「お話しする」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表現
更新日:2024年08月12日
敬語「お話しする」の意味とは?
敬語「お話しする」には2つの意味があります。一つは、「話す」に「お~する」をつけて敬語にした意味です。そして、もう一つは、「話し(を)する」に「お」をつけて敬語にした意味です。
謙譲語としての意味
前者の「お話しする」は、「話す」+「お~する」と書き変えることができます。この「お~する」という表現は、敬語の中でも謙譲語として代表的な敬語表現です。そのため、自分の「話す」という動作をへりくだらせるときに使います。
「私の提案をお話しする時間はありますか。」
尊敬語としての意味
後者の「お話しする」は、「お」+「話し(を)する」と書き変えることができます。このときの「話しする」は「話しをする」の助詞「を」が省略されていて、「話し」は「話す」の名詞であると考えます。また「話しする」に丁寧語の「お」がついているため、相手の「話しする」という動作に敬意を表した表現として使います。
しかし、相手の「話しする」という動作に敬意を示すのであれば、「お話しする」よりも「お話しされる」「お話しなさる」とする方が、相手に敬意を示す尊敬語にふさわしいでしょう。
「あなたがお話しする番です。」
「あなたがお話しされる番です。」
敬語「お話しする」の使い方とは?
敬語「お話しする」は、動詞「話す」を敬語表現したものであるため、その動作をするのが誰であるかということによって、使い方が変わってきます。それでは、動作をする人によって、使い方にどのような変化があるのか見ていきましょう。
敬語の種類
敬語には、相手の言動に敬意を示す尊敬語、自分の言動をへりくだらせることで相手に敬意を示す謙譲語、敬意を示す相手を選ばない丁寧語があります。尊敬語では「~される」「~なさる」、謙譲語では「お~する」、丁寧語では「~です」「~ます」などが用いられます。また、これらのほかに、名詞に「お」や「ご」をつける敬語表現もあります。
使い方
まず、動作の基準が自分にあるときは、相手に敬意を示すために、自分の動作をへりくだらせる必要があります。そのため、「話す」という動作に「お~する」という謙譲表現を用いた「お話しする」を使います。
次に、動作の基準に関わらず相手に敬意を示すときには、「話しする」という動作に「お」という敬語表現を用いた「お話しする」を使います。この表現は相手を選ばない丁寧語として使います。
最後に、動作の基準に敬意を示す人や相手があるときは、動作をする人や相手に敬意を示す必要があるため、尊敬語を使います。つまり、「お話しする」ではなく、「~なさる」「~される」を用いた「お話しなさる」「お話しされる」を使うと良いでしょう。
敬語「お話しする」の例文
敬語「お話しする」は、自分が行う動作としても、相手が行う動作として使うことができます。それでは、次のような「お話しする」を使った例文は、自分が行う動作として使うときと相手が行う動作として使うときでは、どのように使い分けることができるのか見ていきましょう。
お話しする機会
「貴社主催のイベントにおいてお話しする機会をいただき、誠にありがとうございます。」
この例文は、自分が「話す」機会をもらったことに対してお礼を述べています。「話す」のは自分であるため、「話す」+「お~する」とすることで自分の動作をへりくだらせ、相手に敬意を表していることがわかります。
「彼がお話しする機会はきっとやってくるでしょう。」
この例文は、彼が「話す」機会をもつことを期待しています。「お」+「話しする」とすることで、会話をしている相手に敬意を示していることがわかります。もし、この例文で、彼に敬意を示したいのであれば、「彼がお話しされる機会はきっとやってくるでしょう。」とする方がよいでしょう。
お話しするのを楽しみにしています
初回公開日:2018年02月14日
記載されている内容は2018年02月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。