面白いことに」ではなく、「興味深いことに」と表現することで、その先にある興味惹かれる話題の内容が、驚きのことなのか、面白いことなのか、はたまたまったく違うことなのか、想像がつかなくなっています。

そのため、興味惹かれるまま先入観を持つことなく読み進められるという効果があると言えます。さらにこの「興味深い」は、「こと」にかかる形容詞ですが、「こと」に「お」や「ご」はつかないため、文末の「です」「ます」で敬語を表現しています。

ニュースでの使い方

たとえば気温、天気、時間帯、方角など、複数の条件がそろい、偶然にも珍しい現象が見られることがあります。そのようなとき、ニュースで「興味深い現象が見られました。」という使い方をすることがあります。このときの「興味深い」は、「現象」に係る形容詞ですが、「現象」に「お」や「ご」はつかないため、文末の「です」「ます」で敬語を表現しています。

なお、ニュースも本などと同じく視聴者を特定しないため、敬語表現には丁寧語を用います。

「興味深い」を敬語表現するときの例文

「興味深いごあいさつをされる。」このときの「興味深い」は「あいさつ」に係る形容詞です。そのため、「あいさつ」に「ご」をつけて敬語を表現しています。ここでは、「興味深い」が係る名詞に「ご」をつけることができましたが、名詞の中には「お」「ご」がつかないものもあります。

そのときは、文末の表現で敬語を表現します。この例でいうと「する」が尊敬語の「される」になり、このほかにも「興味深いお手紙を拝見する」「興味深いお祭りです」では、前者は「見る」が謙譲語の「拝見する」になり、後者は丁寧語の「です」を用いています。

なお、「あなたの意見は興味深いです」というときの「興味深い」は、形容詞ではありませんが、丁寧語の「です」を用いて敬語を表現しています。

「興味深い」の別の敬語表現例は?

「興味深い」の別の敬語表現の例として、「興味深い」が動詞に係る副詞「興味深く」となるときが考えられます。たとえば「興味深くごあいさつなさる。」このときの「興味深い」は「あいさつする」に係る副詞です。そのため、「あいさつする」を尊敬語の「ごあいさつなさる」にすることで敬語を表現しています。

同じように「興味深く拝見する」の「興味深い」は、「見る」に係る副詞であり、「見る」は謙譲語の「拝見する」にすることで敬語を表現しています。さらに、「興味深く祭られています」の「興味深い」は、「祭る」に係る副詞であり、「祭る」は丁寧語の「ます」をつけて「祭ります」とすることで敬語を表現しています。

「興味深い」の類語にはどんな言葉がある?

関心や興味の程度が高いことを意味するとき、その類語には「興味をそそられる、かきたてられる」「関心を深める、高める」「興趣を添える」「面白そうな、面白味のある」「注目度の高い」「心を惹く」などがあります。

また、あることに対して興味を持っていることを意味するときは、「興味津々の」「好奇心に満ちた」などの類語で言い換えることもできます。さらに、「興味深い」は、刺激的な関心や興奮を生み出すときなどにも用いることがあり、そのようなときの類語には「刺激的」「エキサイティング」などがあります。

「興味深い」の類語・言い換えを敬語で表現すると?

たとえば「教授の話は興味深いです」は、「教授の話は関心を深められます。」と言い換えることができます。これは、「興味深い」の類語「関心を深める」の受け身形「関心を深められる」に、丁寧語の「ます」をつけて敬語表現したものです。

このほかにも「心を惹く」で言い換えると、「惹く」の受け身形「惹かれる」に丁寧語の「ます」をつけ、「教授の話は心を惹かれます。」と敬語表現することができます。受け身形と敬語がわかりにくくなってしまいますが、両方とも敬語表現されています。

興味深い内容だったでしょうか?

動詞のようにはっきりとした敬語を持たない形容詞「興味深い」ですが、「興味深い」が係る言葉やその文末に敬語表現を用いることで、「興味深い」を敬語表現の一部として使うことができます。しかし、相手が目上の人であったり、用いる場が論文などの学術的場面であったりすると、「興味深い」ではなくほかの言葉で言い換えたほうがいいこともあります。

規則性があるようで例外も多く、簡単なようで複雑な敬語ですが、敬語は日本語にしか見らない貴重な言語文化です。しっかりと使い分けて、興味深い日本語文化を存分に堪能しましょう。

初回公開日:2018年02月12日

記載されている内容は2018年02月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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