「もちろんです」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月15日
「もちろんです」の敬語表現
「もちろん」を丁寧に言っているはずの「もちろんです」という受け答えが相手を不愉快な気持ちにさせる事があるというのを知っていますか。何がダメなんでしょう。「もちろんです」というのは敬語ではないのでしょうか。
そもそも「もちろん」と言う言葉が「言うまでもなく」や「論じる必要のないほどはっきりしているさま」を表す言葉であるため、いくらそこに「です」をつけて丁寧に言ったつもりでも使い方や使う人によっては「失礼なヤツ」ととらえられてしまう場合があります。
とは言え、普段から使うことの多い「もちろんです」と言う表現を別の言葉に置き換えることはできるのでしょうか。それとも、さらに丁寧な言い方をすれば相手を不快にさせることはないのでしょうか。
丁寧語など
[もちろんです」をより丁寧な言葉で言おうとすると、まず出てくるのは「もちろんでございます」でしょう。「もちろんです」と言われるより相手を立てているようには感じますが、「もちろん」と言う言葉の意味が変わらないのであれば同じだとも言えます。
とは言え、そこまできちんとした敬語を使わなくても良い場面や、言葉づかいを意識しなくて良い間がらなら「自分をへりくだらせている」と言う印象を相手に与えることは十分にできます。
「もちろんです」の類義語の敬語
「もちろん」と同じ意味を持つ言葉に「無論」というものがあります。意味は同じですが、「もちろん」が日常会話で使う言葉なのに対し「無論」の方が堅く固くビジネスシーンなどで使うと言う印象です。
ならば敬語を使わなければいけない場面で「もちろんです」と言いたい時には「無論です」と言うのが正解なのでしょうか。しかし、そもそもの意味が同じならば「無論です」「無論でございます」と言ったところで受け取り手が「言うまでもなく」と言われているように受け取ったのなら結果は同じでしょう。
「もちろんです」の別の敬語表現
「もちろん」と言う言葉自体が、相手の発言に対して「そんな事は当然理解していますが」と、相手を軽く見るような言葉遣いになってしまいますので、「もちろんです」と言う言葉は目上の人や取引先の自分よりも立場が上の人に使うのには適していない言葉となります。
そんな場面で「もちろんでございます」などと変に丁寧な言葉に直してみても与える印象は変わらないので、変に言葉遣いだけが丁寧な分「こざかしい」と言う印象を与える事にもなりかねません。
立場が上の相手に「もちろんです」と言う言葉を使いたい場合には「相手を立てる言葉」に置き換える、あるいはもっと素直に「はい。そうです」などの言葉にしてしまう方が良いでしょう。
「もちろんです」の敬語での使い方
敬語の種類
敬語には、丁寧な言い方をする丁寧語の他、相手の動作や状態などを高めた表現をする尊敬語や、自分や話題に登場する人を低める言い方をする事によって相手を高める謙譲語があります。「もちろんです」が目上の人に使う言葉としては適さないとは言え、これらの敬語表現に当てはめて「もちろんです」を表現してみるとどのような言い方になるのでしょうか。
敬語としての使い方
「もちろんです」を丁寧語で表現すると「もちろんでございます」になります。目上の人に使う言葉としては適していなくても、普段のやり取りで少し丁寧に表現したい場合などには十分に使える敬語になるでしょう。
また、同じ「ビジネス」として考えてみても、商談など相手もビジネスとしての敬語を使う相手じゃなく、ショップ店員とお客の関係など、相手がビジネス敬語を使う人じゃない場合などは十分に丁寧な敬語として通じる言葉でしょう。
むしろ、変にかしこまりすぎた遠回しな言い方よりもなじみのある「もちろんです」をより丁寧に使う「もちろんでございます」の方が好印象を与える場合もあります。
ビジネスでの使い方
ビジネスで「もちろんです」と言う言葉を使う時は特に注意が必要です。仕事で接する相手と言うのは普段の様子や言葉遣いに関する許容範囲がどの程度まで広いのかがわからないので敬語のつもりでうっかり使ってしまうと知らないうちに不快な気持ちにさせてしまう事もあるからです。とは言えとっさにほかの表現が思い浮かばない事もあります。
「もちろん」と言う言葉には「そんな事は当然ですが」と言う意味も含まれているので、相手にそう受け止められてもしょうがないと言う事を頭に入れておけば、言葉が出てこずに他の言い回しが思い浮かばない時でも自信たっぷりに「もちろんです」と言わずに済むので態度で示す事ができます。
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初回公開日:2018年02月14日
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